NISSAN GT-Rが高く評価されるべきは「独立型トランスアクスル4WD」のはず

湾岸ミッドナイトでは

「国産車では過去トランスアクスルの車は存在しない。そして今後も登場しない」

と断言された独立型トランスアクスルを日産GT-Rは搭載してきました。さて「トランスアクスル」って何?という方はこちらをどうぞ。

トランスアクスル レイアウト - Wikipedia

後者の有力な方法の一つとして、変速機をリアタイヤの間(リアアクスル直前)に配置する方法が考えられ、この実現にトランスミッションとディファレンシャルをアセンブリーとして一体化したトランスアクスルが利用されたため、この配置方式を一般にトランスアクスル レイアウトと呼ぶ。

現行ではフェラーリ599くらいしか採用例がないトランスアクスルを「独立型トランスアクスル4WD」としてニッサンGT-Rは搭載してきたのです。これはものすごいことですよ、奥さん!!

新型GT-Rが評価されるのはそのガツンとくる、誰にも似てないエクステリアデザインであったり、480psの最高出力を誇る新型V6ツインターボエンジンであったりします。しかしただ単にパワーを出したFRベースの4WDということであれば、R32やR33、R34で良い訳です。RB26DETTエンジンをチューンすれば480psどころか、600馬力を軽く出すことだって可能です。

しかし今回のR35の評価すべき点はエンジンのパワーではありません。重量配分にこだわった、国産初でもしかしたら最後になるかもしれない「トランスアクスルレイアウト」にあるのです。

湾岸ミッドナイトによると(笑)、過去ポルシェではVW系列のエンジンをベースとしたFR車を作る際にこのトランスアクスルを採用したと言います(ポルシェ924)。それがさすがポルシェと言われる所以でもあり、評価されています。

そのトランスアクスルレイアウトを21世紀の現在になって、ポルシェ撃墜に燃えるニッサン・ルノー連合が採用してくるとは、まさに本気です。

しかも今回4WDなわけですので、フロントのエンジンからミッション(トランスアクスル)へ一旦リアまでプロペラシャフトで伝達、ミッションで減速された出力をまたフロントの駆動輪に戻すためにもう一本プロペラシャフトが出るという、つまりプロペラシャフトが2本ある世にも珍しい車なのです。どうやらこの2本のプロペラシャフト、回転方向を逆にしてモーメントを打ち消し合うようにしているという噂で、本当だとするとそのへんのコダワリっぷりがとても良いですね。

そしてこのレイアウトを採用した結果、冷却、空力、重量バランスすべてに寄与し、ニュルブルクリンクのタイムでポルシェターボを上回る、7分38秒という驚異的なパフォーマンスとなってます、しかもオートマで。

この作り、パフォーマンスで777万円ってのはバーゲンだと思いますよ。性能と価格を公正に評価するアメリカ市場では間違いなく受けますね。

【関連リンク】
日産:GT-R ホーム
NISSAN GT-R ニュルブルクリンク 7分38秒で激走 ([の] のまのしわざ)

追記)
清水和夫さんもトランスアクスルを評価してます。

学研の自動車専門サイト - 清水和夫のブログでDialog - 今度のGT-Rはスゴイぞ

ここでGT-Rには、ポルシェ959を思い出すほどユニークな四駆システムを持っている。重量配分を最適化するために、重いギアボックスとトランスファーをリア・アクスルに搭載した。つまりアストンマーチンやマセラティと同じリアトランスアクスル方式のAWDとなった。エンジンから同じ回転数で回るカーボン製のプロペラシャフトがリアにつながる。ギアボックスと一緒にインテグレートされたトランスファーから再び前輪へもう一本のプロペラシャフトが伸びる。まるで水道管とガス管が配置されているみたいに二本のシャフトが床下に格納される。スペックをみただけでポルシェ959を見た時の感動が蘇った気がした。

今度のGT-Rは本当にスゴイぞ。