古き良きソニーを彷彿とさせるウォークマンSシリーズ (Sony Dealer Convention 2007)

今回何が嬉しいって、ソニーのウォークマンがスマートに力強い製品として生まれ変わって帰ってきたことです。

070912walkman01.jpg (JPEG 画像, 400x300 px) via Gizmodo Japan

最近完全にApple/iPodにやられっぱなしで見る影もなかったほどですが、30年の伝統とプライドを見ることができる、それが新しいウォークマンSシリーズ

“W.Walkman”|ラインアップ

一見とりたてて特徴のなさそうな小さなオーディオプレイヤーで、スクエアを基調としたフォルムにエッジを丸めたオーソドックスなデザイン。操作系はシンメトリーで、片手で簡単に操作可能。それだけでは「ふーん」となんとも感じなかったのですが、ヘッドフォンをつけて驚きました。

静かになった!?

最近流行りの耳栓のような、インナーイヤーヘッドフォンのおかげで随分と騒音がなくなります。ヘッドフォン自体も安物ではなくきちんとした作りのおかげで、そもそも音が良いです。

さらに今回から新設された、ノイズキャンセルスイッチをONにすると、、、

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周囲の騒音がさらにワンランク下がった!?

説明員の声が一気に聞き取れなくなり、音楽に集中することができるんです。この効果には正直驚きました。音量をあげることなく、ノイズキャンセルスイッチをONにするだけで音にメリハリが出てくるんです。まさに音楽に集中できますし、これなら静かな曲も静かに楽しむことができそうです。

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はっきりいってこのヘッドフォンとノイズキャンセル機能だけで買い、といってもいいくらいのデキで、まったく期待していなかっただけに、正直、衝撃を受けました。

iPodの不満点はその標準の安物ヘッドフォンにあります。筐体はプラスチッキーで指ではじくとカンカンと響き、音はシャカシャカ。そのため音は軽くて音漏れもばんばん。そして最大音量を抑える機能が当初なく、音漏れや難聴のことを一切無視した設計となっていました。このへんはソニーはウォークマンを世に出して、色々な社会問題を引き起こした結果、音漏れ対策や難聴対策を行ってきたのと対照的です。

パナソニックをはじめ、各メーカーもソニーを追従して、周囲に優しいヘッドフォンステレオが普及していったのが90年代まで。2000年代になり、このヘッドフォンステレオを常識を無視したiPodの氾濫のおかげでまた再び音漏れと難聴の危機を迎えた状況を苦々しく思っていました。

しかしそれもソニーの商品力が落ちた結果です。MagicGateによる不利益をユーザーに押しつけていたし、連携ソフトが余りにも使いにくい、不安定といった負の相乗効果でしたから。

しかしもしかしたらこのSシリーズから生まれ変わるのか知れません。ウォークマンSシリーズはウォークマンを買うというよりも、ノイズキャンセルヘッドフォンを買ったらヘッドフォンステレオがついてきた、という感覚でいいのではないでしょうか。

さらに。

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Bluetoothアダプタを使うと、Bluetooth対応スピーカーにワイアレスで音を飛ばすことができます。この写真はRollyとの組み合わせ。地味ですけど、これって物凄くいい組み合わせじゃありませんか?内蔵メモリが1GBと少ないRollyですが、ウォークマンは大容量8GBモデルもあるので補完できます。

さらにさらに。

ウォークマンといえば再生専用と、録再モデルがありましたよね。Sシリーズでは本体のみで録音可能な機種もちゃんとラインナップ。さらにはFMラジオ内蔵だって、、、まさに古き良きソニーらしいウォークマンに身震いしました。

しかしちょっと気になるのは連携ソフト、SonicStageの方の使い勝手。いっそのことiTunesがウォークマンに対応してくれればいいのに、と心の中で思ったのはナイショです。

主催:カレン Blogger's Report | Sony Dealer Convention 2007

関連リンク:
ノイズキャンセリング機能付きポータブルプレイヤー「NW-S7I8F」(Sony Dealer Convention2007) : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)