退職のお知らせ

3月31日をもちまして、レゾン役員を退任、ニューズ・ツー・ユーを退職したことをお知らせします。

在職・在任期間中は皆様に大変お世話になりました。本来はご挨拶に回るべきところですが、このブログエントリーをもってかえさせていただきます。

ニューズ・ツー・ユーでは技術開発・情報システム担当取締役として、開発体制の再構築、バージョン管理システム・バグトラッキングシステム・ドキュメント共有システムの導入といったインフラ面の整備、そしてソフト面ではそれに伴うチームビルディングや業務フローの整備を行いました。またシステム全体の信頼性向上、機能追加などのマイナーバージョンアップとゼロから設計したメジャーバージョンアップを主導しました。

レゾンではソーシャルメディアコンサルタントとして、ツイッターを中心とした情報発信・流通の全体設計、実際の運用支援、波及効果の可視化としての効果解析を提案、実施しました。

業務の指示が口頭やダイレクトメールが主体の場合、受け手となる開発者は個人個人で業務をこなしがちです。その結果属人性の高いシステムができあがり、開発者本人以外がメンテすることができなくなります。病気や事故、さらには急な退職などあった場合に対応が困難です。もちろんドキュメントなど残していませんから、ブラックボックス化したシステムはそのまま遺跡のように何も触らず稼動させ続けることもままあります。

またこういった業務フローの場合、複数から要望があった場合のプライオリティ付けは要望者の声が大きい順、または開発者の気分、実装の難易度などでなんとなく決まり、会社として本来行うべきものが後回し、最悪のケースでは放置されることもあります。

複数人数でひとつのシステムをメンテナンスしている場合、バージョンの不一致も大きな問題です。特に手動コピー、修正、ftpといったことを行っている場合、最新のコピーを使わないがために「先祖がえり」と呼ばれる、古いバージョンに置き換わることがあります。これはシステムの開発だけではなく、ウェブサイトの構築の現場でもよく見る光景です。

このような問題点を解決するためにバージョン管理システム・バグトラッキングシステム・ドキュメント共有システムといったものを利用します。

しかしツールを導入したからといってすぐに素敵な開発体制になるわけではありません。業務体制そのものをそれにあわせたものにする必要があります。たとえばメールでの依頼の廃止。これは関連部署を含め意識改革、業務フローを見直す必要があります。

またドキュメント化の徹底、情報の集約化。ドキュメント化していたとしてもそれぞれ別々の手法で行い机の中にしまっていても一覧性がありません。ワンストップ、オンライン上でアクセスできることが望ましいです。

これらのシステム、業務フローを導入するのが役目でしたが上からやれといってやらしていても意味がありません。実際に行動する各メンバーがその意味を理解、咀嚼し、実行することが肝心です。

ここで海兵隊の話を引用します。

[JK]かしゆか(Perfume)部長のしわざ (アメリカ海兵隊の組織の特徴を一言で言うと「超現場主義」だ。 ...)

めまぐるしい状況変化に対応するために求められるスピードと柔軟性を重視した組織づくり、現場が「考えて」、上からの指示・命令を待つことなく現場で「動く」組織だ。

軍隊と会社組織は同じではありませんので差異はありますが、基本的な考え方、「動く」組織という点で一致します。動ける組織を作るためにツール、業務フローの導入を行うのです。

そして同時に大事なポイント。それは人材の育成です。

人の出来ない点をあげつらねて、ほらできないというのは簡単ですし、人を潰すのには最適な手法です。できている点、足りない点に本人に気づいてもらい、本人が意識することで人はさらに伸びていくと思っています。

もっともここで言っているほど、実際に私が実行できたかどうかは分かりません。しかし当初バージョン管理システムの導入に抵抗していたウェブ制作メンバーが意識改革も含め2年がかりで導入、消化、活用して、異動後の部署で業務改善の提案にバージョン管理システムの導入をあげるほどになっていたのは、驚きと同時に感心しました。

今回無事に退任、退職できるのはスタッフが十分に成長したおかげだと思っています。今後は自分たちの力で更に成長していくことを期待し、顧問として外からではありますが応援していきます。頑張って下さい。

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なお、今月からは念願であったカフェを設立すべく準備を開始します。自然派で、お客様自らがコーヒー豆をひき淹れるコーヒー。そしてゆったりとしたスペースで流れる音楽は80年代の懐かしい歌謡曲。奥にはもちろんミニ四駆コースが設置され、プラモデルを作れる作業スペースも備え付け、無線LAN完備です。ビジネスマンがノートPCを広げて仕事をするもよし、iPadで電子書籍を眺めるもよし。ネットでのコミュニケーションが大流行の昨今ですし昨日まで「ツイッターでソーシャルメディアマーケティング!」といっていましたが、あえてリアルでのface2faceコミュニケーションにチャレンジしてみたいと思います。ただいかんせん資金が必要ですしまだまだ前途多難ですが、出資者・協賛者を含めて広く募集します。ご興味のある方はぜひ@nomaまでお知らせ下さい。

ではどうぞよろしくお願いします。

(2010年4月1日)

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2010年4月2日追記

カフェ起業は諸般の事情により見合わせたいと思います。一番の理由は4月1日が終わったからです。開業の際にはぜひ訪れたいという声をいただき、誠にありがとうございました。またの機会にぜひ。

なお、退職したのは本当ですし、カフェ起業はチャンスさえあれば狙っていますのでよろしくどうぞ~