予想されていましたが、正式にトヨタがF1から撤退します。
<トヨタ>F1今年限り撤退 日本勢ゼロに(毎日新聞) - Yahoo!ニューストヨタ自動車は、自動車レースの世界最高峰、フォーミュラワン(F1)から今年限りで撤退する方針を固めた。4日に臨時取締役会を開いて正式決定し、豊田章男社長が東京都内で会見して発表する。トヨタは02年にF1に参戦。当初は12年まで継続する方針を示していたが、世界不況により2期連続の赤字となる見通しで、これ以上の費用負担は難しいと判断した。
さきにブリヂストンも撤退を表明。
ブリヂストン、「F1」用タイヤ供給から撤退へ(ロイター) - Yahoo!ニュースブリヂストン<5108.T>は2日、F1世界選手権の公式タイヤサプライヤー契約が2010年に満了するのに伴い、F1用タイヤ供給から撤退すると発表した。 F1向け供給は同社の技術進歩とブランド力の向上に寄与したものの、自動車向け需要が冷え込む厳しい経営環境のなか、他の戦略分野に開発資源を集中させる必要があると判断した。
BMWもシーズン半ばに撤退を表明しているので、残るメーカー系はメルセデスのみ。といってもメルセデスはチームを持っていないので、実質チームを持っていたメーカーが全滅となりました。
さて、となると気になるのが富士スピードウェイの行く末。
富士スピードウェイはF1を開催する目的でトヨタが購入、F1誘致のために大改修をしたサーキットです。ただコースは大改修したものの、観客を受け入れるための施策はゼロ。そのため初回開催の2007年では地獄のF1富士となりました。
2008年はお得意の「カイゼン」を行い、とてもスムースにシャトルバスの運行ができたものの、採算が合わないことを理由にアッサリと撤退。
F1日本グランプリ2009 in 鈴鹿:総括レポート「富士とは違うのだよ、富士とは」 ([の] のまのしわざ)富士スピードウェイは1年目の杜撰な運営に比べれば、2年目は円滑でした。ただやはりこの20年の歴史を持つ鈴鹿とは「イベント」としては比較になりません。成人した大人と、生まれたばかりの赤ん坊のような差があります。プライドばかり高く、自分たちでできると自信満々にやった結果がアレで、結果犠牲にしたのはF1を楽しみに来た観客。しかも結局は「採算が合わないから撤退」というのでは、金儲けのためにやったとしか思えません。
今回トヨタがF1から撤退すると、もはや富士スピードウェイは無用の長物となりませんかね。単体で黒字になっているのであればいいのですが、もしコストがかかっているのだとするとトヨタが子会社として所有している意味がないどころか、こちらも清算しかねません。なにせブランド価値向上どころか、訴訟を抱えていますからね。
富士スピードウェイを集団提訴 ([の] のまのしわざ)
いずれにしても鈴鹿のような、楽しいところになることはもうこの先なさそうです。一番近いサーキットなのに残念。
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