Perfume 5th Tour ぐるんぐるん で思うこと #prfm

つい先週、Perfume 5th Tourが代々木体育館での4daysを経て千秋楽。最終日は特別な日となり、その感動は各方面から漏れ伝わってきて、チケットがとれず参加できなかったことを別の意味で涙しておりました。

特別な代々木体育館

代々木体育館はディスコ!ディスコ!ディスコ!以来5年ぶり2度目。前回のライブは Perfume武道館以来の2回目として参加しました。あれから5年ですが、歳月が過ぎるのははやいです。

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すでに明らかになっているように、この代々木でのライブは Perfumeにとって「後悔」の残るものとなっており、まあその理由もなんとなく分かる気もしますが、それは本人たちだけの問題でもないのでそこまで気にしなくてもいいんじゃないかと思うんですが、まあとにかく「最高を求めて」なので仕方ありません。

「後悔払拭!」を目指してはじまった代々木4days1日目。

かなり盛り上がった感がある、というのは5年前の代々木ライブと比べてのことで、なんと払拭できるどころかまた「後悔」してたというのが明らかになった2日目MC。

しかし2日目の盛り上がり方は半端なく、明らかに始まるまえからアンコール状態。会場の熱気ははじまった瞬間から弾けて、MCの応答も非常にいいレスポンス。一体感に包まれたものでした。

3/4daysは参加できず、そして案の定、というのもなんですが、デビュー10周年の記念日となる最終公演には特別なサプライズがあったとのこと。いいなあ、参加できた人たち。

<ここで P.T.A.のUSTREAM動画編集版をみる>

なにこれ、大度さん、魔術師!? すごすぎ。 (気になるかたはP.T.A.にぜひご入会を)

4th Tour TOKYO DOME

このライブに先立つこと、半年前。ドームツアーがありました。こちらの千秋楽は東京ドーム、こちらも数年ぶりのドーム。

2010年のドームが、とくにかしゆかにとって満足いかなかったものだったことは周知のこと。

Perfume かしゆか泣き崩れる! 東京ドームの「もっともっと」 - のまのしわざ

その敵(?)をうったのがさきのドームツアー。

様式美と日本ブランド化するPerfume:Perfume 4th TOUR 東京ドーム参戦レポート #prfm - のまのしわざ

ライブも素晴らしかったのですが、実はまだブログでは言及できてなかったのですが、Blu-rayが素晴らしいのですよ。

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World Tour1からの世界戦略としての Perfumeのコンテンツとしての完結編はライブではなく、このBlu-rayといっても過言ではありません。むしろライブは通過点。

なぜかというと、Perfumeは生身の体だけで構成されるものではなくなっているからです。電子化され、テクノロジーと融合した演出効果で、ネットワークを通じて世界に発信されるコンテンツ。その意味でただ単にライブを録画して再生されるというだけのBlu-rayではなく、そこに至るまでの過程、舞台裏をも見せたBlu-ray(初回限定生産版)で、これが3年にわたるプロジェクトの集大成なのだ、と気づかされたからです。

ある意味ひとつの区切りがついたドームツアー、レコード会社を移籍しての世界展開。そして2014年の行方は?

World Tour 3rd、いよいよ北米へ

ぐるんぐるんツアーとほぼ同時に明らかになった World Tour 3rd、アメリカはロスアンジェルスとニューヨークへのライブ。

ぐるんぐるんツアーはそもそもミニアルバム、4曲しか入ってないものがベースとなり、ツアーというには多少「弱い」ものでした。その分「余白」が多く、懐かしい曲を久々に聞けたのはファンにとて嬉しいこと。

その結果として、結成15年、メジャーデビュー10周年で封印されたデビュー曲を歌うなど、まさに温故知新、次のステージへあがる意気込みが伝わってきます。

日本人がアメリカにいくということ

日本とアメリカの国の関係、これはペリー来訪にまで遡ります。時代は幕末、天下太平の世を謳歌していた江戸幕府を震撼させたのは、アメリカのペリーが最新鋭の軍艦にのってやってきたこと。

当時の幕府の装備ではこの最新型の軍艦を阻止することはできないのは明白であり、国防の危機に陥ったのです。その結果尊王攘夷運動が起こり、倒幕、明治政府が樹立しました。

次のアメリカの脅威は太平洋戦争、そして原爆。アメリカによる占領統治。

かくして日本はアメリカ、というものにたいして明確に「下」の立場として長い年月を過ごすことになります。

その結果、技術、文化、生活スタイル、すべてアメリカ模倣型となっていきます。それに加え、英語コンプレックス。

これをよしとしなかったのが日本メーカー。戦争の敵は自動車、家電で討つとばかりに逆に高品質、低価格戦略でアメリカを席巻します。それが20世紀末。

ところが中国・韓国の台頭によりこの自動車、家電が凋落。いま再び日本は「売るものがない」状態へと陥ってます。その結果どうなったかはクール・ジャパン政策をみれば自明。アニメ・マンガを代表とするサブカル文化や、寿司といった日本食を海外に押し出すことになります。

実際問題アニメ、マンガの生産量、輸出量は他国を圧倒。そしてインターネットの普及で情報の伝搬スピードは飛躍的になっています。

この流れの中で、Perfumeを位置づけるならば、音楽シーン、そしてライブ演出シーンでの海外戦略の旗手といっていいでしょう。

あ〜ちゃんがいったように、「ナカタヤスタカのかっこいい音楽をアメリカに伝える」という大きなミッションが与えられているんです。

音楽はベストヒットUSAにみられるように、洋楽といってながらく海外から入ってくるものだったわけです。邦楽はあくまでもドメスティック、国内市場向け。しかしこうして日本文化が世界を巡る世の中になったときに、逆に世界で、アメリカで受け入れられる日本の音楽があってもいいはず。

アメリカは多様性の国。全土で同時に同じ音楽が全員に受け入れられるということはありません。音楽は食事と同じ、ベジタリアンが野菜しか食べないように、一部に受け入れられるだけで十分成功なのです。

いわば今日本は自信を喪失している状態。

Perfumeが日本に再び夢と自信をみさせてくれるかもしれません。

なんてことを考えたり、感じたり。ということで、ロスとNY、いってきたいと思います。