トヨタのプリウス・リコール騒ぎがまだホットなさなか、ホンダがリコールを発表しました。
Honda 運転席用SRSエアバッグに関する市場措置(リコール)について<ご参考:日本での状況>
・ 2009年7月29日に1回目の届出(1,532台:インスパイア、セイバー)※を行いました。
・ 2009年10月19日に補修用部品として53個の届出を行いました。
・ 2010年2月10日に2回目の届出(4,042台:インスパイア、セイバー、ラグレイト)※を行いました。また、補修用部品として21個の届出も行いました。
・ 日本では、これまで同事象による不具合情報はございません。
その丁寧な説明、また迅速な対応は明らかに一連のトヨタのリコール騒ぎを意識してのことではないでしょうか。対岸の火事ではなく、他山の石としているのは素晴らしいことです。
さてリコール届出ですが、実はホンダのリコールは販売数と比較して多いことが「トヨタの闇」で指摘されています。
トヨタの闇 | |
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書評「トヨタの闇」 ([の] のまのしわざ)
そこでは、、、
もうひとつリコール後の対応割合についてもデータを出していました。
簡単に比較するとホンダはリコールも多いがリコールによる補修の割合も高く、ホンダはリコールを出したあと、ほとんど全部の車種が補修できるように努力していることが見て取れます。
「トヨタの闇」では
レクサス暴走事故の対応にみる、トヨタの闇の深さと暗さ ([の] のまのしわざ)以前読んだ「トヨタの闇」ではトヨタのリコール数がホンダよりも少ないことに着目。さらにホンダのリコール対応割合が高いのに、トヨタは半数程度しかないことを明らかにしました。コストにダイレクトに跳ね返るリコールを、一部隠していたり、周知徹底を(わざと)しないことでコストをセーブしている傾向がみてとれます。
・販売台数比で圧倒的に多いトヨタがリコール件数が多くないこと
・リコールの補修割合が低いこと
も指摘しています。そしてトヨタの品質がべらぼうに高いならいざしらず、この件数は「不自然」かつ「リコールを100%達成する努力を怠っている」と批判しています。これは日産と比較しても確かに不自然な統計にみてとれます。
失敗百選-富士重レガシィのアクセル緩まず、リコール隠しサービス部門などからは「危険性が高いのでリコールすべきだ」との声が高かったが,品質管理部長らは「レガシィは社運 をかけていた車で,この時期のリコールはイメージダウンになる上,営業マンの販売意欲に水を差す」として,回収率9割 以上になるリコールをせず,ユーザーが申し出た際のみ対策を講じるという,回収率1割程度と予想される「B対策」を決定. 1996年の事故までに約8%が回収された.
例えば富士重工のリコール隠しの件をみれば明らかですが、「リコール」というマイナスイメージが販売に対する影響を恐れるがあまり、隠蔽してしまう傾向があります。しかしホンダという会社はそれを恐れずに自主改善、リコールを進んでやっているのではないでしょうか。
工業製品なのですから、設計時や生産時に予期できない不具合が発生するのは当然です。問題は発生したときにどう対応するか。迅速かつ適切な対応をするのが、信頼につながります。
ちなみに以前乗っていたRB1オデッセイは初期型だったためか自主改善にリコールが相次ぎ、ディーラーマンはとても恐縮していました。面倒は面倒なのですが、きちんとやってくれるその態度に私は信頼を深めていきました。そういう積み重ねが本来のブランディングだと思います。
RB1 オデッセイ 改善対策:パワステ ([の] のまのしわざ)もはやまたもや?という感もなくはないですが、オデッセイの改善対策です。