安彦良和原画展に行ってきた

早速行ってきました。

八王子市夢美術館

機動戦士ガンダムのキャラクターデザイン等で知られる安彦良和氏のアニメーション作家、マンガ家としての活動を紹介します。作品原画を含め300点を展示予定。

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これは素晴らしかったです。持っていたポスターや、見覚えのあるLPジャケットやアニメージュ系の表紙などから始まり、最近の漫画家としての活動までまさに半生を振り返るボリューム。

見所は図録にも収録されていないサムネール(ネーム)と実際の原画との比較。ネームは当然ラフスケッチなのですが、ほぼ完全に下書きとして通用するほど位置、構図が決まってます。そしていくつかは但し書きで「マルチ効果」「ピン上」「ピン下」とか書いています。マルチとは三段マルチ(アニメ家なき子で多用された)など撮影台に物理的に絵を前後方向にずらして撮影することでピントが合っている面とずれている面を出すことで奥行きを出す効果ですが、漫画なのにそれを意識してやっているのでしょう。板野一郎氏もそうですが、アニメや漫画であっても写真と同じように絞りやピントを意識することで絵作りを多様にしているようです。

今回見て再度思ったのは、この方も人間の骨格を意識しながら、その上に筋肉、皮膚、衣服を着せて3次元の物体を2次元に投射するように描いているという点です。ですから人物の衣服のシワや筋肉の張り出し具合が写実的。しかもその手法をガンダムやザクといったロボットにも適用しているがゆえに、本来ひずむはずのない装甲を曲げてでも躍動感あふれるアクションを採っています。これなんかまさにそう。代表的なシーンではグフとガンダムの対決の際に、肩を落としてゼエゼエいいながら対峙しているかのような間合いがあります。ロボットなのに肩を落とすなんてこと、本当はないんですけどね。しかしそのちょっとした仕草がリアリティを増しているのもまた事実です。

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さてここに連動してのイベントが目白押し。
たった800円で映画4本が見られる!

八王子市夢美術館

安彦良和原画展連携事業「「劇場版 機動戦士ガンダム」「アリオン」上映会」 日時

● 8月25日(金)午後2時~
  「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムll 哀・戦士編」
● 8月26日(土)午後2時~
  「機動戦士ガンダムlll めぐりあい宇宙編」「アリオン」

すでに締め切られてしまったけれども、この豪華な顔ぶれは一体!?

八王子市夢美術館


「安彦良和講演会」
日時
8月27日(日)午後1時00分~
会場
いちょうホール小ホール
出演者
安彦良和、高千穂 遙、大河原邦男

うーん、見たかったなあ。

しかしこの関連イベントに全部いっているとなんと金曜日から3日連続でガンダムづくし。サラリーマンにはきついですなあ。いっそのこと「株式会社ガンダム部長」とか作って仕事にしてみるとか。いや、その名前はやっぱりまずいだろう。仕方ない、「株式会社ガンガル部長」としておくか。

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ところで夢美術館側の地下駐車場にとめたのですが、このメカが凄い。パレットに載せられて横のシャッターが開いてスライドしていきます。しかも入庫と出庫の場所が異なるという、まさにAカタパルトから中央カタパルトへ移動するかの如し。ホワイトベースっぽさ全開でよいですよ。