MINI Cooper S (6AT)の試乗

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先日近所で交通事故が発生しました。軽自動車に小型自動車(シビック)が追突したらしいのですが、その衝撃で軽自動車は対向車線へふっとび横転、ドライバーの奥様は脱出できず。オイルかガソリンが漏れていたようですが、引火せずに事なきを得ました。ただレスキューが出動したりと大騒ぎだったようです。

そんな事故現場を奥様と子供が見て、詳細にレポート。従来から軽自動車のハンドリングと安全性に不満を持っていた私は、急遽安全なコンパクトカーを絶賛検討中です。

軽自動車からの乗り換えで、奥様が運転すること前提なので4m前後のハッチバック、ATが条件です。そしてたまに私が運転しても楽しい車、ということで動力性能もそれなりのもの。今回は輸入車、ドイツ車中心に検討しています。

まずAudiはA3スポーツバック。これは以前2.0TFSI+6速DSG, 2.0FSI+6速ティプトロニックATの組み合わせを試乗しています。試乗した感じではヤンチャすぎず、上質な中にもスポーティな雰囲気で、都内の一般路から首都高速まで気持ちよく軽快に走れそうな印象です。今回は1.8のターボ、1.8TSFIが適度な出力と価格ということで候補です。

【Audi試乗記】
Audi A3 SportbackとGolf GTに乗ってみた ([の] のまのしわざ)
Audi A3 Sportbak 2.0TFSI DSGの試乗 ([の] のまのしわざ)

次にVW GolfはGT TSI。1.4Lのスーパーチャージャーとターボの2つの過給機を持つ、ツインチャージャー仕様のTSI 170馬力仕様がとても好印象で、これが候補。最近マイルドな1.4 Comfortlineが追加されましたが、1.4Lで140馬力と高効率ではありますけど、スポーティさでいうとやはりGT TSIが良さそうとのこと。

【VW Golf試乗記】
VW Golf GTI DSGの試乗 ([の] のまのしわざ)
VW Golf GT TSIに試乗してきました ([の] のまのしわざ)

今回ベンツ、BMWは候補対象から外していて、他に候補となったVolvo、プジョー、ルノーはミッションが今一歩であったり、燃費が悪いということで外してます。イタリア車は耐久性に難アリというイメージでこれまた外してます。

そして今までノーマークだったのが、MINI。相談したガレージグループ4さんで「MINIなんかいいんじゃない?」と勧められたのがキッカケで調べてみると、1.6リッターのツインスクロールターボで175馬力というホットモデルがあるじゃないですか。しかもこれは燃費が良さそう。6MTだけではなく、ティプトロニック6速ATがある、しかもロングホイールベースのclubmanが出るぞってことで試乗へレッツゴーです。

あいにくclubmanは実車はまだなく、とりあえずCooper Sでそのフィーリングを確かめます。

昨今の車は室内が広いの売りにしていますが、このMINIは別。元祖モデルからBMW MINIになったとき随分と広くなったと聞きますが、やはり依然として狭いのが売りです。ということで前席はそれなりですが、後席へのエントリーや足元空間は最小限。これに子供は大不満、4歳児のくせに「狭い」とか抜かしやがります。まったく、親の顔が見たいもんだ。

エンジンをプッシュ式スターターでかけます。エンジン音は特筆すべきことはなく、五月蝿くも、静かでもなく非常に普通。早速Dレンジへとシフトを動かして動き出すと、まず気付いたのがやはり視点の低さ。

オデッセイやR2といったミニバンに軽自動車と比較してかなり視点が低いです。そして足回りが固い。まさに地面をそのまま這っているかのような感触。よくいえばダイレクト、悪くいえばゴツゴツしているといった印象ですね。だからといって乗り心地が悪いかというとそんなことはなく、しっかりとダンピングしてます。

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さて肝心の加速性能はというと、大人3名に子供1名乗車にも関わらず、2000回転から3000回転で十分な加速力が得られます。爆発的ではないものの、必要不可欠な加速力がアクセル踏めば得られるのは嬉しいものですね。オデッセイではアクセルを踏み込んでも車の重さを感じ、R2ではエンジン回転数があがって騒音がひどくなるだけ、というのとは大違い。ワクワクしてきます。

さらにハンドルはオプションのがついていて、ティプトロニックのパドルがついてます。これは左右にそれぞれあって、どちらも親指で押し込むとシフトダウン、裏側のパドルをひけばアップ、とのこと。こういうゲーム感覚のは苦手なんだよなあと思いつつ操作すると、6速でギア比が近いということもあり、ガクンということもなく結構スムースです。一度考えなしに落としてみたら1速に落ち、その時はガタンと大きなショックがありましたが。

そして低いギアで4000回転前後をキープしてアクセルを踏み込むとこれは十分以上の加速力が得られます。まさにスポーツ。この加速に子供は大喜び、まったく親の顔がみたいもんです。

エンジンは元気ですが、気になる燃費はというと、ということで燃費計を見ると平均燃費が7.4km/L・・・試乗車ということで随分な数値です。話をきくと普通に走れば10km/Lはいくとのこと。ちなみにディーラーの方も試乗車とまったく同じMINI Cooper S、6ATに乗っているそうです。

ミッションの自動変速は変速ショックもなく、たまにブリッピングしているようで低速になると自動でシフトダウンするのに気付いたくらいで、ほとんど存在感を主張しません。このへん、勢いよくブリッピングして「オレだよ、オレ。オレがシフトダウンしてやってんだよ」と自己主張するDSGとは違いますね。

足回りですが、普通の路面では多少ゴツゴツするかなという感じで乗り心地は悪くないですが、つぎはぎだらけの駐車場に入ると様子は一変します。ドッコンダッカンと上下に振動して、お世辞にもいいとはいえません。ホイールトラベルが少ないのもありましょうけど、突き上げているようですね。まあこんなものでしょうね。

ということで結構長い時間試乗させてもらったのですが、ロールがかかるコーナーがまったくなく、ハンドリングは分からずじまい。しかし手ごたえがあり、しっくりくる小径ハンドルはとても気に入りました。ドライビングポジションも自然だし、運転するのが楽しみになりそうです。

一方で気になったのがやはりAT。ニョロニョロヌルヌルといったらいいんでしょうか、エンジンの元気さがトルコンでスポイルされてダイレクト感がないんですね。MTやDSGの、あのギアがかんでシリンダー内の爆発力が直接タイヤを蹴るような、ダイレクトな感じを知っているととても残念。MINI Cooper Sは6速MTで乗るともっと楽しいんでしょうね。

そしてエンジンですが、予想よりもパワーがなく、予想よりもパワーがあるという印象です。日本語がヘンですが、アクセルを踏み込んだときに得られるパワーがその時々によって予想と違うんですね。ツインスクロールターボでターボラグをなくすことに成功しているのですが、やはりターボはターボ。エンジン回転数と過給圧によって出力が変わってしまうので、踏み込んだときにどれくらいパワーが得られるのかが分からないんです。

この点は試乗した奥様も「運転しにくい」と申してました。挙句の果てに、「私はスーパーチャージャーが良い」とまでも。スーパーチャージャーとはGolf GT TSIのことですね、こちらの方は違和感がなく運転できたけど、今回のMINIは馴染めなかったそうです。メインでは奥様が運転する予定なので、それはちょっと困ったものです。

トランクが狭く、ラジコンの荷物が積めない点はちょっと困りましたね。そう考えるとやはり元々候補にしていたClubmanに期待です。一説によるとトランクは拡大されてないとのことですから、広い後部座席と、エントリーが増えることで乗りやすくなるのがいいのかな。いずれにしても来週展示車が来るとのことなので、実車を見にいきます。

実はモーターショーで実車を見たり、写真をとったりしていたんですけど、当時はまったく興味がなかったのでスルーしてました(笑

(以下、東京モーターショー2007でのMINI Clubmanの写真)
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興味がなかったのに動画までも撮ってるし、これって職業魂?

(ただいまyoutubeにアップロード中・・・)

今は買う気が120%ほどありますけどね。来週見積書をもらって買う気を半減させる予定です(笑