劇的騒音カット! 新しくなったDyson Cool AM06が静かに登場

毎回、毎回ダイソンの新製品には心動かされます。

DSC_3466

というのも、その根幹が「技術ヘンタイ(褒め言葉)」だから。同意語に「技術オタク」というものがありますが、こちらはより手段のためなら目的を選ばず、という趣。今回いう「技術ヘンタイ」は、目的のためなら手段を選ばず、技術をぶつけるという意味で使っています。

いやね、確かに気付いていたんですよ。あの羽のない扇風機、AM01がうるさいってことに

扇風機シーズン間近! お家にダイソン・エアマルチプライアーがやってきた - [の] のまのしわざ

唯一気になるのは強風にしたときの風切り音。とはいえ前使っていたサーキュレーターとどっこいどっこいなので、まあこんなものでしょうか。ゆるやかな風のときは無音に近くなるので、夏の日のお昼寝にはピッタリかもしれません。ああ、はやく昼寝を試してみたい。

DSC_3344

インペラーと呼ばれる羽根をモーターで高回転させることで風を作っているので、乱気流が騒音の発生源。普通のメーカーなら「うるさいのは仕方ないよ、仕様だよ」と見向きもしないのですが、そこは「技術ヘンタイ」たるダイソンさん。技術で解決するんだと60人以上のチームが3年かけて作ったのが新しいAM06。

「ヘルムホルツ共鳴」を使って騒音を低減させることに成功しました、その効果はなんと

最大75%の騒音カット!

DSC_3351

「ヘルムホルツ共鳴」というのは自動車のサイレンサーでも使われているもので、管の横にぴょこんと盲腸のようなでっぱりをつけると、ここと共鳴して音が打ち消されるというもの。

DSC_0325
(排気管中央部、触媒の後ろの出っ張りがヘルムホルツ式空洞)

そのぴょこんとした空洞を内部に作って騒音を打ち消したのです。

DSC_3473
(中央の凹みがヘルムホルツ式空洞)

出来上がったものを見ると一見簡単そうですが、

・内部に空間を作ること
・打ち消し合う周波数を探すこと

が技術的に非常に大変だったことは想像に難くないです。羽根も単純な形状から湾曲した形状にすることで乱気流の発生も抑えています。

そういった新技術を盛り込んでいるにも関わらず見て下さい、この外見。ほとんど何も変わらないんです。

DSC_3461
(中央:旧製品 AM01、右:新製品AM06)

確かに良く見れば形状が多少変わってはいるのですが、内部の劇的な変化を考えるとほぼ同じといっていいでしょう。フルモデルチェンジなのに、マイナーチェンジのような様子です。

普通フルモデルチェンジなら、買い換えを促進するために明らかに見た目でも分かるようにするのに、そういったことをしない、分かる人に分かるだけでいいという開き直り。

しかも騒音カット、というのは展示されている状態ではまったく伝わりません。いいかえると、

カタログ映えしない、ということです。

にも関わらず平然とほぼ同じ外見で出してきちゃうところが、ダイソンさん、すげえなあ、技術ヘンタイだなあと元メーカー勤務としては感じるわけです。

実際の騒音の違いは動画でどうぞ。

DSC_3468

【Amazon】 DYSON DC61motorhead DC61MH
B00EY8ZDGA

こちらの掃除機もモニター中。