機動戦士ガンダムSEED DESTINY PHASE-40 黄金の意志

今回の名セリフはもちろんカガリ。

カガリ「将兵たちよ、ユウナ・ロマを国家反逆罪で逮捕、拘束せよ」


えー、その場でシケーだろシケー。なにせ国家元首を偽者呼ばわりして、攻撃、つまりは殺そうとしたんだし、さきの戦いの大損害の責任は一兵卒のトダカ一佐だけに押し付けるわけにいくまい。それにしても「カガリさま」の大連呼はある意味、オーブという国が世襲制の王国のような様相を呈してきました。

- カガリ x ウズミ

ジブリールがオーブに逃げ込むという予想通りの展開、情報局だけではなく一般に知られているだけにユウナの茶番に皆呆れていたわけですが、この中で気を吐いているのがやはりウズミ様。遺言があるのとかいって、電気をつけると目がくらむほどのギンギラギンなMS、肩には「暁(アカツキ)」の文字が。まさに「百式」と同じようなデザイントレンドですが、カガリのMSになるとは。リフレクター装備は最近の流行として当然としても、金色の装甲部分、全部ビームを弾き返しているような気がします。いくらカガリが下手だとしても、ビームがあたってもすべて弾き返されるのであれば無敵も同然。かえって友軍機が近づくと弾かれたビームにやられてしまうくらい、危険な機体。それにしてもこの機体、2年後だったから第一線級で、カガリが操縦しても大活躍できるほどの威力を見せ付けていますがもしも騒乱が10年後だったらどうなんでしょうね。

「こ、こんな古いものを、、、父さん酸素欠乏症になって」

というアムロみたいなセリフを言ってくれたに違いありません。いや、もしかするとあの女性MS技師(名前忘れた)がコツコツと設計、改良を加えて常に第一線の性能を維持している可能性がありますね。

もう亡くなって何年もたつというのに、この混乱の時期にこそウズミ様の強さが光ります。力を持ちすぎるのもいけないが、厭うのもまたおかしい。守るための剣は必要という理念をここでも展開です。それにしても子を、国を思う気持ちが伝わってきてグッと来ます。

ということで国家元首(代表)がギンギラギンのMSに乗って颯爽と国の危機を救うために現れるわけですよ。これはすでにSFとかじゃなくって、時代劇。戦国時代とか、アーサー王とか、中世とかの世界感ですね。将軍が率先して最前線に立ち、士気を上げるという手法です。「そんなのありえねー」とか思うんですが、スターウォーズとかでもジェダイが戦闘機に乗り込んで戦ったり、ビームサーベルじゃない、ライトセーバーでビーム銃のビームを跳ね返すなんて「ありえねー」ことが演出として広くに受け入れられていることを考えるとガンダムもアリかと思うわけです。ロボットの性能によるものと、より技術指向なところが日本らしい特色ですね。

だからといって、ノコノコとやってきたシン・デスティニーにカガリ・アカツキがいきなり向かっていくというのは余りに無謀かと。相手はデストロイを何機もドンドコやっつけたザフトのエースですから、それと同等に戦っちゃうとまたディランダルに「あれほどのMS(アカツキ)を隠しもっているとは。オーブはやはり危険だ」とか言われ、敵性国家としてまた討たれる口実を与えてしまいますね。いやいや、怖いお方だ。

- ユウナ・ロマ x 親

数十話に渡り、どうにもならん親子もこれが最後。「暁の車」同様心に残る曲になるはずの「焔の扉(ほのおのとびら)」もユウナのかるーい語り口調でコメディになって台無し。いや、曲はいいんですけどね~。やっぱシリアスにするために即刻死刑ですよ(^^;

- アスランxメイリンxムウ・ラ・フラガ

3人は相変わらず保健室です。アスランって、いざというときにつかえねーとかディランダルじゃなくても思う位の体たらく。メイリンなんて点滴引きずりながらお見舞い。カガリが出て行っている隙を狙うなんてナイスな攻撃です。ディアッカ並の扱いのムウはもう何話の間保健室にいるんでしょうね。というか、乗るMSもないし、出番もないままですか?と心配です。

- タリア・グラディス
湧き上がる不信感の焔は静まりません。よく考えれば一度デュランダルを振っている女性ですからね。別れる大きな理由が子供だったとしても、他にも色々と蓄積したものがあるはずです、大人の事情ってやつですね。しかし昔の男は信頼できず、部下はfaithとなり独断専行、艦長として命令されるがままにあっちこっちに出向くのはタリアでなくともフラストレーションがたまることでしょう。


- シン・アスカ
罪悪感はあるようです。デストロイを攻撃することでステラを傷つけるという矛盾、邪魔をするキラを殺そうとして、僚友のアスランと友人メイリンを殺すという悪夢の構成はよく出来ていましたね。ただですよ、オーブをやるなら俺がという論理が分かりません。というかなにせ共感できないキャラですから当然なのですが。もし誘導魔レイの「優しさは弱さ」という言葉が行動規範となってのことであれば、勘違いも甚だしいでしょう。

前回オーブ艦隊を攻撃して壊滅させたのは、地球連合の一部として作戦行動を行った艦船への攻撃なので、通常の戦闘行為です。今回は虚偽はともかく、オーブがジブリールはいないと公式声明を出したにも関わらず、領海内、領地内を侵犯、攻撃していますからね。侵略戦争といっても過言ではありません。どこに正義があるんでしょう。ジブリールを殺すためには民間人の犠牲を払っても良いという論理であれば、彼はまたしても重大な自己矛盾をはらむことになります。彼がさきのオーブ戦で両親、妹を失ったように、彼自身は罪を犯す局面になったわけです。どうなるかは次回を待つしかありません。

シン・デスティニーとカガリ・暁の直接対決ですが、なにせ話を聞かない「あんたって奴はー」シンと、ディベート下手なカガリでどういうMS会話になるんだか、今から楽しみです。それにアスランはまだ病床の上なんでしょうかね。

さて今後の展開ですがもしかしてデュランダルはジブリールを倒すことに成功、ザフト統一国家を作りあげるが嘘がばれて奮起するアークエンジェル、オーブというストーリーかも。ジブリールのいう、「レクイエム」ってのも気になるし最終回までもう読めません。あと10話しかないのに、まとめきれるんだろうか。また今回もラッシュになりそうな予感です。