ハイブリッドカーは日本以外では流行っていない | 日刊SPA!日本から滅多に出ることもなく、この島国で囁くような人生を送っているSPA!読者のみなさんは、「ハイブリッドカーこそ無敵のエコカー、それに勝てるのは電気自動車くらい」と、テレビが垂れ流している断片情報を固く信じてらっしゃることと思います。
単刀直入、歯に衣を着せぬ論調でナイスです、MJブロンディさん。
ただ、燃費に関しては、誰もがトヨタの圧勝を予想するでしょう。だってトヨタ対プジョーだもん! そんなの勝負になるわけないというのが、島国で静かに暮らす一般大衆の当然の思いです。
ブジョー508 vs レクサスHS250hとをリゾート地(小淵沢周辺)で比べたところ、総合では
レクサスHS250h 16.5km/L
プジョー508 14.6km/L
と僅差。距離が分かりませんが、この程度の差であるとするとガソリン代もさほど違いません。
ハイブリッドカーの燃費性は環境に左右される | 日刊SPA!今回はリゾート地で対決したため、市街地燃費は未計測。市街地ならヘタすりゃダブルスコアでHS250hが勝ったろう。日本的な低速道路環境なら、ハイブリッドは無敵だ。
しかし、高速道路の巡航速度をもっと上げて、例えばヨーロッパ基準の130km/hで対決したら、恐らくプジョーが勝つ。ハイブリッドカーは「圧倒的な燃費性能」を持っていると、日本じゃ誰もが信じてるけど、道路環境によってはそうでもないってことね。
原発の安全性同様、過信は禁物です。外にも目を向けましょう。
ハイブリッドの素晴らしいところは、エネルギー回生をするところ。つまりエネルギーをブレーキなどで捨てていたのを発電、バッテリーに回収して使えるところ。その部分が大きければ大きいほど燃費は改善するのですが、高速走行など過負荷の場合はバッテリーに回収したエネルギーは使い切って、単なるエンジンカーになってしまいます。となるとメリットがでません。
家をでたらいきなり130km/h(以上)の高速巡航をするヨーロッパではメリットが薄い、というのもなんとなく想像がつきます。
都心の渋滞やアップダウンの多い住宅地に向いているのかもしれませんね。
ちなみにヨーロッパに環境の似ている北海道で乗ったシビック・ハイブリッドは15~16km/L前後でした。
シビックハイブリッド:実燃費とホンダの考えるハイブリッドとは ([の] のまのしわざ)全行程
- 15.2km/L(燃費計)
- 16.2km/L = 840.3km/(32.16L+17.61L+2.00L)
ブジョーと同じエンジンを載せる我が家のMINIの最高燃費記録は21.0km/L(燃費計)です。
▼MINI Clubmanの燃費:記録更新! 21.0km/L ([の] のまのしわざ)
▼MINI Clubmanの燃費:鈴鹿往復の実燃費は17.5km/L ([の] のまのしわざ)
総合でも17.5km/Lとなかなか健闘。ヨーロッパの直噴ガソリンターボ、意外とやります。確かにこれはてごわい。
【結論】
海外でハイブリッドカーブームが来ないのは、「値段が高くて走りがカッタルくて燃費がイマイチだから」。アメリカがやや例外なのは、ソリン車がフツーにV8だったりするから。ハイブリッドカーは、すでにガラパゴス化してます。
厳しい~
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draco
ハイブリッドカーに対するProとCon。何事によらず二面性があるのです。我が国の交通状況にあっていればそれはガラパゴスで何ら問題はないわけです。
電気自動車でも一面でとらえると間違いを犯すことになります。バッテリーは熱に弱く、特にリチュームイオン電池は顕著。夏の嘘暑い時、リーフの公称160Km航続は下手をすれば半分になってしまうこともあり得ます。あのテスラも電気自動車レースで氷を積んでバッテリーを冷やしたなんていう記事もあったのです。
スマートフォンにしても熱によって問題が起こりGalaxy Sがこの夏何回かカメラが起動しないといった不具合がありました。(私はWindows Mobile 東芝T-01Aですが)
一方マツダが高圧縮比のガソリンエンジンを実用化し30Km/lとハイブリッド並みの燃費を実現。まだまだやることがありそうです。
物事を複眼的に見渡すことが必要でしょう。