のまのしわざ

今回は見所盛りだくさん。一カット一カットが細かくって、アニメって静止画を一秒間に8枚も描いているんだなあと再確認。

今回の名セリフ。

ラクス「お体のことではありませんわ」

深い、さすがはラクス。カガリ風にいうと「体のことなんて心配してない！お前の気持ちが心配なんだ」といったところでしょうか。

- アスラン x ラクス

アスランはSEED DESTINYの史上、何をやってきたかというとまずはボディガードからはじまり、戦乱の時代に入って何を勘違いしたかザフトにいって、ザフトに再入隊して戦士として戦場に戻ってきたわけですね。ザフトで戦士として自分の能力を発揮することが戦乱を終わらせるための最適な方法だと彼は考えたわけです。

ところがその結果としてどんなことが起きたかというと、シンを戦士として強くすることに成功したものの、増長を招き挙句にシンに殺されるわけです。幸い九死に一生を得たわけですが、実質上殺されたも同然です。自身セイバーではたいした戦果も収められず、お払い箱同然で、戦士としての資質・能力も問われました。

まあこれを戦いの現場ではなく、仕事の現場に置き換えるとエンジニアが転職してマネージャー職を得たものの、部下である天才的エンジニアの造反を招いてその場を追われたというところでしょう。まあ鬱病になってもおかしくない状況です。

そんなところにラクスのセリフですから、相変わらず俯瞰していますね。客観視というか状況をよくみているというか。

- ネオ（ムウ） x マリュー

またか(^^) こんなシチュエーションは前作のディアッカを彷彿とさせますね。長く拘留されたおかげで記憶がないものの情が湧いたパターンです。過去の記憶がないということは、まだ彼は悪（？）の手先、ネオ・ロアノークなんですけどねえ。シンとの約束を舌の根も乾かぬうちに、ステラをデストロイに乗せた張本人ということ、忘れそうです。

- カガリ x ユウナ

先週に引き続き、受難、いや当然の報いを受け続けるユウナ。だからパンチじゃなくってその場で銃殺だよ、それじゃあ私刑だけど(^^; 皆さん分別があるのでパンチで済んでて良かったですね。

- メイリン x アスラン

ここにきて俄然存在感が急上昇しているメイリンです。ってゆーか、アスランってほんとデリカシーがないってゆーか、女心が分かってないというか。メイリンの身の安全を考えてドックに残れみたいなことを言いますけどそれこそ残酷な話。メイリンはアスランの逃亡を手助けした罪でザフトにはもう戻れず。国も兄弟も友達もすべて捨ててアスランに着いていく決意をしているわけです。しかもアスラン以外知り合いすらいない異国の地においかれるってのは、そりゃナシでしょう。国を捨てたのだから、愛する人の側に居たいと思うのは当然のことです。

歩くのもままならないアスランにさっと肩を貸す。私なら女性の肩を借りるのはプライドが許しませんが、そこは演出。「あなたは休んでなきゃ駄目でしょう」なんて意見もしません。夫を支える古きよき妻のようなイメージで、いいですね。

MS
さて今回もバンダイ様の時間がやってきました。宿命の対決のはじまりです。

- カガリ・アカツキ x シン・デスティニー

ビームを弾いて無効化する反則技をもったアカツキですが、シンはさっくりと実体剣に切り替えました。賢明ですね。シンのセリフをたどると「大将機＝強い（腕がいい）」はず、でも「たいした腕もないくせに無茶苦茶強い機体に乗りやがって生意気な」という論理ですね。相変わらずの「強いがエライ」絶対主義に基づいています。ザフトのエース＋最新鋭の機体ディスティニーの前にはカガリは役不足でしょう。

- シン・デスティニー x キラ・フリーダム

ということで真打登場、キラ・フリーダムです。カガリ・アカツキがやられそうになった寸前、空からやってきて目前にしゃしゃり出てくる。これは時代劇で手裏剣が飛んできて、悪者が「何奴？」とかいうと、「名乗るほどではありませんが」と不適な態度で出てくるなんとかサムライとか、遊び人とか、そんなようなもんですね。止め絵に下からパンアップだし。いつから時代劇になったんだ？＞ガンダム(~^)

そして宿命のライバル同士の戦いはというと、キラ・フリーダムがシン・デスティニーを翻弄。２丁拳銃を放り投げ、デスティニーの剣を真剣白刃取りとはやっぱり時代劇ですね。

- ドムトルーパー

ずいぶん前から出ることが分かっていたものの、ようやくの登場です。宇宙でどうやってジェットストリームアタックやるんだろうと思っていたら、地球に降下してきたので安心です。でも３人合唱で「ジェットストリームアタック」っていうのはいかがなもんですかねぇ。なんかもうこれでドムの役目はほぼ終わったような気がします。あとは「踏み台にした？」と言わせるだけですね。

ドムトルーパーの３人はエターナルの補給、整備を行ったというファクトリーに所属しているようで、「ラクス様のために」というセリフから自明なようにラクス派です。オーブでは「カガリ様」で、プラントは「ラクス様」と女帝が流行っているようです。

- アスラン出る

結局アスランはジャスティスに乗りこみ出撃をするわけですが、その間結構悩んでます。なにせいつの間にかにラクスがノーマルスーツから平服（いつもの忍者服）に着替え終わるくらいですから。アスランってSEEDの時にラクスに説教されたトラウマがあるので、もしかしたらラクス嫌い、もしくは苦手意識があるのかもしれません。ラクスの場合、アスランに対して常に選択を迫ります。選択することはつまり片方を捨てることであり、両方を残すことはできません。つまり選択は常に痛みを伴うのです。その痛みを感じるからこそ畏怖しているのかもしれないです。

一方デュランダルは選択をさせません。答えを用意していて、そこへ誘導するのです。その答えは一見心地よく感じますが、デュランダルにとって有利、有意義なことが第一になっていて、本人のことは二の次なことはアスラン抹殺命令で明らかになりました。

アスランは戦士であること、戦士になることをためらっていますがそれは戦いが何も生み出さないことを肌で感じているからでしょう。一方戦士でないアスランは何も特技はなく、凡庸な人間になっていまうことをプライドの高いアスランには耐えられないのかもしれません。
そこで選択です。戦士となり、才能を発揮するか、このまま凡庸な人間となるか。

選択の結果は当然戦士でした。今の状況では戦士となることは意義があり、存在理由でもあるわけです。

来週はデスティニー・レジェンド対フリーダム・ジャスティスの対決が見られるのでしょうか。悪の軍団対正義の味方。どうなるかが楽しみです。

ところで内容が濃いというか、ドラマが多いというか。ひとつの番組の中でいくつものストーリーが同時進行するガンダムは見ごたえありますね。このエントリーを書くまでに同じ話を５回は見てます(^^;

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