銀河鉄道999(スリーナイン)映画版3作

松本大先生が「無断使用だ!」と憤っているニュースが今日駆け巡っていますね。それに対する反論で「銀河鉄道」だってパクリだろう!というのがありましたが、論点のすり替えも甚だしいです。それは宮沢賢治だけが言えることだろうに、なんて思いながら今日の映画感想はスリーナイン。

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star初代「999」について

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結論から。泣けます(w

銀河鉄道999映画版は1作目、2作目ともにひとつの作品としてまとまっています。3作目だけは見たことがなく、今回初めてみたのですが「エターナルファンタジー」長編映画のプロローグとしての作りだったので今一歩まとまっていなかったのが残念。ただ映像が今風で綺麗だったのが良かったですし、松本画風に忠実なのも原作ファンにはたまらないでしょう。wikipediaにもありましたけど、これが連続する時間軸の話であるということはなかなか分かりにくいですが。

でこの中からベストチョイスはというと1作目ですね。とにかく999の始まりから「命」というテーマをこの2時間という枠のなかで表現しつくし、登場人物の魅力を引き出すことに成功しています。ラストに向かってへの勢いと高揚感も最高でベストオブベストですね。

2作目「アンドロメダ終着駅」は前半が素晴らしいです。惑星メーテルを破壊しても何も変わらない、いやより一層状況が悪化している機械対人間の争い。その絶望感の中から自分の命を投げ打って、お互い名もしらないレジスタンスが鉄郎を999に乗せるシーンは涙ものです。

しかし一方でファウストの登場や、対決で何が表現したかったかという点については正直よく分からない部分もあります。特にファウスト=鉄郎の父でありハーロックの旧知らしいのですが、どうしてハーロックと袂を分かったのかなどは説明不足です。アンドロメダの崩壊とファウストとの戦いが緊迫感はあるものの、冗長なきらいがあってラストへの高揚感がそがれてしまった気がします。

といいつつも、舞台を盛り上げるBGMは最高です。実はこの映画も数十年ぶりに見ているはずなのですが、すべてのBGMを覚えているんです。どうやら当時友人からBGM集をダビング(当時はコピーとはいわない)して何度も聞いたからのようですが、旋律に酔いしれました。

3作目は絵が綺麗だし、メーテルの入浴シーンもあってかなりぐっと来ますけど、それだけですね、尻切れトンボなのが残念。しかしシリーズ通して、登場人物が必ず誰かの知り合いっていう「松本ワールド」は相変わらずです。しかも作品が変わるとその関係性もなぜだか変わっちゃったり、そのへんがスペースファンタジーの揺らぎで面白いところでもありますが、一般人には分かりにくいところです。

古代守がキャプテン・ハーロックになっていたりとか(w

こちらの系図見ると人間関係が見て取れます。

宇宙の悠久の時の流れの中に命の儚さと強さを見たい人は是非どうぞ。

p.s.
ひらたさんからDVDをお借りしました。どうもありがとうございました。