「工事は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きているんだ!」
実際現場はどうなっているのか?今日は圏央道の工事現場へ実際に行ってみました。
場所は裏高尾、JCTが作られようとしているところ、天狗裁判の現場です。当然のように付近の住民が反対運動で看板を掲げるのは「マンション建設反対」の看板と同じく、見慣れた風景です。
上の段のにょきにょきと柱が建っているのが北側、下の段の山あいの村落が見えるのが南側で同じ場所で撮影しています。北側の斜面には現在の中央高速道路が走っており、JCTはそれよりも高い位置に押し上げられています。
上の中央の写真の真中に「圏央道」と書いてありますが、その場所に圏央道が走る予定のようです。
空が道路で切り取られていっています。あんなに高い場所にJCTを作ってしまう建設技術に驚きです。右の写真が高尾山のどってぱらにトンネルを通す場所のようです。その真向かいが下、左の写真でさきほどの「圏央道」の看板があるところで、圏央道が走る予定地です。柵のあるところまでは用地買収が済んでいるのでしょう。
ここ裏高尾はどうやら昔の甲州街道が通っていた場所らしく、渓流が流れ圏央道の予定地の先には国際マス釣り場があったりと自然豊かな場所です。道もこの先の山で途絶えるため(実際には林道があるが)車どおりもほとんどなく、静かな佇まいです。しかし中央高速道路からの騒音がやむことなく聞こえてきました。
もし高尾にICが出来たならばそれは私にとり、とっても便利この上ないです。八王子ICまでは渋滞が頻発し、普通にいっても20分、渋滞した場合は30分からひどいときは1時間ほどかかってしまうほどです。それがたった10分程度でICまで行け、中央道はもちろん関越や東北道へと抜けることができるのですから。
しかし「便利」と引き換えにするには余りにも大きな代償を払わなければなりません。しかもその代償はかけがえのないものを失うということなのです。
一番の懸念は高尾山の環境破壊でしょう。大規模な工事、トンネルによる地層への影響、集約された排気煙突による大気汚染。生態系に影響ないわけないです。
高尾周辺の道路は現在も渋滞が多いのに新しいICは新たな渋滞を引き起こし、付近の生活圏の環境をも悪化させるのです。都心から1時間以上も離れ、空気もきれいだったはずの場所が環八よろしく渋滞と大気汚染にまみれるとしたら、なんの価値があるのでしょう?オープンカーで走ると空気の悪さはすぐにわかります。昔住んでいた経堂ではオープンにしても環八、環七、甲州街道に出た瞬間に幌を閉めていましたが、ここ高尾もそうなりかねません。
そもそもなぜこのルートなのか?ここにした理由はなにか?
それは文句をいう人が少ないところを選んだ結果でしょう。人がすんでない場所を選んだところ、ここになった。そんな気がしました。
関連リンク:
圏央道と高尾山天狗裁判
JH八王子 まるごとわかる圏央道