フランスの働く男のクルマ:ルノー・カングー・エクスプレス・コンパクト #renault_jp

香りたつフランスのクルマ、ルノー・カングー・エクスプレス・コンパクトの試乗レポートはじめます #renault_jp ([の] のまのしわざ) の続き。

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日本に1台しかない、貴重なカングー・エクスプレス・コンパクトはシーフォさんからお借りしています。ありがとうございます!

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Twitter / @SiFo: Kangoo compact ハンドリングテスト用に ...

まずルノー・カングー コンパクトのディメンジョンから。コンパクトは名前のとおり、通常のカングーのショートホイールベース版。乗用タイプは「BE BOP(ビボップ)」と呼ばれます。

Compacité et maniabilité -(フランスサイト)

RENAULT JAPON | ルノー カングー ビボップ 仕様一覧

Renault.com - Renault Kangoo Express, Compact & Maxi

Kangoo Express Compact is a great-looking, compact, agile van that shares many features with Kangoo Express, including europalette loading width, a major feat for a mini-LCV. Exceptional dimensional efficiency gives a carrying capacity of between 2.3 and 2.9 cubic metres (depending on version) in a van just 3.83m long. Meanwhile, the passenger seat folds down to give a maximum load length of 2.11m.
 

サイズはだいたいこんな感じ。

全長 3.83m
全幅 1.83m
全高 1.84m
ホイールベース 2.31m

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これだけ全長、ホイールベースが短く幅が広いクルマって他にあったでしょうか? サイズが近いのはサイバーCR-Xですが、それとて全幅は1.68mほど(全長3.8m、ホイールベース2.3m)。

デザイン上、全高が1.84mととても高いのが特徴的。そしてこのコンパクトは2シーターの商用車、短い車両サイズなのに驚くべき収容能力をみせます。

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容量は2.3~2.9立法メートル、幅はヨーロッパの標準的なパレットをフォークリフトでもちあげてそのまま搭載できるサイズになっています。だから幅広なんですね。

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運転席・助手席と荷物室は金網で仕切られていて、荷崩れする心配はありません。しかも助手席を倒すと2.11mまでの長尺モノも搭載可能。助手席の裏は完全に水平で、小物をおけるようにくぼみもついています。

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金網はロックを外して回転させることで簡単に変更することができ、この状態で働く男の1シーター。外国のタクシーっぽい雰囲気でもあります。

荷物室は内装などなく鉄板むき出しのまま。サイドウィンドウも鉄板で埋められているので結構後方の安全確認はしにくいです。あくまでもトラックとして考えれば理解できますが、左ハンドルとあいまって左側通行の日本ではかなり注意しないと危険ですね。

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運転席はというと、乗用車チックでありながら着座位置は結構高め。そのためペダルを上から踏む感じになります。シートは高いのにさらに高くできる、シートリフター機構つき。これ以上高くすると膝下が短いひとはペダルに届かなくなって困るんじゃないかと思うくらい。もしかしてフランス人は大柄で膝が窮屈なんでしょうかね。

たとえシートリフターを使ってあげたとしてもヘッドクリアランスは余裕。その余裕のあらわれとして、頭上に小物入れまであります。

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よくサンバイザーに書類をバッサバッサと入れている人がいますが、あれだとサンバイザーが使えなくなって不便。しかしカングーなら頭上にタップリ書類を入れることができますよ。こりゃ便利かも。

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足元はカーペットではなく最初っから荷物室と同じゴム素材。フロアマットなどしかなくとも泥や雨にまみれたブーツでどかどかと入り、あとでジャブジャブ水洗いすればいいということでしょうね。

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メーターはシンプル。タコメーターは0回転で6時を指し、12時となる6000回転までで、なんと「レッドゾーン」なし。つまりは、

エンジン全開してもいいよ!

という気持ちの表れかな?w
現在慣らし運転中のため3000回転しか回せず、非常にマッタリとした走行なのですけど、設計上は6000回転までブンブン回して走ってね、ということでしょう。フロントにちょこんと収まった1.6L 8バルブ90馬力エンジンが気を噴きます。

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そのエンジンパワーを伝達するのが働く男の5速マニュアル。

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これがまた実にギアがロングでワイド。1速から2速なんてほぼ半分になるんじゃないかっていうほど離れています。これは後ろに荷物をガンガンに積みこみ、重くてしょうがないという時でも低い1速で6000回転まで引っ張り上げ、2速につないでいこうということでしょうね。

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そして特徴的なのがサイドブレーキの形状。通常のレバーと違い、飛行機の操縦桿のように横にレバーがでています。郵便局員の意見を取り入れたというサイドブレーキ形状は、ひきやすく下ろしにくいです。レバーが長く、確実にサイドブレーキを効かせられますが、下ろすときは身を乗り出してきちんと下まで降ろさないと戻り切らないことが。警告音と警告灯ですぐに気付くので、そんなときはもう一度下ろし直しましょう。

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とてもシンプルなマニュアルエアコンと1DINのカーオーディオ。エアコン操作はダイアル式で、どれも一目で分かります。

カーオーディオもCD、MW(AMラジオ)、FM、AUX入力とシンプルそのもの。本国使用のためかFMの周波数帯域が違うようで高い帯域でした。

ハンドルからすごく近い位置にオーディオがあるんですけど、ハンドルコラムにもサテライトスイッチが。

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音量調整、モード切替、ソース切替までハンドルに右手を置いたままフルファンクション操作可能です。が、そこまでやる必要あるのかなあ。

おそらく右手を離すときは「シフトチェンジだけ」と決まってるからでしょうか、さすがは男のクルマ。

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AUX入力があるので、iPodを接続して音楽を楽しめました。スピーカーはごくごく標準的なサウンドで、AMラジオ向きな音質です。

ということでとても男らしい、働くクルマです。そんな働くクルマの走りはいかに?

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東京のアルプス、奥多摩周遊道路でのハンドリングチェックはまた次回!

(↓続き)

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