【夢想】次期S2000は直噴+KERSでハイブリッド・オープンスポーツに

オデッセイですらフルモデルチェンジなのにほぼマイナー。新車登録台数は30%で落ち込むご時世、S2000後継の未来は暗いです。

11月の新車販売 前年比27・3%の大幅減 39年ぶりの低水準(産経新聞) - Yahoo!ニュース

ポルシェが売り上げを上回る利益を得て直噴エンジン、デュアルクラッチによる2ペダルMTを用意するバブルっぷりとは対照的な状況です。

【ロサンゼルスモーターショー08】ポルシェ ボクスター&ケイマン マイナーチェンジ | Response.

ポルシェは19日、『ボクスター』と『ケイマン』をマイナーチェンジした。エンジンのパワーアップ、新トランスミッション「PDK」の採用などがニュースだ。

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仕方ないので(?)、オデッセイ同様S2000も既存シャーシ、エンジンをそのままにアップグレードしたS2000後継を夢想してみます。

まずエンジンはFR向けに新開発をするのはもはや不可能、ということで現在のF22をキャリーオーバー。ただしCO2排出を低減、燃費向上のために直噴化、スロットルボディを廃止しましょう。まったく今はラインナップされていませんが、数年前ストリームで直噴エンジンを投入したこともあります。

ストリーム「アブソルート」に、「2.0L DOHC i-VTEC Iエンジン」搭載モデルを発売

「VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)」と「VTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)」を組み合わせた「i-VTEC」システムに、新開発センターインジェクションシステムを融合。従来の直噴エンジンの限界といわれる空燃比※140:1を超える、65:1の超希薄燃焼を実現。スポーティな走りと15.0km/L※2の低燃費を達成。

【御堀直嗣のテクニカル・インプレッション】ホンダ・ストリーム・アブソルート:直噴エンジンと感じさせない低速トルクの厚み,ミッションの存在を忘れさせる滑らかなCVT - 御堀直嗣のテクニカル・インプレッション - Tech-On!

ところで,あるホンダのエンジン開発者はかつて,「うちは,直噴なんかやりませんよ!」と語ったことがあり,それが耳に残っていたので,今度のストリーム・アブソルートの直噴エンジン登場は,個人的にはある種の驚きだった。だが,エンジン回転の全域で理論空燃比による燃焼を実現する直噴であることによって,スポーティ志向のアブソルートでありながらパワーと燃費を両立させ,かつ平成17年排出ガス規制値からさらに50%有害物質を減らす超—低排出ガス認定の排ガス浄化性能にまで到達させた意味は大きい。そして,使用ガソリンが無鉛レギュラーであるのも嬉しい。

S2000ではライバル車種であるZ33やポルシェボクスター(やケイマン)と比較して小排気量、トルクが細いという弱点がありました。そのためマイナーチェンジで2000ccから2200ccに排気量アップしましたが依然その傾向は変わらず。相手が2700cc~3700ccの大排気量に加え、滑らかな6気筒というのも高級感があり、S2000にはATがラインナップされてないこともあって北米での販売は苦戦したようです。

その上北米市場が崩壊寸前といった社会情勢では、ライバル車同様 V6 3000cc~3500ccエンジンを搭載してというのはまずないでしょう。燃費も排出ガスの点からも不利です。

そこで今後ホンダがF1でノウハウを蓄積するであろうKERS(ハイブリッド)のシステムを取り入れます。

KERS (運動エネルギー回生システム) 【 F1-Gate.com 】

2009年のF1レギュレーションでは、KERSの対象となるのはリアブレーキのみ。1周あたりの最大放出エネルギーは400kJで、KERSシステムの出力は60kW(約80馬力)と定められている。計算すると400kJ=60kW×6.67秒となり、ドライバーは1周あたり約6.7秒にわたって80馬力のパワーを利用できることになる。ラップタイムにすると、0.3秒~0.5秒の短縮がKERSにより可能になるとのことである。

F1通信:F1のKERS - 基礎的解説

F1通信:F1 KERS: ボッシュはモジュール方式

F1通信:マネッティ・マレリ、F1向けKERSを公開

すでにシビックハイブリッドで採用しているハイブリッドシステムIMAですが、残念ながらそのままではS2000には合いません。なにせ高回転型エンジンとモーターを直列に組み合わせるのはパワーバンドが違いすぎて効率が悪いからです。

シビックハイブリッド:実燃費とホンダの考えるハイブリッドとは ([の] のまのしわざ)

一応システム最大トルク17kgmは1000rpm~2500rpmで発生し、その後落ちるとなっています。ところが加速時はこの領域をはずれ、2500rpm~4000rpmを使うことが多いのです。ここにエンジンがメイン出力となっているIMAの矛盾があります。

しかもエンジンの出力とミッションの間に挟みこむのはミッションケースなどの再設計がいるのでS2000専用設計は無理でしょう。

そこで提案。

ボルトオン・ターボのように、後付モーターはできないでしょうか。つまりエンジンの出力軸の前側にプーリーとベルトでオルタネーター(発電機)がありますが、これをモーターに置き換えちゃいましょうというアイディアです。

当然ハイパワーを出すので結構モーターが大きくなりますが、直径は小さく、全長は伸ばして細長いモーターにして、エンジンに平行して配置すればなんとか収まりませんか。

そのモーターの出力とエンジンの出力軸はチェーンかギアで駆動、途中クラッチを配置してモーターの出力を切ったりつなげたりして協調動作させます。

さらにモーターの出力特性をエンジン出力特性にあわせ、高回転型に対応すべく4:1くらいのギア比で8000回転まで対応させます。ギア比は固定でもいいのですが、街のりを考えて2:1のギア比のものとの切り替えが望ましいです。

つまりモーターは2速ミッションと専用クラッチを組み合わせ、チェーンかギアでエンジンの出力軸(クランクシャフト)とつなげるという方式です。

この点のいいところは

・後付で実現できそうなこと
・モーターは他のFFエンジン用にも流用できること

です。ボルトオン・ターボというよりも、ボルトオン・スーパーチャージャーの方がイメージに近いかもしれませんが。

2速ミッションの切り替え方式、回生ブレーキの利用はこんな感じ?

ノーマルモード)

基本は2:1のギア(1速)で、4000回転まで1速。4000回転を越えると4:1のギア(2速)へ自動変速。
回生ブレーキを最小。モーターアシストは最小~(可変)。

スポーツモード)

基本は1速ギアで、4000回転まで1速。4000回転を越えると2速ギアへ自動変速。
回生ブレーキは中。モーターアシストは最強。

1ラップアタックモード)

基本は2速ギア固定。モータークラッチは直結。
回生ブレーキは最大。バッテリー残量がほぼゼロになるまでモーターアシストを最強で利用。
連続では30秒しか使用できない。

で、スポーツモードのときに「オーバーテイクボタン」を押すと、1ラップアタックモードに5秒間だけなるという。まあリッジレーサーでいうところの「ニトロ」ですね。

1ラップアタックモードはガンダム00でおなじみの「トランザム」みたいなもんで、利用したあとはモーターの冷却やバッテリーの充電のためしばらく利用できないという制約までつけときましょう。

これなら街中はハイブリッドの恩恵である高燃費を、1ラップアタックモードではサーキットのタイムアタックで好タイムを狙えそうです。

バッテリーですが、ガソリンタンクの容量を50Lから30Lまで減量してトランクスペースに出っ張ったところをフラットにし、スペアタイヤを廃止してできた空間と合わせて横に積載。さらにホイールベースを175mmほど延長し、シート後ろにも斜めに配置して大容量を確保。またこうすれば重量物であるバッテリーですが、アクスル内に収まるし、後軸荷重が増えてミッドシップ的なトラクションも望めます。モーターもエンジンと平行配置なのでこちらもアクスル内ですから、S2000の特徴であるフロントエンジンミッドシップ(FRビハインドアクスルレイアウト)をキープできそうです。

【スペック】

バッテリーの分、多少ホイールベースが伸びてしまいますが、それでも2575mm。新型Z(Z34)が2550mmですから同程度です。

車重は100kg~150kg程度重くなりますが、最大でも1400kg。新型Z(Z34)が1500kg前後ですからそれでも100kg軽量です。

2200ccエンジン出力は直噴化で250ps、24kgm程度、モーター出力はシビックハイブリッドの約2倍として 40ps、20kgm程度と見込みます。

Honda|クルマ│シビック|スペック

そうするとシステム総合、290ps/8000rpm、40kgm/5000回転~7500回転位になろうかと。つまり超高回転型ハイブリッドユニットです。

これを6MTでパワーバンドを維持しながらぶん回すわけですね。なんかワクワクしてきませんか?これなら省燃費、ハイパワーでさらにラップタイムも狙えるオールマイティな次世代オープンスポーツになりませんかねえ、ホンダさん。

そしてこれで培った後付モーター実装技術でFFエンジンにどんどん流用できればコスト問題も解決です。

2ペダルミッションですか? もうそれは諦めるってことで・・・ 私はマニュアルミッションでヒール&トーするのは大好きですから。


【想定ライバル車】

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【過去の妄想S2000】

次期S2000を夢想してみる ([の] のまのしわざ)