ミニ四駆漫画:ダッシュ!四駆郎「ミニ四駆は奥が深い!」

爆走兄弟レッツ&ゴーに引き続き、元祖ミニ四駆漫画である「ダッシュ!四駆郎」を入手しました。

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さすがミニ四駆ブームを作った漫画だけのことはあります。ダッシュ!四駆郎は奥が深い!!

まず冒頭、いきなりこのページからはじまります。

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車 ----------、
それは男たちの
永遠の
ホビーである!

冒頭で真理をガツーンと一発お見舞いです。まさに実践している私が今ここにいます、すみません、すみません。

とにかく1ページ目から車とミニ四駆の真理を言い当てた次のページ、主人公である四駆郎とミニ四駆の出会い。お父さんがパリ・ダカールラリーよりもスケールが大きくかつ、50年の伝統のある、余り人に知られていないラリーにでるというのです。しかし、、、

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いまだ生還したものはない!

いきなり別離です。というか、50年の歴史があって、誰も生還できてないってどういうことよw しかもおじいさんもこのラリーに出て、生還してないし。

そして、その形見として、四駆郎にミニ四駆を託すのです。この言葉とともに。

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四駆郎、
これはミニ四駆だ。
おもちゃとは違う。

これはミニ四駆だ。
おもちゃとは違う。

これはミニ四駆だ。
おもちゃとは違う。

大事なことなので、繰り返してみました。

そしてこの託されたミニ四駆、皇帝「エンペラー」で四駆郎はミニ四駆のレースで戦うのです。

さてそんなさなか、ある出会いがあります。それがよき指導者となり、父を知る人である「皇(すめらぎ)」さん。

すめらぎさんは、良い人風味なのですが、調子にのっている四駆郎をこう叱咤します。

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ミニ四駆は奥が深い!

ミニ四駆は奥が深い!

ミニ四駆は奥が深い!!

ミニ四駆は奥が深い!!!

これも大事なことなので、繰り返してみました。どれくらい重要かというと、

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なんどもいうが、
ミニ四駆が奥が深いんだ!

なんどでもいいますが、ミニ四駆は奥が深い!んです。

そしてダッシュ!四駆郎第1巻はこのページで締めくくられます。

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ミニ四駆は奥が深い!

え、しつこい? いやいや、それくらい奥が深いってことです。

さてミニ四駆についての世間の認識は「オモチャ」ですよね。

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ミニ四駆というのか、このオモチャ。

オモチャじゃない!
ミニ四駆だ!!

お父さんの言葉どおりですが、ミニ四駆はオモチャとは違うのです。なぜ違うかは、このダッシュ四駆郎を読み進めることで理解できることでしょう。

そしてダッシュ!四駆郎で忘れてはならない重要なアイテム。それが

「ガイドスティック」

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マシンと選手がいっしょに走るので、あれ(ガイドスティック)でマシンをコントロールするんです。

まだミニ四駆が出自であるオフロードバギーを色濃く反映し、ことあるごとにコースのない大自然の中を走ることが多く、その場合にマシンを強制的に曲げるために必要なコントローラーとなったのが、ガイドスティック。ホッケーの要領ですね。

ミニ四駆を自由に操るためには、このガイドスティックさばきがものをいいます。

さらにはこんな利用方法も。

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コースアウトする瞬間にガイドスティックでコースに押し戻す!
反則ギリギリのプレーです。

念のためいっておきますけど、実際のミニ四駆レースではもちろん反則です。真似しないでね!

過酷なレースなので、スティックはこのように杖としても活躍します。

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さて値札に注目です。

このダッシュ!四駆郎。買ったはいいのですが、なんと初版本が1050円とかなりのお値段。プレミアム価格です。正直、ミニ四駆のキットが600円~900円であることを考えると、それをしのぐ価格はかなりひるみます。そこは大人パワーで乗り切りましたけど、レッツ&ゴーのほとんどが100円だったことを考えると、高いですねぇ。

それはともかく、時には壁のあるオンロードコース、そして時にはダートコース、公園、廃工場、沼地などところを選ばず走るミニ四駆。曲がらないミニ四駆をガイドスティックを使うことで曲げ、知力、体力、チームワークで勝利に導くなど、色々な要素入っています。なるほど、これは燃えますね。

一方で思うのは、かなり「男くさーーい」漫画であること。もちろん男子向けということもあるのでしょうけど、古き良き少年漫画を系譜を継承していることもあって、ちょっと女子には受けそうにありません。この点、レッツ&ゴーで改善されていますね。

まだ読んでいる途中なのですが、この「ダッシュ!四駆郎」のテーマはやはり、

「ミニ四駆はオモチャとは違う」

「ミニ四駆は奥が深い」

に集約されると思います。そしてお父さんが四駆郎にミニ四駆を託したときの言葉、

これ(ミニ四駆)をおまえが持っているかぎり、
きっといつかとうさんの
気持ちをわかってくれるだろう。

生還できる見込みのないレースに、一人息子を置いて旅立つ父。母が出てきませんけど、死別したか、愛想をつかして出て行ったか、といったところでしょうか。そしてその父の気持ちというのは、モータースポーツにとりつかれた、男の気持ちそのものです。

ミニ四駆は世界最小のモータースポーツ

そうメッセージしているのです。だからオモチャではない。

ダッシュ四駆郎のエピソードの一つに、F1ドライバーのアイルトン・セナをモチーフにした話もあり、それは大クラッシュして恐怖心を抱いて本来の走りができなくなったF1ドライバーが、ミニ四駆レースをみて再び闘争心を取り戻すものです。

小さいしシンプルなのでついみくびりがちですが、1/100秒を競うこの行為はまさにモータースポーツ。

ミニ四駆はオモチャじゃなく、ミニ四駆は奥が深いのです。

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