地獄のF1富士:人の噂も七十五日

あの地獄の日から50日ほどたちました。謝罪になってない会見があってから特段進展はなく、返金もなく、季節は過ぎ去り、出来事は風化していきます。「人の噂も七十五日」と言いますが、このまま事実隠蔽したつもりになって、逃げ切れるものなのでしょうか。

★雑木話★#078 人の噂も七十五日

七十五日の由来は季節に起因するといいます。つまり1つの季節が過ぎ去り、新しい季節がやってくる、まさに風土に根ざした日本人特有の気質といっていいでしょう。晩夏から初冬へと季節が変わりました。newsとしての新鮮味はもうありませんし、「まだ言ってるの?」という意見も聞かれます。

しかしF1日本グランプリを富士スピードウェイで来年も開催するのです。つまり過ぎ去ったことを言っているのではなく、未来への提言なのです。このままでは間違いなく来年も失敗です。失敗が約束されています。どんな失敗かは想像に難くありません。

来年の日程は10月の3連休と重なるといいます。天気がよければ周辺道路の行楽渋滞と重なり、今年でも246号の渋滞を避けるために急遽ルートを変更して運行されたというバスが、富士スピードウェイを中心に右往左往、長蛇の列になるのは避けられません。今年富士スピードウェイの敷地内で起きたことが、今度は敷地外で再現されるのです。

現実から目を逸らし、世間を欺くのはある意味簡単です。しかし来年、再度の失敗は単なるイベントの失敗に終わらず、モータースポーツへの深刻なダメージ、そしてトヨタブランドの失墜、果ては売り上げへの影響も避けられないでしょう。

ですから痛い意見にもきちんと耳を傾けて、再考し、来年への施策へと昇華させて欲しいのです。

七十五日まであと約1ヶ月。誰も言わなくなったときに「ようやく終わった」と思ったらオシマイですよ。