小学校の入学式:シュタイナー教育からカトリックへ

子供が無事、小学校に入学しました。

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桜が満開の中の入学式、お天気もよく最高の日となりました。

この小学校に入るまで、色々とすったもんだがありました。まあまだ続いているといえば続いているのですが。まずこの小学校、ミッション系の私立で家から約1時間ほどの距離のところにあります。元々いっていた幼稚園「ゆめの木ぼっち」がいわゆる「シュタイナー幼児教育」を実践する場所だったので、最初小学校もシュタイナー教育を志望しました。

八王子・町田のシュタイナー幼児教育「ゆめの木ぼっち」は、「ゆめの木ぼっち」に共感する人全てが、 共に支え・運営している、シュタイナー幼児教育を実践する保育の場です。

ところが希望どおりにいかないのが人生というもの。シュタイナー教育の小学校とカトリックの小学校の2つを受けたものの、どちらも落ちてしまいました。子供が悪かったのか、親が悪かったのか、私が悪かったのか。同じ幼稚園から3名がシュタイナー教育の小学校に受かったにもかかわらず、ウチだけが落ちたということもまた厳しい現実です。

これはもう地元の小学校に行くしかないとなった12月25日。なんと落ちたはずのカトリックの小学校から補欠合格の連絡が入ったのです。

諦めていたにもかかわらず、しかも12月25日という特別な日に合格の知らせ。こんなクリスマスプレゼントはないでしょう、ということで入学手続きへ(実際にはまだこの時点ではゴタゴタしていましたが)。

そんなすったもんだの末の入学ですから、感動もひとしおです。

ブログではあまり書いていませんが、うちはカトリック信者で子供は幼児洗礼を受けています。どこからか信者としての教育の場はないものかと思っていただけに、今回のカトリックの小学校への入学はその意味でも重要と感じています。

私自身は中学校受験をし、なぜかカトリックの中学・高校一貫校に入学しました。この時はカトリックであることに特段意味ありません。兄弟もたまたま妹がプロテスタントの中学・高校一貫校へ、弟は高校でプロテスタント系に入学しているくらいで、こだわりはありません。

その後系列のカトリックの大学へと進学し、そのまま大学院まで進みました。結局振り返れば13年間の長い学生生活の場を、カトリックの学校で過ごしたことになります。

結局結婚するまでとくに宗教や信仰を意識することなかったのですが、結婚式をあげようというときにハタと気がつきました。

いや、ここまで来ておいて今さらカトリック以外ありえないでしょ、と(笑)

ということで大学の側のカトリック教会で式をあげたわけです。その前後いわゆる結婚講座や補修となる聖書研究(かな?)を受けた中で、信者になることに決めました。ということでずいぶんと遅い(?)信者デビュー。

学生時代を思い起こすと信者にいじめられたり、信者をいじめ返したりと信者であるから特別な人間であるわけでもなく、外見も見分けがつきません、当たり前ですが。

神父様にいたっても、とくに外国人神父が教員として教鞭を振るっていたのですが、日本語はヘンテコで、さらに言っている内容もむちゃくちゃ。あるスペイン人神父はサッカー狂いでサッカー部顧問をやっており新入生をみると

「男らーしく!」

といい、男らしさはサッカーをやることだと授業で吹聴しそのまま勧誘するという強引なことをやったり、テストで「アからウの中で選べ」という選択肢なのに、答えが「エ」であるということがあったり(選択肢が ア、エ、イ、オ、ウになっているため)。

とあるペルーで3本の指に入るという数学博士である神父様は技術の提出物で「これを期日までに提出したら95点をあげる」と約束したのに実際には80点しかくれず、生徒全員から「ウソツキ」よばわりされたりとまあ、よっぽど世間の聖人君子のイメージから外れていました。

ただいずれにしても国を離れた神父様というのは、恐ろしいことに親族がなくならない限り故郷に帰ることが許されません。しかも告別式のみ。危篤の知らせがはいってもお祈りすることしかできず、なくなってからはじめて帰国し、告別式で最後の別れを告げてすぐにまた日本に戻るのです。

もちろん家族も私財をもつことも許されません。つまり神父になるということは、まさにすべてを捨てることなのです。そして教会の命じるままに海外赴任、いや殉教の途につくのです。殉教したが最後、故郷に戻れるのは帰天してから。

個性的な神父様を目の当たりにしてきましたが、一方でこのような厳しい規律を知ると畏敬の念をいだかざるを得ません。そういったこともあり、色々と考えた末信者になろうと決心したのです。

だからといって天使の輪がついたとか、尻尾がでてくるとかそんな変化はありませんでした。

あったのは物に対する考え方。世の中、教育に限っていっても「これはこうした方がいい、この教育方法が最高だ」といったハックが大流行です。ともすればそんな情報に流され、惑わされ、翻弄されてしまうのですが、教育の根底にびしっと通った筋があるかないかで大違い。どんなものでもいいと思いますが、私にとってはカトリック教育というのがいままで私が受けた教育の経験から鑑みても頼っていいものだと考えています。

そんなわけで、実をいうとこのカトリック小学校に信者として入学するというのは、私が果たせないひとつの夢の姿でもあるのです。それが今回叶ったというのは神のお導きではないでしょうか、しかもクリスマスの日に通知がきてますし。

小学校は1学年1クラス22名定員の超少人数制。つまり6年全部合わせても6クラス、132名しかいません。担任も1年から6年まで持ち上がりで、先生と生徒と濃密な時間が過ごせそうです。

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(服は入学式だけの正装で、通常は普段着です。さっそく上着とネクタイをとって駆け回っていました。)

通学が大変で、送り迎えが必須、電車でもクルマでも1時間以上かかるという状況ですが、この環境で学べるのは大変幸運なことです。あとは学費が払えるよう、自分が頑張るしかないですね。

p.s.

シュタイナー幼児教育を実践する相原(八王子~町田)にある幼稚園「ゆめの木ぼっち」では園児募集中です。

ゆめの木ぼっち

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