レクサス暴走事故:米当局にトヨタ副社長が反論

なかなかにして状況は混沌としてきています。

「隠蔽などしていない」、トヨタが床マットリコールで反論 国際ニュース : AFPBB News

トヨタ自動車(Toyota Motor)の布野幸利(Yukitoshi Funo)副社長は5日、報道陣に、何かを隠すというのはトヨタの文化ではないと語り、米国での大規模リコールについてトヨタが出した情報は不正確で誤解をまねきかねないという米道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)の4日の声明に反論した。

NHTSAは「隠蔽」とは指摘していないのですが。あくまでも inaccurate and misleading informationを修正する、としています。「隠蔽」という言葉がなぜ出てきたのか不思議です。

一方で米ロサンゼルス・タイムズは独自調査によりトヨタ車に急加速事故が多いことを指摘しています。

速報/米トヨタ車、急加速千件超で19人死亡か 米紙報じる - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE

トヨタ自動車が製造した車が突然、急加速した事例が、米国の所有者から当局へ2001年以降に千件以上報告され、少なくとも19人が死亡した事故につながった可能性がある、と8日付の米紙ロサンゼルス・タイムズが報じた。当局は他社の車に比べてはるかに多いと指摘したとしている。  同紙は米道路交通安全局などの記録を調べた結果として伝えた。  同紙によると、安全局もトヨタ車の02年以降のモデルで、突然の急加速が関係する可能性のある事故で15人が死亡し、ほかの全メーカーの計11人を上回ったことを明らかにした。

極論すると、オートマ車はいつどんな理由で暴走するとも限りません。これは構造上の問題で、エンジン出力を切ることができないからです。アクセルペダルがひっかる以外には、アクセルワイヤーが錆びてひっかかる(戻らない)、クルーズコントロールの制御ミスによりスロットルが勝手に開く、ワイヤが外れて開きっぱなしになるなど、トヨタ車以外でも色々な事由で暴走事故につながります。それだけに原因の解明と、対応策は検討されるべきでしょう。ニュートラルに入れば問題ないのですが、さきの指摘どおり入らない可能性もあるのでますますフェールセーフの重要性は高まっています。

レクサス暴走事故:暴走するとブレーキは効かない。Nレンジにも入らないかも。 ([の] のまのしわざ)

さきほど走行中にNレンジやPレンジに入れた場合、トランスミッションが壊れるおそれを指摘しましたが、おそらくトランスミッションを保護するために走行速度から判定しNレンジに入らないように制御されているのではないでしょうか。


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[の] のまのしわざ: LEXUS(レクサス) アーカイブ