Miele(ミーレ)とはドイツの家電メーカー。掃除機や食器洗い機が有名で、IHクッカーなどもラインナップしています。ただ日本ではそれほど存在感を示せているわけではなく、知る人ぞ知る、通な家電メーカーというイメージ。
そんなMiele(ミーレ)のショールームが目黒にあるというので、ネコ好きの常山さんに紹介されて行ってきました。
1927年から掃除機製造をスタート。この掃除機はダストパック式で、この頃から流行しはじめた絨毯に対応し、そり式となっています。
1929年に食器洗い機製造をスタート。この食器洗い機は1960年代のモデルで、現在とほぼ同じ構造。
そんな歴史のあるMiele(ミーレ)ですが、歴史が長いだけではなく、ファッション性が高い高級家電として奥様方や駐在者に人気です。
洗濯機。
IH調理器と、レンジフード。注目は中央のUFOみたいなもの。そう、煙突のような換気口がないのです!?
黒く浮遊する物体。
パネルはガラス製で、静電式タッチセンサー。なんてオシャレ、かっこいい!
下から吸い込んだ空気を中でフィルターして排気するという、従来の換気とは異なる方式を使っているのですが...
まずこのワイヤーによる吊り下げ式が日本の消防法にて不可。さらにタッチセンサーのガラスパネルが不可。
というダブルでまったくもって日本市場に導入できない非売品モデルなのです。
レンジがすべてIH調理器なのでガスレンジはないんですか、と聞いたところ本国にはガスレンジはあるけど日本の消防法で義務付けられている「天ぷらセンサー」「安全センサー」が装備されてないため導入できないのだとか。
ガスコンロの規制が変わります! [キッチン] All About全口安全センサー付きガスコンロの製造販売が来年10月から法制化され、従来の1口にセンサー付がついたガスコンロやセンサーのないガスコンロは、すべて製造販売が禁止となる予定です! もちろん、家庭用の輸入ガスコンロやガスレンジなどは、現状のままでは設計に取り入れることもできなくなります。
[東京ガス : プレスリリース / 天ぷら油火災を防ぐために「安心センサー」などを全ての火口(ひぐち)に装備したガスコンロの標準化について]
ドイツ人にこれをつけて欲しいといっても、そもそも日本市場でどれくらいの数を販売できるか分からない上、天ぷらしているときにコンロから離れること自体ドイツ人には理解不能ということで、まったくもって進捗なし。
この
・数が出ない
・日本の法規制に合わせるための仕様変更
がネックとなり、このMiele(ミーレ)にはたくさんの非売品モデルが展示されているのです...って、それってショールームとしてどうなの?
ミーレ電磁調理器とオーブン pic.twitter.com/K5xBDLrcLO
— 野間恒毅 (@noma) June 13, 2014
こちらも非売品のレンジ。かっこいいのに...
こちらは左からフライ(フライドポテト用)、グリル(中央)、ステーキ用のIHクッキングヒーター。シンプルな操作系とすっきりしたデザインでかっこいいのですが、そもそも家でそんなにフライ揚げたり、ステーキをしたりというシチュエーションはなく...「見せ家電」として、駐在家庭やオシャレな家に装備するんですって。庶民にはなかなか想像がしにくいです...
近日発売されるという話の巨大アイロンスタンド一体型アイロン。なんとこちらは変形するんです。
とにかくでかいw しかもお値段は相当になるということで、これまた東京の中心にある某百貨店でオシャレ家電として独身男性向けに販売される予定だとか。でかいし、座面は高いし、ほんと、まさに洋物家電。
庶民でも使えるものはないのかと見渡したところ、ありましたよ、掃除機。
上にのっても壊れない、というかそもそもスイッチのON/OFFを靴のまま踏みつけて行うという設計。エレクトロラックスもそうでしたけど、なんというかヨーロッパ人の土足感覚と日本人の土足感覚、ほんとマッチしないですよねえ。
売りは吸引力の強さ。
これ、完全に壁に吸いついて浮いているんです。その代わりローラーとか洒落たものなし、吸引力が強すぎて押すのも大変なくらい...
どんだけドイツ人、特に奥さまは強靭な肉体をもっているんですか!
なんというか消費者に迎合するのが家電、というイメージを持っているとそんな甘い考えはけし飛んでしまいます。強さは正義、でかさは正義、そしてなによりカッコイイは正義! オシャレ家電万歳です。
このツンな家電だらけショールームは目黒から徒歩5分。場所も結構ツンです。デレはどこ、デレは?
[ミーレ・センター | ミーレ直営ショールーム - ミーレ・ジャパン]
【Amazon】 Miele(ミーレ) クリーナー S6000シリーズ Humming bird(ハミングバード) S6340HB