性懲りもなくトヨタ・ミッドシップスポーツカーを考えてみた

86/BRZの販売が好調です。この好調さを横目にみて、日産にホンダがうずうずしはじめており、シルビアやS2000の復活が噂されており、なかなかいい流れです。

この好調さに乗って86/BRZをベースにして4ドアセダンを作ろう、アルテッツァ復活というスクープという名の希望的観測記事もでてくるほどです。しかしちょっとまって。アルテッツァってその後レクサスISとなり、マークXと兄弟車ではないですか!?

IS/マークXはそれはそれでFRスポーツセダンとしてちゃんとしているので、なにも今更ターボも積めない86/BRZをベースにして4ドアセダン化しなくとも、と思うわけです。ちなみにターボはつけられなくとも、3L 水平対向6気筒エンジンはそのまま載るという話なので、もしアルテッツァがあるとしたら6気筒化はあるかもしれませんね。いやいや、本題はそれじゃなくって。

憶えていますか~AE86といえば、AW11ですよ。

MR2 Car Run to Carrick_14

AW11はAE82/92のFFをベースにミッドシップ化したもの。これこそ、一般大衆でも手の届くミッドシップ・スポーツであり、豊田英二社長の英断の賜物。

AW11が凄いのはFFをひっくりかえしたらMRができるじゃないか、というシンプルな発想から。FFをひっくり返したら実際にはRRになるはずなのですけど、細かいことはいいじゃないですか。とにかくAW11のあの角ばったデザイン、ガンダムデザインにリトラクタブルヘッドライト、パワフルはスーパーチャージャーと若者のあこがれの的だったのです。

86/BRZが好調のこのタイミングこそ、MR2復活のタイミング。シルビアだ、S2000改めS1500やらS660とFRが出てくるところに先んじてぜひMR2を出してほしいところ。

トヨタMR2の系譜と悲劇: 新時代のミッドシップ・ランナバウトはEVで復権する、いやして欲しい! ([の] のまのしわざ)

そのためのコンポーネントは揃っています。86/BRZでは2.0L NAエンジンにアイシン製の6速MTの組み合わせですが、SUBARUには素敵なものがあるではありませんか。そうです、ターボに4WD用ミッション。

このミッション、

(水平対向エンジン)-(Fデフ)-(ミッション)-(ドライブシャフト)-(Rデフ)

と繋がっているので、ミッション以降のドライブシャフト、Rデフを取り払って逆転すると...

(ミッション)-(デフ)-(水平対向エンジン)

となって都合がいいわけです。このパッケージ、どこかでみたような...

そうです、あの世界のスポーツカー、ポルシェ911ですよ。

ポルシェ社は新型ボクスター・ケイマンでダウンサイジングで4気筒ターボを搭載するのではとの噂を一蹴、やはり6気筒エンジンを搭載しました。しかしこれは4気筒ではあのポルシェの味を出せないという理由の他に、せっかく911と共通のエンジンを使うことで量産効果を出したのに、わざわざ4気筒エンジンにするとまた911の価格が高騰するというのもあったことでしょう。逆にいえばポルシェはしばらく4気筒ターボは出さないと考えていいです。

そうであれば、庶民派のRRとして新型MR2、改めRR2がつけ込む隙があるというものです。

ふと気付くとミッドシップではなくリアエンジン・リアドライブとなってしまいましたが、この方が室内長はかせげるし、2by2を作ることもできるから、まさしく86/BRZの兄弟車に相応しいパッケージング。AW11再びです。

AW11、そしてその後のSW20もエンジンの搭載位置と重心高の高さからRR的と言われたわけなので、今回は開き直ってRRで。それに水平対向エンジンなので、たとえドライサンプの911と比較すれば重心が高いとしても、4気筒という点でコンパクトなことを加味、通常の直列4気筒エンジンと比較すれば十分です。

ずばり500~600万円で出してくれれば、ケイマンよりも安く、パフォーマンスに優れたものができる可能性があります。インプレッサ4WDのパーツも使えるし、どうでしょうかね。あと問題はデザイン。格好よいことも大切ですが、MR2の系譜を想起できるものでなければ。MINIもFIAT500もVW Beetleも新型といえどもきちんと昔のデザインを踏襲しているのですから、86/BRZみたいにAE86と似ても似つかぬものになるのではなく、AW11/SW20の延長のデザインにしてほしいですね。

MR2 Car Run to Carrick_15

ということで、妄想は以上です。