ファミコン3Dシステムを超えた!? パナソニック VIERA 「3Dシアター」体験ブロガーイベント

今回AMNさんのお誘いで、Panasonic 3D VIERAのブロガーイベントに参加してきました。どうもありがとうございます。

パナソニック VIERA 「3Dシアター」体験ブロガーイベントにご参加いただき、ありがとうございました|AMNイベントレポート|ブログ|Agile Media Network

なにせワタクシ、自慢ではありませんが世界初3Dデジカメを買うほどの3D好き。自分史をひもとけばあのファミコン3Dシステムを2個も買ったほど。もちろん1個の3Dスコープは改造してX68000に接続、ファンタジーゾーンを意味もなく3Dで楽しんでいたくらいです。

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ファミコン3Dシステム - Wikipedia

ファミコン3Dシステム(ファミコンすりーでぃーシステム)とは、任天堂から1987年10月21日に発売されたコンピュータゲーム機・ファミリーコンピュータの周辺機器。小売価格6,000円。

あれから幾星霜、時代は流れました。ついに3D新時代の幕開けです。それを記念し、今回の写真はすべて3D写真(平行法)でお届けします。両目を平行にしてお楽しみ下さい。

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どうですかこの3Dスコープ、いや3Dグラス(眼鏡)は。スタイリッシュでおしゃれ、しかも軽量。内蔵された電池により液晶3Dシャッターを駆動、赤外線(だったかな?)による制御信号伝達により完全無線化を実現しています。まさに夢のよう、カッコいい!

そしてそこに映し出される映像はというと、これまた凄い。緻密、高精細!もうファミコン3Dシステムなんて比較にならないよ、セニョリータ!!

・・・すみません、なんか気が動転してました。

20年の歴史の違いがあるので当たり前なんですが、技術の進歩を比較してみましょう。

ファミコン3Dシステムは当然ですがNTSCのブラウン管方式TVに最適化され、ファミコンの性能に依存しています。NTSC方式は1フレーム1/30秒、1フレームは2フィールドで構成されるので1フィールド1/60秒です。液晶シャッターはフィールドごとに左右の映像を見せているので、1/60秒で切り替えます。

一方3D VIERAの3Dグラスは倍の1/120秒で切り替え。リフレッシュレートが2倍になっているのでチラツキの少ない画像を見ることができます。

次に解像度。そもそもブラウン管方式TVは走査線が525本でしかも全部が表示されません。せいぜい480本程度。さらに1フィールドはその半分の240本となります。つまり3Dシステムとした場合のハードウェア的な垂直解像度の限界は240本です。次にファミコンの解像度ですが横256ドット x 224ライン(内部240ライン)。もはや携帯電話の画面ですらそんな低解像度はないよというくらいの粗い画素数です。

一方3D VIERAはフルHD。1920x1080の解像度を持ちます。解像度だけでいうと、横7.5倍、縦4.8倍で、面積比でいえば36倍以上。さきほどのリフレッシュレート2倍とあわせると、情報量は72倍以上となります。

ファミコンと比較してどうするんだよという声もあるでしょうが、ここで重要なのはこの情報量の差。従来3Dが持っていた問題点、不満点の一つはこの情報量の少なさ。2Dですら情報量が不足していたのに3Dとなった場合には2倍、いや2倍以上の情報量を脳みそが要求するのに応えることができなかったジレンマが3Dへのアレルギー、拒否反応につながっていたはずです。

アニメーションを考えてみればわかるはずですが、1秒に2、3枚の絵では静止画が切り替わっているように思いますが、秒間24枚ともなればそれを人間は「動画」としてとらえることができます。実際にはどのフレームも静止画にもかかわらず、脳みその処理能力を超えた情報量が入ってくれば、それは動画としてみなすのです。

3Dも同様だと思います。3Dだと感じるためには十分な情報量が必要です。それは解像度であり、リフレッシュレートであるのです。

さて前置きが長くなりました。

3D VIERAでは「3Dフォーマット」として上記のフルHD解像度、1/120のリフレッシュレートを実現するための技術が凝らされています。

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(パナソニック高画質高音質開発センターの末次さん)

特に重視されたのが

1) 1枚1枚の美しさ

2) 応答速度の速さ

だそうです。

ファミコン3Dシステムで使っていたのはブラウン管、またの名を蛍光管といいます。走査線といわれるだけあり、電子ビームはたったの1本。蛍光管は蛍光塗料を塗布して蓄光することで、一瞬しか電子ビームがあたららないのをあたかもまだ光っているかのように残像をみせていたのです。ちらつきを抑えるため1フレームを2フィールドに分け、上から下まで走査するのを2回行っています。

ですから理論上「残像がでる」のが宿命の蛍光管。この残像によって、クロストークと呼ばれる画像のブレが残ってしまいました。つまり右目用画像を表示しているのに、左目用の絵がうっすらと残ること。これはゴーストのように見えて、目障りかつ興覚めです。

しかしこの3D VIERAはプラズマディスプレイ。プラズマということは1ドット毎にそれぞれを光らせることができます。一方液晶ディスプレイは液晶というだけあり、液体のような固体のような物質を電気的に制御し、バックライトの光をさえぎることで光らせています。

このプラズマディスプレイの特性が3D化にピッタリなのです。

液晶ディスプレイではどうしてもバックライトの光が漏れてしまい、深みのある黒を出すのは技術的に困難。一方画素それぞれを発光させるプラズマはその特性を生かし、黒をより黒くすることで高いコントラストを実現。1枚絵として深みのある画質を実現しています。

そして応答速度の速さ。プラズマというだけあって稲光のようにいかにも速そうな印象ですが、3D化にあたってその特性をチューン、3Dの肝であるクロストーク、残像の低減を行っています。液晶ではここまでの応答速度を出すのはその特性から技術的にやはり困難です。

つまり3Dディスプレイとして考えると、液晶よりもプラズマの方が向いていたということですね。

その甲斐あって今回の3D VIERAの画質、そしてその没入感のすごいこと、すごいこと。特に奥行き間のすばらしさ、高精彩な画質、惚れ惚れしました。右目、左目をそれぞれつむってクロストーク(残像)を確認するのですが、ほぼ気にならないレベル。さすがにまったくないとは言い切れませんが、両目で見ている分にはなんら問題ありません。

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ファミコン3Dシステム時代のゲームは数分もすると目がしょぼしょぼし、涙が止まらないといった状況で長時間のプレイは耐えがたかったのですが、3D VIERAは目も疲れないし3Dメガネも軽くて肩が凝りません。イベントだったので1時間といった長時間試したわけではありませんが、コードがない無線方式なのがいいですね。

1920x1080のフルハイビジョン画質によるイタリアの景色、その奥行き感。まさに3D VIERAが窓となって、窓の先に風景が広がっているかのようです。3Dはよく「飛び出す」といった形容が使われますけど、実際にはそういったのはギミックで人寄せにはいいですが実際にテレビの前に実像がでてくるわけではありません。それよりも「奥行きがある」3DはTVに手を入れたくなるほどで、バーチャルリアリティといってもいいのでは。その意味でも今回の3D VIERAはまさに新時代の幕開けにふさわしい視聴体験でした。

以下サンプル画像。3Dデジカメの性能の問題でブレており綺麗ではありませんが雰囲気だけ。本当はもっとびっくりするほど美麗です。3Dメガネを3Dデジカメの前において撮影しています。

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VT2シリーズ | プラズマテレビ/液晶テレビ 「VIERA(ビエラ)」 | Panasonic

3D VIERA「体感するテレビ」へ

あとはもう風景にあわせて、氷河が映し出されたら部屋を寒く、火山の噴火口で溶岩がグツグツしているのが映し出されたら部屋を暖かくとエアコンと連動すればバーチャルリアリティは完璧です。パナソニックさんには是非、エアコンとの連動も検討していただきたく思ったしだいです。え、ありえない? そんなことないでしょう、それができればユニバーサルスタジオやディズニーランドを超えられますよ。多分、きっと。

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(3D VIERAにかぶりつく参加者)

「3D?ありえね~」

という3D嫌いの人はきっと旧世代技術、キャプテンEOやつくば博85・富士通パビリオンや鉄鋼館での3D体験がもととなっているはず。確かに当時の解像度や3D技術ではリフレッシュレートやクロストークの問題や、そもそも赤青メガネだったりと違和感があるものでした。しかし時代は移り変わりました。食わず嫌いにならず、いままた新時代の3Dを是非体験して欲しいですね。

世界初、3D映像を撮影できるデジカメ FinePix REAL 3D W1を買いました ([の] のまのしわざ)

音楽がモノラルからステレオになったように、

そして

ゲーム機が2Dから3Dになったように、

今後デジカメも3Dで立体視できるのが当然の世の中になるんです。その歴史的瞬間に立ち会えるのです。

今後TVも3Dで立体視できるのが当然の世の中になります。本当です。間違いありません。

【体験イベントに参加した方のレビュー】


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