次期S2000を夢想してみる

2008年モデルが最終と言われているS2000で、次期型の話は一切出てきてません。しかしこれだけ完成されたFRがなくなるのは実に惜しい。ということで次期S2000を夢想、妄想、脳内メーカーしてみました。

S2000 1999.04 FACTBOOK
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S2000の特長、それは軽量コンパクトでフロントミッドシップを達成したディメンジョンが全てではないかと最近思います。特に・・・


・フロントサスペンションの後方に位置する軽量コンパクトな4気筒エンジン
(FRビハインドアクスルレイアウト)

・2400mmとショートなホイールベース
・全長4130mmのコンパクトなボディと1240kgの重量

が際立ってます。前後重量配分が50:50というのももちろん素敵なのですが、重量物であるエンジンが完全にフロントサスペンションの後方に収まっているというのはまさにフロントミッドシップといってもいいでしょう。道理で頭がスイスイと入るわけです。

そして重量物は2400mmのショートホイールベース内に収めてます。例えばガソリンタンクはリアサスペンションの直上ですし、バッテリーもバルクヘッド近くにおいてます。2400mmのホイールベースはGA2シティを同じで、1300ccFFと同等の短さです。

そして全長はシビック程度の全長で、重量は1240kg程度に収まってます。

これらがあいまって、コーナリング速度が高く、ハンドリングも良好で十分とはいえない2000ccNAエンジンでターボ勢を互角に戦える能力を引き出していると思います。

とはいえ、さすがに1999年デビューでは古臭さを隠せません。トルクの少ない高回転NAエンジンはフレキシビリティに欠けますし、絶対的な速さという意味ではインパクトに欠けます。またフルオープンボディはタイプR化、つまりサーキット走行時に必須な屋根がなく、これは剛性面では圧倒的に不利ですし安全面でも不安です。

つまり次期S2000で欲しいのは「トルク」と「屋根」だけでは?という仮説を立てました。

トルクを得るには排気量アップまたは過給器という手段になります。S2000の場合、量産エンジンのチューンドという手法をとるしかないために、過給器エンジンが(ほぼ)ない状況なので、排気量アップ、つまり排気量の大きなエンジンをどこからか持ってくるしかありません。

そうなると候補になるのは4気筒のK24、またはV6のJ30です。
K24はロングストローク型なので高回転化によるパワーアップ、レスポンスアップは望めません。
一方のJ30は86.0mm x 86.0mm とK20と同じスクエア型なので高回転化が比較的やりやすいと思われます。しかし問題はエンジンブロックの大きさと重さでしょう。つまり普通に積んだ場合はフロントヘビーで50:50の美しい重量配分は崩れてしまいそうです。

しかし他に選択肢がなさそうなのでJ30で決まりとします(笑

フロントサスペンション軸の後方にとにかくV6エンジンを押し込むことにして、

・横方向の狭さを解消すべく全幅の拡大、ワイドトレッド化
・バッテリーの後方移動
・フロントボンネット、フェンダーの軽量化(アルミ、カーボンの利用)

などでV6エンジンを積みつつ、50:50をなんとか実現します。

エンジンは3000ccで250ps/6000rpmが標準なので、これを8000rpmまで回して単純に4/3倍、つまり想定馬力は330ps前後。トルクは32kg/m程度でしょうか。重要なのはトルクバンドの広さなので、5500rpmから8000rpmまでをハイカム領域として、パワーバンドを2500rpm分確保しつつ、低回転からトルクを出すセッティングを施すことに。

この時点で重量は70kgから100kgは重くなっているでしょうから、車両重量は1350kgと予想します。

重量化およびエンジン出力向上にともなって、タイヤのワイド化。

・フロント 235/40R18
・リア 265/35ZR18

パワーウェイトレシオは4.09kg/ps。4kg/psを切るにはもう10馬力くらい欲しいなあ。
または軽量化で30kg削って1320kg/330ps = 4kg/psとピッタリ。タイプRではこれくらいをターゲットにして欲しいものです。

大事なボディ形状ですが、ルーフをつけ、ハッチバック化。イメージ的にはS30 Zのような形状がかっこいいかな。オープンを捨てるのはなんともいえませんけど、ルーフ全体をエアウェイブのスカイルーフのようにすると紫外線をカットしつつ空が楽しめていいのではないでしょうか。というかそういう形状の方がイマドキは受ける気がします。さらにこれがスライドサンルーフで開けられれば最高ですね。もちろんタイプRの場合は固定式でカーボンにしていただきます。

ハッチバックといいましたけど、リアガラスはつけず、後方はカメラをつけてバックモニターで後方確認させるというのがこれから風。CR-Xのような(小さな)エクストラウィンドウくらいはあってもいいですが。いずれにしてもガラスは重量化の元凶になるのでなるべく面積は小さく、効果的に。

とまあムチャクチャ勝手な妄想を膨らませましたけど、あのFRシャーシは逸材なのでぜひ引き継いで欲しい、ということです。次期NSXがV10で手の届かない存在になろうとするだけに、3.0L位で手の届くスポーツFRが欲しいですね。

ここまで言ってきて、BMW Z4 Mクーペがそれに近いことに気付きましたけど、やっぱりホンダに頑張って欲しい。がんばれホンダ。