ミニ四駆:スーパーえのもと杯に初参加しました

ミニ四駆の聖地えのもとサーキットでは月例レース「えのもと杯」を行っています。今回は年に数回行われるという、スーパーえのもと杯に参加してきました。

いつもの「えのもと杯」とどう違うんでしょう?と聞いたら、

「いつもよりちょっとだけコースが長いんだよ~」

ってことでしたが。

CIMG2249

ちょっとどころではなく、大幅に長かったです(驚)

いつもはお店の敷地内で行われていますが、会場は近くの市民会館の体育館。体育館だけあってコースはひろびろ、そしてピットもなんと机に椅子までついてきます。これは作業がしやすいです。

CIMG2284
(体育館)

CIMG2251
(ピットスペース)

今回のスーパーはスピードレース、かつジュニア部門はありません。全国クラスの猛者が集まり1/100秒を競う、本気のレース。だからといってジュニアが参加してはいけないこともなく、全国とのレベル差を確認するいい機会です。スピードがジュニアレベルの私も子供ともども参加させていただきました。

さて今回のレギュレーションの特徴は「モーターはチューンしばり」。つまりダッシュ系の速いモーターは使えず、アトミックチューン、トルクチューン、レブチューン、そしてノーマルモーターの中から選択します。

これだけの長いコースでは直線での最高速の伸びも必要となってくるので、大方は超大径タイヤの使用、そして重くなったタイヤを回すトルクが必要なのでトルクチューンモーターの使用が多いです。

そういうわけで、超大径タイヤを急遽製作しました。

ミニ四駆:超大径タイヤ(35mm)の簡単な作り方 ([の] のまのしわざ)

トルクチューンモーターを利用するので、従来耐久レースに使っていたマシンをそのまま利用、タイヤを超大径にし、さらに軽量化のためボディをプラスティックからポリカーボネートに変更しました。

DSC_7837
DSC_7838
(ボディ:マンタレイ)
13.4g が5.7gへ、約7.7gの軽量化です。

とはいっても予備マシンと全重量で比較計測すると、、、

DSC_7840
DSC_7839

146gが150gへと、重くなってます。これは超大径タイヤの重量増やベアリングの差など他の理由でしょうが、今後の課題ですね。はあ~

ということでこのマンタレイで出場。練習走行で走らせてみると、、、

超大径タイヤの威力で、トルクとは思えないいい走りっぷり。これは速い、自分史上かなり速い!

ところが

どっかーーーーん!!

うわー、レーンチェンジでコースアウトです。ハイパーダッシュモーターを利用していないにも関わらず、見事にコースアウト。やはり全体的な速度が上がっているため、従来のローラーセッティングでは抑えきれない様子。

ということでこれから苦闘がはじまります。

どっかーーーん!!!

あれ、うちの子もコースアウトしています。子供のマシンのスタビが低いため、予備マシンの高いスタビをつけるようにアドバイス。FRPプレートごと交換するので子供でも簡単にできました。

まず最初は左側スタビ、下側に伸ばしてスタビヘッドを装着。この状態でNi-Cdで走行したところ無事に完走、38秒前後のタイム。子供が39秒前後なので、1秒しか変わりません。

この状態でPRO部門、予選スタートです。

まずタイムを残すことを考え、使い古しのNi-Cd電池で走行、38秒台のラップを記録します。

次にタイムアタック、充電したてのエネループ(Ni-H)を使い、走行です。

速い、速いよ!!

どっかーーーーーん!!

案の定派手にコースアウト・・・早くなった分、また抑えがきいてません。再びピットへと逆戻り~

右スタビも左スタビと同じく、下に伸ばしてスタビヘッドを装着。これで前傾で多少ブレーキが効く構造に。ベアリングも8mmベアリングから新発売の9-8mmダブルローラーベアリングにして、抑えを効かせる狙い。

3回目の走行です。

どっかー、ががががあーん!!

弾んでリアスタビがコース壁にひっかかって止まりました。そうなんですよね、作ったときからうすうす気づいていたのですが、ノーマル黒ゴムタイヤで作った超大径タイヤ、よくはずむんですよ。子供が使ったピンクタイヤの方が反発が少なく、同じ高さから落とすと黒ゴムが3回弾むのに対して、ピンクタイヤは2回で収束。材質によってグリップも、反発も違うんです。

ミニ四駆はサスペンションがついていない構造ですが、タイヤがサスペンションの役目も果たすのですね。

とか感心していてもタイムは記録できず。どうしようかと迷っていると子供が、

「ブレーキつけたら」

といって、リアブレーキキットをくれました。おおお、その手があったか。

CIMG2257
(リアブレーキ装着)

超大径タイヤに合わせて高さを調整、装着しての走行です。

さて問題のレーンチェンジが、、、

どかっ!ぽーん、ぽん、ぽん、ガシャッシューーーーー

多少弾んだものの、見事にレーンに収まり完走です。タイムは36秒と2秒短縮。やったよ、息子よありがとう!

子供は「電池が!」とかいいながら追い充電してはタイムアタック。タイムはさほど伸びず39秒台でタイムアップ。

さて順位はというと、13位/20名でトップタイムは32秒台。32秒かーーー速いなあー。4秒以上早いってことは、速度でいうと13%ほど速いということです。くはー。

ここで本日のレースは終了。あとは観戦モードです。

とはいえ、子供はまだまだやる気だったので、セッティングを何かかえては走らせたがる様子。仕方ないのでお店の方へいって常設コースで走らせたりもしました。お店は珍しく静かでスカスカ。新鮮な気分ですね。

オープン部門はミニ四駆PROを含め、すべてのミニ四駆シャーシが利用できるクラス。もちろんさらなる激戦が繰り広げられます。32秒など当たり前、30秒台の攻防です。速いのになんでレーンチェンジ収まっちゃうんだろう??

オープン部門も予選終了し、決勝レースがいよいよです。

決勝レースは通称「あけぽん」、新品モーターを箱から開けてポン付けする、モーターイコールコンディションで行われました。

バッテリーもそうですが、モーターも慣らしをするなど「育てる」ことで、いい状態にもっていくのが上級者の秘訣のひとつです。しかしそれだけだと「いいモーター」をつけていることだけに先鋭化してしまって、マシン全体の完成度がわかりにくくなるとのこと。そこで「あけぽん」モーターを使うことでマシン全体のポテンシャル、完成度の優劣をつけようというのがこの決勝レースの狙いです。

しかもサドンデス。

1回のみの2周(レーンチェンジが2回、実際には6周)のタイムアタック、3名ともコースアウトしたらもう1アタックできる方式。

PRO部門、決勝レースは逆グリッド、予選タイム3位からスタート。

3位の選手が順当にタイムを刻んでいきます。無事にゴール。66秒台。

そして2位の選手がスタート、こちらも中間タイムが速い。しかし、、、

どっかーーーーんん!

ああ、無念、コースアウトです。

さて注目の1位の選手がスタート。

ぽんぽん、がらがらがらーーー。

えええ、予選トップタイムの選手もコースアウト、タイム記録なし。この時点で3位の選手の逆転優勝が決定です。ぱちぱちぱち!

次にオープン部門の決勝です。実はPRO部門もオープン部門も同じ選手がトップタイムで予選通過。動向に注目です。

3位の選手が出走、無事にゴールしてタイムをきざみます。64秒台です。

そして2位の選手がスタート、こちらも中間タイムが速い。しかし、、、

どっかーーーーんん!

ああ、無念、コースアウトです。なんかこの展開はどこかでみたような・・・

さて注目の1位の選手がスタート。

速い、速すぎます。中間タイムもベストで通過。これはレーンチェンジが、レーンチェンジが・・・

どかっ、がらがらがらー!しゅーん・・・

あああーーー、全員からため息まじりの歓声があがりました。いやほんと諸行無常ですよね、ミニ四駆はコースアウトしたらそこで失格なんですから。

オープン部門も3位の選手が逆転優勝です。

遅くするのは簡単で、電池を使い古しのものを使うなどすればいいのですが、あけぽんモーターではそれまでの特性と異なることや、守りに入るとタイムで負けてしまうことを考えるとどうしても限界ギリギリまでせめてしまいます。しかしこのように限界ギリギリなのでちょっとした違いでそれまでコースに収まっていたマシンが、重力から解き放たれて空中を舞ってしまうのです。ああ無情。

このシビアさ加減はまさにモータースポーツ。特にタイムトライアル競技のそれによく似てます。ジムカーナやダートトライアルに。ジムカーナでも攻めすぎてパイロンタッチや脱輪で戦線離脱ってこともあるし、アンパイでパイロンから離れるとタイムはでないし、同じですね。

ミニ四駆のモータースポーツとしてのシビアさを改めて思い知らされた日でした。

それにしても全国クラスの選手のマシンはシンプルで美しいですね。またピットの道具や洗練された整理方法などは参考にしたいです。マシンもさることながら、環境作りから競技ははじまってますね。私も少しは早くなるよう、努力していきたいです。

参加者の皆様、運営スタッフの皆様おつかれさまでした。いつもですが子供がお世話になり、ありがとうございました。

CIMG2278

【えのもと杯ミニ四駆レース参戦レポート】

ミニ四駆:えのもと杯マンガン電池耐久レース(2009年10月)参戦レポート ([の] のまのしわざ)
ミニ四駆:えのもと杯マンガン電池耐久レースもラブプラスが席捲 ([の] のまのしわざ)
ミニ四駆:えのもと杯マンガン電池耐久レース参戦レポート ([の] のまのしわざ)
ミニ四駆レース:えのもとサーキット8月月例レース ([の] のまのしわざ)
ミニ四駆レース:えのもとサーキット「えのもと杯」初参加レポート ([の] のまのしわざ)