MINI Cooper S ClubmanにオーリンズDFVを装着してはや半年以上。ちょっと気になることがあったので、分解メンテナンスをオーリンズの専門店・グループ4さんにやっていただきました。
R56/R55用オーリンズDFV、フロント左です。
これをこれから脱着、メンテを行います。
外したところ。
アッパーマウント、スプリングを外します。
次に外すのはショック単体。オーリンズは倒立式なので、シェルケースからショックを外します。
外れたところ。下がシェルケース、上がショックアブソーバー。ロッドの部分がシェルケースに収まっています。
シェルケースの中にグリスを塗布します。
これから組み立てです。
シェルケースにダンパーのロッド部分を先に挿入します。
ぐるぐる回してピストンの先のネジ山をシェルケースから出します。
ピストンの先をナットで留め、さらにこのあとショックの番手を調整するつまみを取りつけます。昔は六角レンチで回していた気がしますが、最近のはダイアルになってて手で回せます。
スプリング、ピロアッパーマウントを装着します。
あっという間に装着完了。ブレーキディスクをみるとわかりますが、ハブボルトが出ていません。ドイツ車はセンターを出すために、ナットではなくボルトでホイールを固定するんだそうです。ハブリングにホイールをひっかけて、それからボルトを装着します。
最後にトルクレンチで規定トルクをかけて終了です。
ところで、、、
アッパーマウント。オーリンズDFV(フルキット)にはキャンバー調整機構つきピロアッパーマウントがセットになっています。
ところが外してみると、
穴が丸ではなく、長穴になっています。つまりこの部分でキャンバー調整できるようになっているんですね。ただ目盛があるわけでもないし、そもそも一旦外して再度つけるとズレちゃうのでなかなかシビアです。
思うに、基本的にサスペンションを外すことはない、外した場合は取り付ける際にキッチリとアライメントをとりながら調整するためにこういう構造になっているので。確かにここなら調整は非常に簡単です。
日本車の場合はがっちりとこの穴は精度を出して作っているため、逆にサスペンションを取り付ける場合に入れるのが大変なほど。組み込むだけでアライメントがとれてしまうようになっているのでしょう。おそらく工場のラインでこのようにしておくと、組み立て後の調整が不要でその分コストダウンにつながるのでは。
なんてことをゆるゆるな穴をみて思いました。ハブボルトといい、ドイツ(で設計した)車と日本車って本当に違いますね。