Perfume トライアングルツアー:ハコの壁を突き抜けた!

一夜明けましたがまだ興奮冷めやらぬといった風情で、10月30日のPerfume トライアングルツアー@横浜アリーナ追加公演、最終日に参加した感想を。

IMG_0167

【セットリスト】


10/30(金) 横浜アリーナ(アリーナA ver.)

M01 Take off
M02 NIGHT FLIGHT
M03 エレクトロ・ワールド
M04 Dream Fighter
M05 love the world
M06 Zero Gravity
M07 マカロニ
M08 SEVENTH HEAVEN
M09 Kiss and Music
Speed of Sound(衣装チェンジ)
M10 edge(-mix)
M11 シークレットシークレット
M12 コンピューターシティ
M13 I still love U
M14 ワンルーム・ディスコ
M15 セラミックガール
M16 ジェニーはご機嫌ななめ
M17 チョコレイト・ディスコ
M18 ポリリズム
M19 Puppy love

EN01 パーフェクトスターパーフェクトスタイル
EN02 Perfume
EN03 願い(Album-mix)

今ツアーは結局、広島公演、横浜アリーナ・ツアー最終日(10月15日)、そして今回の追加公演最終日(10月30日)と合計3回参加。え、3回も!?

もともとホールツアーとアリーナツアーの2回参加しようと思っていました。特に代々木ライブで「ハコの壁」がはっきりした以上、アリーナツアーの大きなハコでは厳しいだろうという読みで、是非小さな箱のホールツアーに参加したいと考えたわけです。

そして当然のように東京近郊で唯一の開催となるツアー初日、戸田での公演を希望したのですがみんな考えることは同じでチケットはとれず。そこで地方、聖地広島での公演に行くことにしました。そうです、広島旅行の主目的はPerfumeライブだったんです。

広島城にみる400年持続する都市デザイン ([の] のまのしわざ)
広島の市電・広島電鉄「ひろでん」はLRTの理想形? ([の] のまのしわざ)
広島漫画「夕凪の街」「平成イリュージョン」「平成コンプレックス」を読んでみた ([の] のまのしわざ)
宮島名物「ぺったらぽったら(カキ)」を食べたら超うまかった ([の] のまのしわざ)
ヒロシマに再び原爆が落ちる日 ([の] のまのしわざ)

ここ広島は2F席からの観覧。2F席で後ろのほうとはいえ、距離は非常に近いんです。しかもセットを見下ろす形になるので、足元のステージがよく見えます。アリーナではほぼ見えませんでしたが、このステージ、ディスプレイになっていて模様が映るんですね。非常に綺麗でしかも凝っていたのが印象的です。

Perfumeライブのお楽しみといえば、もちろんダンスもありますけどMC。広島公演は出身地だけあり、普段とは違うMCが聞けるのではないかと期待してきました。すると予想通り、ここ広島厚生年金ホールは中学時代、のっちが部活(音楽系)の演奏会で来た事があり、それ以来だと。シンバルか何かをバーンと鳴らす役目だったとか。一方かしゆかは帰宅部で、中学時代なんもせんかったーとの話とか。

1500人ほどが入る、地方としては大きなホール。ここに一杯の観客が入ったわけですが、はじめてPerfumeのライブに来る人が意外にも多く、半分くらい。そういう意味では昨年紅白歌合戦に出場し、凱旋ライブといって面持ち。一方東京などからやってくるファンも多く、あちこちで集っていました。私も知り合いに遭遇。その人によると、mixiのコミュで交流を深めているのだとか。今風ですねえ。

さて飛んで横浜アリーナです。心配されたハコの大きさですが、チケットの席がアリーナの前の方だったので、センターステージに近く非常に良かったです。そして一緒に行った人がsalvageshipyamatoさんたち。武道館ライブも一緒に行った仲間で、その点でもリラックスして楽しめました。そうそう、yamatoさんは絶賛花嫁募集中ですので、われと思う方は是非@yamatoまでご連絡を!w

代々木体育館を上回る会場の大きさで、この充実感。これはもしやと思って急遽予定を変更し、今回の追加公演・最終日のチケットを入手したのです。

で、その結末がこれです。

Perfume トライアングルツアー@横浜アリーナ(追加公演・最終日):生きててよかった ([の] のまのしわざ)

今日はPerfumeファンになってよかった、生きててよかった、とシミジミ思いました。

極論をすると、もうライブの内容なんて分かっているわけです。ステージ衣装も、曲も、セットも。ですから「出し物」のレベルではもはや驚きはないのです。ところがぎっちょん。自分至上最高のライブ体験となったわけです。それは何故か。

Perfume(MC)とファン(観客)のリレーションシップ

この1点に尽きます。

3公演参加して分かったのは、とにかくファンがいいこと。ファンとPerfumeの関係性が非常にいいんですね。PerfumeはMCの最初でいわゆる「お客いじり」を丁寧にやります。きっと最初の4曲、走り抜けているようでいて、よーく観客席を見ているのでしょうね。めぼしをつけたお客さんにスポットライトをあてて、お話をします。

取り急ぎ文字入れしたのでタイプミスあった?... on Twitpic

こんな素敵なイラストがとりあげられたり。そして持参したプレゼントはプレゼントボックスへ、どうやらテロ対策らしいです。確かに以前ホールでは持参したプレゼントをステージ上で受け取っていたのですが、「スタッフさんにすごい怒られた」そうです。それだけビックになってきたということでしょう。

そうやってビックになるにつれ、ファンとの距離が遠くなるのが普通で代々木ライブの「ハコの壁」ではファン層が広がるにつれ、熱の入り方もまちまちに。

しかしその杞憂は今回、追加公演の最終日で吹き飛びました。要は「熱中してるファン」で1万4000席を埋め尽くせばいいんじゃないかと。

今回の席は前回の横浜アリーナよりも遠く、距離がありました。位置的には代々木ライブに近いです。若干上から見下ろす感じで、本人たちの表情や躍動する筋肉を見ることは叶いません。しかし、しかしです。Take Offから、Perfumeが登場した瞬間の熱の入り具合、パンパなかったです。

Perfume トライアングルツアー@横浜アリーナ(追加公演・最終日):生きててよかった ([の] のまのしわざ)

例えていうと、はじまった瞬間からアンコール。

すごい、これは凄い!

代々木体育館で観客がまちまちに多様化したのが、この最終日では再び熱いファンが結集したかのようです。でもだからといって武道館・代々木以前に戻ったわけではありません。代々木同様カップルや、女性同士、家族連れといった多様な客層がいたにも関わらずにです。確かにファンクラブ会員が半数以上いたでしょうか。センター席のテンションの高さもあったことでしょう。

ただ観客の多様性と人それぞれの楽しみ方はそのまま、自由です。その人なりの楽しみ方でいいんです。席に座っていてもいいし、ぼーっと腕組みして立っててもいい。全員が全員「のっちーー」って声かけなくてもいいんです。

でもおそらく席に座っているよりも立って、ぼーっと立つよりも、腕を振り上げ、声を出してった方が楽しいんです。それに気づいてみんなどんどんと引き込まれていくのでしょう。そのコアとなったのはやはりファン、PTAの人々です。そしてPTAだけでなく、mixiで、twitterで交流を深めている人たちです。

ファン同士の親密度がそのままPerfumeとの親密度に反映されているかのよう。

Perfumeはいうまでもなく、とてもファンを大切に思っています。今回のアンコール後のMCではあ~ちゃんがついにあの話題にも触れました。その瞬間会場は波を打ったように静まりかえり、次の言葉を待ちます。この微妙な雰囲気、空気。

涙ながらにこの半年の苦悩を語るあ~ちゃんに、ファンが次々と声援を投げかけます。だれもスキャンダルのことなんて、気にしていないわけはないのですが、ここに来ているファンは受け止めてるのでしょう。その上で包み込んだと。

あ~ちゃんはスキャンダル報道でもうPerfumeを嫌いになったかも知れない、アルバム「トライアングル」も売れず、ツアーライブにも来てくれないかもかもしれない。こんなにいいアルバムなのに、スタッフがこんなにも頑張っているのに、申し訳ないと。

しかし実際にはアルバムは売れ、ツアーライブにもこんなにも来てくれている、ファンを信頼しなかったことが申し訳ない、と言葉を続けます。

おそらくここ、横浜アリーナに来ているファンはPerfumeの苦悩を含め、すべてを受け止め、包み込んでここに足を運んでいるのでしょう。その上で楽しみ、元気をPerfumeに与え続けるのです。

今回のことでファンとPerfumeの間の信頼関係がずっと強固になったように思います。そして次のステージに確実に上がった気がします。そしてその場に立ち会えて、本当に感動しました。

めったに「感動」という言葉は使いませんし、そもそもそんな感情を抱かないのですが、昨日の出来事はおそらく自分の人生の中で「感動」という言葉を使うに相応しい場面だったように思います。このままMCが次の日の朝まで続いていい、いやそうして欲しい、そんなことさえ思いました。

アンコールの曲が終り、帰って行く3人。いつものようにあ~ちゃんが、言います。

「また明日から頑張ろうね!」

いつもよりも元気になれる気がしました。

そして最後の最後に予想外の出来事が。突然スクリーンにスタッフロールが流れ始めたのです。曲はドリームファイターのインストルメンタル。その間もファンはいつものようにかけ声をあげます。

このままでいれたら って思う瞬間まで 遠い 遠い 遥か この

「先まで」

最後の最後までジーンとしっぱなしでした。

Perfumeの皆さん、スタッフの皆さん、そしてファンの皆さん。どうもありがとうございました。また今度ライブでお会いしましょう。

【関連エントリー】

Perfume 武道館ライブ:記憶がとぶほど空を飛んだ ([の] のまのしわざ)

Perfume 代々木体育館ライブ:出会えて良かった ([の] のまのしわざ)