ミニ四駆:ダッシュ1号皇帝(エンペラー)の不思議な魅力

ところでこのタイプ3シャーシと、エンペラー。うすべったいエアロミニ四駆を見慣れていたため、ずいぶんとずんぐりむっくりした印象で最初は余り興味がなかったのですが、色塗って写真をたくさんとっているうちに、目覚めてしまいました。

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これはカワイイ!w

タイヤの大きさといい、ボディ形状といい、バランスが絶妙なんです。フロントバンパーもいいし、リアがすっと落ち込んだコンパクトさ加減もいいし。

そして誕生の背景がまたいいのです。

もともとミニ四駆とは、オフロードラジコンをスケールダウンした形のコミカル・ミニ四駆として誕生。そのため最初から4輪駆動を模しています。そしてそれをより速く、オンロードとして改造したのがキッカケで「レーサー・ミニ四駆」が誕生。最初登場したマシンはホットショットJr.と当時人気の4WDラジコンバギーのスケールダウン。

初期登場したのはタイプ1シャーシといい、まだミニ四駆の特徴ともなる、ローラーが装着できません。このタイプ3シャーシはタイプ1シャーシをベースに軽量化、冷却性アップ、そしてローラー装着が可能なようにフロントバンパーとサイドガードに穴が取り付けられたのが最大の特徴です。

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そしてギア比も見直され、どんどんハイスピード化に。出自がオフロードだったのに、オンロードになって速さを競う方向にエスカレートしていく、そんな様子がダッシュ四駆郎とこのタイプ3シャーシに現れています。

まだまだ車高は高いし、ローラーは不十分、各所の耐久性も速度の向上についていけないというチグハグさが、発展途上であった時代を強く映し出しています。牧歌的な時代といっていいでしょう。

しかしそれだけになにか愛おしさがありますね。自分たちの力で何かしてやろう、改造して速くしようという気概というか、気合というか。

現代レベルのミニ四駆に太刀打ちできるとは思いませんけど、なぜか速くしてやりたくなる、そんな不思議な魅力がこのダッシュ四駆郎世代のミニ四駆にあるような気がしました。それだから第一次ミニ四駆ブームが巻き起こったのかもしれませんね。

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とりあえず素組で走ったところ、やっぱり牧歌的でした。いつものコースで9.7秒くらい。

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ミニ四駆(タイプ3シャーシ)の作り方:DASH-1プラス 皇帝(エンペラー)・太陽(バーニング・サン) ([の] のまのしわざ)