Computer History Museum: ブラウザは昔有償だった

のまのしわざ:Computer History Museum: なぜポットが?の続き。

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これは有名なNetscape Navigator。インターネットウェブブラウザとして初めて商用化され大成功を収めたソフトウェアです。しかしその後の熾烈なブラウザ戦争によりその名は消滅、いまやブラウザといえばIEがシェア80%以上を占めるに至りました。しかしだからといってNetscapeの功績が失われることはありません。Netscapeがきりひらいた新世界は間違いなく現在を作り上げているからです。

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こちらは商用パッケージですね。ver2.0ですが、対応OSは右下にあるようにWindows3.1, Windows95ですね。そもそもWindows3.1ではTCP/IP接続が標準ではなかったので、TrumpletなどのソフトによりTCP/IPサポートを実現してその上でネットワーク接続する必要があったわけです。

当時のブラウザといえば NCSA Mosaicがありました。NetscapeはMosaicを作った人たちがスピンアウトして作った商用ブラウザです。ですから当然「有償」で、日本に上陸した際は6000円前後で販売されていたと思います。ええ、そういえばこんなものもありました。

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この頃、Netscape 2, 3, 4とバージョンアップするにつれて対抗的に戦っていたのがMicrosoft Internet Explorerです。同じように2 , 3, 4とバージョンアップして来ましたが、やはり決定的に優劣が決まったのは IE5でしょうか。Netscapeは 4までは使っていましたが、5からはIEだったような気がします。IEはMicrosoftのOSに標準装備されることでわざわざ「有償」で「インストール」しなければならないNetscapeを排斥することに成功しました。Netscapeは「無償」で配布し、各PCメーカーにバンドルしてもらうことで対抗しましたが、今度はそうなるとブラウザ自体の完成度とともに、OSとのシナジーの点でIEに軍配があがることに。正直Netscapeのバグや不安定さも目立ってきていた時期なので仕方がないですね。

しかし記憶にのこるPointCastによるニュース配信機能をRSSとしていち早くNetcasterに取り込んだことや、AJAXで超大流行になるJavaScriptを最初に実装してきた先見性がありました。そうした開発と、一方で無償化せざるを得ないソフトウェアの中にビジネスモデルは崩壊。今に至ります。その点でブラウザをビジネス化するのは今も大変に難しいです。

叩かれやすいIEですが、悪くないブラウザだと思います。なのでIE7がちゃんと出てくることに期待してます。正直、検証する立場からいうとどれでもいいのでシェア100%をとって欲しいです。クロスブラウザチェックとか、泣きそうですから。