10年後に18歳となる息子が買う(かもしれない)トヨタ・ハチロク

トヨタFT-86改め、ニュー・ハチロク(86)

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(東京モーターショー2009、当時6歳)

ついに登場! トヨタFT-86改め「86(ハチロク)」【ワンダードライビング】

鳴りもの入りでデビューしたわけですが、ガンダムAGE同様賛否両論。「ハチロク」というブランド、「ガンダム」というブランドがいかに日本人にとって大きいかがよく分かります。「レビン」でも「トレノ」でもよかったし、いっそのことマークX・2ドアクーペでもそんなに遠くなかったのかも知れません。さすがにトヨタスポーツ2000は2000GTとかぶり過ぎで無理でしょうけど。

ハチロクに似ていない FT-86は本当に売れるの? パフォーマンスと商品性とターゲットユーザーと。 ([の] のまのしわざ)

と考えると意外にも微妙なんですね。たとえばパフォーマンスを追求してターボで200~250psだったり、3HBで2シーター、タイヤがたくさん積めるとか、もう少し振った形ができたように思いますね。なんでもやろうとして欲張って、詰め込んでみたらこうなった、みたいな落とし所っぽいです。

でもやっぱり一番の問題はどこからどうみてもハチロク(AE86)に似てない、という点かと。

さてこのNEWハチロク、以前売れるのかどうか書きましたが、ほぼ全貌が明らかになった今回改めて検証してみたいと思います…10年後から。

日本においてこの経済状況でスポーツカーマーケットは冷え込んでおり、ほぼ壊滅的といっても過言ではありません。壊滅なのと全滅なのとではまあ意味合いが違うのですが、メーカーがほぼ全面撤退したのもあり、一部のスポーツカーマニアたちは旧車を動態保存するような形で大切に乗り続けています。

とはいえそのクルマもあと10年もたせらるかというと難しいです。メーカーからの部品供給は途絶え、樹脂パーツは割れ、ゴムは硬化し、ボディには錆が広がり、エンジンは腐食するとだんだんと壊れていきます。

今10年おち、20年おちのクルマを何とか維持していたとしても、今後10年は相当ツライ、金銭的にも物理的にも、そしてなによりも気力的にも厳しくなっていきます。

そういう背景があって新車にしたくとも、欲しいクルマがない、というのが今までの話し。

本来は NEW 86がその対象となるべきところだったのですが、興味が若者に向きすぎていて、10年20年落ちのクルマを後生大事にのっている中高年にはちょっと気恥ずかしく、若者の興味はクルマには向いてないというラブ・トライアングル状態

・・・

さて、時間を一気に10年後に飛ばします。うちの子が18歳、運転免許が取れる年です。

S2000の初期型が22年落ち、SW20が25年落ち、FD3Sが28年落ち… という状態。最終型でも12年~20年落ちがザラ。免許をとった18歳のクルマ好きの少年が買えるクルマは何があるでしょう。

そうです、ここで燦然と輝くのがトヨタ86

最低価格が199万円というのはエアコンなし、未塗装・樹脂バンパーのカスタマイズ前提。実際の売れ筋グレードは250万円、コミコミ価格は300万円というのが妥当です。今の18歳には当然無理ですし、バブル期の18歳、つまりは私たちの若い時ももちろん無理。安い安いっていったって、クルマはいつの時代でも高いんです。学生がどんなに背伸びしたって50万円~100万円が関の山。

とはいえ私たちが学生の頃はその50万円~100万円にゴロゴロとFRスポーツ、FFスポーツが転がっていたわけですが。

時は2021年。その時5年~10年落ちの中古車を買いたいと思った時にあるのはなんでしょう。

そうです、トヨタ86です。あとはスズキスイフトスポーツ、ホンダCR-Z、マツダロードスターくらいでしょうか。

そうなってくると俄然盛り上がってきます。乗り出し価格300万円の普通の量販車。5年落ちならば半額以下になっているでしょうし、初期型であれば10年落ちで確実に100万円以下です。今現在S2000、SW20、FD3Sだって10年落ちともなれば100万円以下、ものによっては50万円前後です。これならちょっと頑張って家族に支援してもらえれば18歳だって手の届く金額。

問題はトヨタ86がどれくらい売れる=マーケットに台数が残っているか、です。あのAE86は10万台以上、元々寄せ集めで作った86は純正流用パーツが豊富で補修パーツにも事欠きませんでした。

ae86levin.ho-zuki.com

AE86の累積販売台数
レビン66,105台
トレノ35,469台

しかしこのスポーツカー氷河期、トヨタがいくら頑張ったとしても2万台くらいしか売れないんじゃないでしょうか。初年度1万台、その後4年で1万台、合計5年間2万台。

2年目以降が勝負どころかと。売れなかったらその後のモデルチェンジもないし、もちろん生産中止だってあり得ます。なので2021年は5年おちのニュー86が高値で取引され、10年落ちのものがそれなりにリーズナブルに、という読みです。

屋根がついたFRスポーツカーが50万円で買えるのなら18歳の免許とりたての息子にはピッタリの練習車となりえます。200馬力だって十分以上のパワー、というか10年後ですからね、新車のほとんどは

ハイブリッドとEVに置き換わってますよw

ピュアなガソリンカーはないんじゃないでしょうか。その頃軽自動車はホイールが20インチくらいになり、車高は2mを超えてるはずなので、ハチロクの18タイヤも安く手に入るんじゃないですかね。

問題はほとんどのガソリンスタンドが廃業になっているはずなので、ガソリンの入手方法ですね。100km県内がガソリンスタンドがないとかザラになりそう。まるで20年前の有鉛ガソリンみたいな感じで。危険物取扱資格とって、家にばかでかいガソリンタンクおいて補給するといったスタイルになるのかも知れません。

「これがこの地域最後のガソリンだよ・・・大切に使いな!」

みたいな世紀末世界になっているかも。まあ、すでに世紀末の様相ですがね。

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まあガソリン撒き散らして、タイヤをアスファルトに切りつけながら暗闇を走りぬけるだなんてオールドファッションな娯楽は流行らなくて当然ですね。ただ流行ではなく、文化・伝統になってもいいし、ヨーロッパでは実際そうなっているわけですから、クルマという商品を作るだけでなくその辺を含めて全体設計して欲しいところです。

10年後、日本のクルマ文化がどうなってるのか、ドキドキですね。その意味ではトヨタ86には頑張ってほしいものです、はい。

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