ソニーとSony

私の見方は随分と違いますが、、、やはり元平社員では見え方が違うのでしょう。

Life is beautiful: Sonyはどこへ行こうとしているのか?

彼らに言わせれば、「もの作りのことが分かっていない一流大学出身の文系連中がろくでもないことをしているからSonyはだめになった」のである。

 こんな「ひずみ」を内部に抱えていたからこそ、すご録・PSX・コクーンというお互いに相反する商品を同時に市場に投入してしまったり、旧型PS2用のチップの在庫処理をAV事業部に負わせたり、といった幾つかの致命的な失敗をしてしまったのだ。

相反する商品を投入してしまったのはHDDレコーダー等に限らず、こんなのもありました。

のまのしわざ:また似て非なる商品

これらは明らかにカンパニー制の弊害で、それぞれの部隊が業務領域の範囲内で作ろうとしたら、こうなっちゃった、という製品です。それぞれ担当した技術者の熱い思い入れや残業の苦労は滲み出ているものの、ソニーとしての統一感はまったくなくなってしまいました。

変だなと思うのが、出井体制の最初の5年間は勝ち組だなんだと評価されていて、最後の5年間に失敗したからといってすべてを出井体制とその取り巻き(?)のせいにしている点です。戦争に負けた時に戦犯を求めるのと同じ心理で、責任を転嫁しているようにも感じました。誰にだって少なからず責任はおしなべてあるはずです。

もの作りが分かってないのは文官だけではなく、武官もそうだったと思います。今のもの作りのメインストリームは旧来の製品ではなく、IT製品です。IT製品のモノ作りが分かっている技術出身のマネジメントが余りに少なく、いたとしても実績がないため発言権も低いのが不幸だったと思います。

カンパニー制という縦割り組織が今のIT製品を生み出すことが出来ないならばということで、事業部制に戻しましたが、これが功を奏すのはいつごろなんでしょうね。手遅れにならないことを祈っています。頑張れ中の人。