これだけは言っておきたい、Gアーマーはもっと評価されるべき


先日のガンダムビルドファイターズでは「ガンダムレース」という、サーキットを3周して先にゴールしたものの勝ち、しかも途中攻撃も許されるという試みが出てきました。ずっとドンパチ、戦いだけかと思われた中、いやガンダム有史をみてもなんと自由な発想なのでしょう、このままマリオカートのように、ゲームになってもおかしくない面白い一面を見せつけてくれました。

ストーリー | ガンダムビルドファイターズ

しかし、ここで一つだけモノ申したい。

それはこのガンダムレースに出てきた「Gアーマー」の扱いです。

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Gアーマーはレース中盤で早々にビルドストライクに抜かれてます。ビルドストライクに抜かれるのは致し方ないとしても、その他のガンプラにも速度負けしているという描写です。これはおかしい、間違ってます。重く、大きいから遅い、ではなく、そもそも「Gアーマー」がガンダムというMSを運用を考えた時に、長距離を高速移動する目的で造られたことから察するにせめて1-2位を争うほどの速さでなければなりません。

というかですね、そもそも「Gアーマー」の扱いがゾンザイすぎるんです。


TV版ガンダムが素晴らしい件 - [の] のまのしわざ

しかしガンダムの魅力はTV版にあり。

映画版ではよりリアリティを出すため、といっていくつかの設定を変更しています。

- Gアーマーを無くし、コアブースターへと置き換え
- 宇宙でガンタンクを出すのをよしとせず、ガンキャノンを2機体制へ

そのほか細かいところではドズル、スレッガーの声優が変更されていて、TV版スレッガーの声優さんがドズルをやっています。

確かに映画版ガンダムではGアーマーは無かったことにされ、コア・ブースターにその役割をとってかわられています。ところがこのコア・ブースターにしたことであの、大切なエピソードであるソロモンの戦い、ビグ・ザムとの死闘の描写の辻褄が合わないことに。

リアリティを追求するためにコアブースターを出したのは良いのですが、ソロモンで登場するドズル操るビグ・ザムではおかしなことになってしまいました。というのは先行するビグ・ザムにガンダムが単体で追いついてしまったのです。

TV版ではスレッガーがアムロに合図し、Gアーマーと合体してビグ・ザムへと追いつきます。これはそもそもGアーマーがサポートメカとしてガンダムの航続距離を伸ばす、高速で移動するモビルアーマーの形態をとる、分離後は支援戦闘機としてバックアップするという役割があったという設定が生きた好例です。しかしコアブースターにすることによって「合体」というオモチャちっくな設定を排除してリアリティを追及したはずが、ここで逆にリアリティを失ってしまったのでした。もしこれが合体を排除するのではなく、よりリアルな合体や、キャタピラが戦車のような砲身を無くしてよりリアルな航空機のデザインとしたならばこの矛盾は生まれなかったはずです。

リアリティを追求したら、逆にリアリティを失ってしまった例です。

もともと速度を比較すると

Gアーマー > ビグ・ザム > ガンダム

だったのに、

コア・ブースター=ガンダム > ビグ・ザム

となってしまったのです。

この矛盾はほとんど誰にも気づかれることなく、ガンダム有史の中でトンデモメカ扱いされているGアーマーは不遇。ですからここであえて、Gアーマーの名誉のためにあえて言いたい。

Gアーマーはもっと速い!

速過ぎて小回りがきなかいという描写もTV版にはありましたね。迫激トリプル・ドムあたりで。近寄れないからボトル・アウト(ボルト・アウトの言い間違い)して、ガンダムを分離して降ろすんです。

つまり何を言いたいかと言うと、もっとGアーマーは評価されるべき、そしてTV版ガンダムを見て欲しい、ということです。ククルス・ドアンの島とか、イセリナ恋のあと、とか、もう珠玉の名話ぞろいですよ。

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まあ、デザインはおもちゃっぽいけどね。