あの4人乗り・リアエンジン・リア駆動・ターボ仕様に試乗

ラジコン活動が本格化するに従い、S2000最大の弱点である「荷物が載せられない」のがかなりネックになってきました。奥様には

「これを機会に(買い替え)考えたら?」

と言われるし、街中も燃費が悪いし。
しかしこれは機会と捉え、あのリアエンジン・リア駆動の4人乗れる車にするチャンスかも?

ということでターボ仕様に試乗してきました。

i (アイ) | 軽自動車 | カーラインアップ | MITSUBISHI MOTORS JAPAN

はい、ミツビシのアイです。西ドイツの車ではありません。値段はだいたい10分の1(^^;

初雪舞う中、初めてのミツビシディーラーへの訪問。かなり雰囲気はよく、商品説明を受けて子供と二人だけで試乗に行ってまいりました。試乗車はターボモデルのM、定価は138万円。

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まず走り出しからして違う。駐車場から道にでるときに段差を越えるのですが、そのショックが来ないんです。え?と驚きました。エンジン音ですが、ターボだということもあり結構あります。静かというものではありませんが、うるさいというレベルでもないのでごく標準的かと。よく耳を傾けるとそのエンジン音が前ではなく、後ろから発生していると気づくのですが、正直いって意識しないと気が付かないほどです。

エンジンは非常にスムース。上りではターボだけあってNAのR2とは比較にならないほどグイグイと上がっていきます。とはいえ660ccで900kgも車重があるので速いというレベルではありません。なによりNAのR2の最大の不満点である、「エンジンがウンウン唸ってうるさいのに上らない」ということはありません。エンジン回転の上昇と速度の上昇が比例して爽快です。

ハンドリングですが、リア駆動で前には駆動がかかってないのでハンドルも軽く、軽快そのもの。そしてなにより重心が低い感触でS字や交差点の角を曲がるときにすっと曲がります。R2で大垂水走ったときは重心が高く、フラフラして収束せず終始アンダーだったのですが、アイなら期待が持てそうです。

乗り心地ですがつぎはぎだらけの路面でもきちんと足が動いてショックを吸収してくれます。そしてそののり味も硬質で、不要な揺れが残りません。乗り味としては車重のある車のようなどっしり感があります。例えていうとオデッセイに近いですね。正直、これが軽自動車の走りか?と思うくらい良く出来てました。

視界は非常に広く、特に前下がりになっているサイドウィンドウと三角窓が有効に機能して死角が狭い点は素晴らしいです。R2では三角窓は機能せず、ちょっと小さな子だと死角に隠れてしまうのですがそれが無さそうです。

室内ですがリアシートはやはり小ぶりで、座面が特に狭いです。しかしヘッドレストはちゃんと伸びるので171cmの身長の私でも問題ないですし、足元膝周りは広いです。フロントシートはごく標準的ですが、リフト機構があるので背の低いひとには有難いですね。私の場合は一番下で運転しました。

シフトノブがフロアについているのですが、これはインパネについているR2の方が操作しやすいです。またゲート式のシフトは今時はいささか古めかしい印象ですし、正直使いにくかったです。シフト位置はメーターコンソールに表示されるので、ゲート式にわざわざする必要もないのでは。

メーターコンソールですが、必要最小限の情報だけが表示されています。デジタル速度計+タコメーターが一体となっているのは効率的ですね。

収納ですがとにかく最近の車は収納が多く、使い勝手が良いですね。ということで特徴的なのは特になし。気になるエンジンルームはハッチバックの下で、ぶあつい遮音・防熱マットのしたに隠れてます。面が比較的高いのですが、ちょうどバンパーの高さで腰で荷物を持ったとき、そのまま横に入れられるため不自由はないでしょう。リアシートを倒すと完全に水平に荷室が広がるので凸凹があるよりもかえって使い勝手が良いかもしれません。

小さなフロントボンネットには何も収納がありません。あるのはブレーキ、ラジエータ、バッテリーのみ。デザイン的には初代エスティマに近いボンネットですね。ちなみに初代エスティマは床下ミッドシップエンジンでした。

とにかく驚くほど良い車でした。一方でいくつか気になった点も。

まずミッション。4速オートマなのですが、シフトショックが結構大きいです。さらにギア比が離れているので加速が持続しません。2速はいいのですが、3速になった瞬間に遅くなるというか。おそらく高速巡航や燃費対策でハイギアードなのでしょうが、古臭い感じです。CVTならもっと良かったでしょう。

次にパワステ。ハンドリングは素直なのに、パワステ、多分電動パワステなのでしょうがアシストが不自然です。ハンドルを右に左に切ると操舵が遅れるような印象。中立から切り込んでいったときに一瞬手ごたえがかわる感じがして、そのフィーリングが気になりました。

そしてブレーキ。エンジンブレーキはさすがリアエンジン、リアから引っ張られるように感じるのはポルシェ同様なのでこれはいいのですが、ブレーキペダルがとってもフカフカ。ブレーキフィールが良くなかったです。軽く踏んでいるとクリープで進んでしまうこともあり、もうちょっと剛性感があってもいいんではと。足回りがあれだけしっかりしていて、ハンドリングもスポーティなのにブレーキだけこれではちょっとアンバランスです。

ということで概ね大好評。小さいのに機能はすべて入りきっていて、実車の2/3スケールのようなミニチュア感覚もいいです。ホイールベースがやたら長くてオーバーハングがないのがいいんでしょうかねえ、このレイアウトはもっと大きな車でもやってみて欲しいものです。

R2と買い換えたいくらいなのですが、R2は私の車ではないので現実的ではないですねえ。S2000と買い替えというのはさすがにナイです。いくらターボがついていても、やっぱり660ccは660cc、これでサーキットは走れません(^^;

次は本当の西ドイツ車に乗ってみたいです。

911ターボ - 911 - ポルシェモデル - Dr. Ing. h.c. F. Porsche AG