ニュルブルクリンクで見るF1ドイツGP:乗り物文化を体感するドイツ旅行(11)

書いても書いても終わらない、それがドイツ旅行記。今回からF1ドイツGP、ニュルブルクリンクサーキットでの模様をお送りします。

▼手前:F1GP用観客席、奥:北コース用ピットロード&オールド観客席
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ニュルブルクリンク北コースは20kmと長いですが、グランプリコースは通常のサーキットで北コースとは最終コーナーあたりでつながっています、一応。当然F1グランプリウィークはそこに仮設スタンドがたち、北コースの短いホームストレートは閉鎖、ピットロードのみを使って北コースを営業しています。ということは逆にF1グランプリ観戦で中にはいると、ホームストレートにも立てるということなんです。

▼ピットロードから北コースにコースインするメガーヌR.S.
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▼本来の北コースのスタート、メインストレートはF1用観客席エリアに
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さてこのニュルブルクリンク、とても不思議なことがあります。それは「入場」という概念がないのです。チケットはあくまでも観客席のチケットで、指定された観客席エリアに入るためのもの。いわゆるグランドスタンド裏、一番賑わう場所であっても公道から直接乗り入れ可能、チケットなしで出入り自由なんです。ええええー。

▼公道から各施設、パーキングが直結、ゲートなし
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▼infoセンター、目の前の道路は公道
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▼オフィシャルショップ、遊園地
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▼施設内、上のレールはジェットコースター用
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入場ゲートがないから公道から歩いて入りたい放題。中のオフィシャルショップをはじめ、飲食など自由自在です。これだけでグランプリの雰囲気を味わうことができますよ。

私のイメージでは富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎにしても、富士急ハイランドに東京ディズニーランドにしても、まずはゲートがあって入園料、入場料があるもんだと思ってました。そして園内、場内でアトラクション=F1観戦用の指定席のためのチケットが必要、というのが一般的です。自由席は例外ですが、遊園地でいえば無料で乗れる乗り物みたいな位置づけでしょう。

ところが公道から施設までシームレス、公道がそのままグランドスタンド裏まで直結しているこのニュルブルクリンクサーキットの場合、入園、入場という概念がありません。唯一あるのが指定席に入場する際のチケットゲート。

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光学読み取り式と最先端なんだけど、砂利といい、なんとなくアナログな感じ。ここから最終コーナーの自由エリアとさらに奥の指定席エリアへ入場できます。

基本的に1エリア1ゲートのため、チケットをもっていても指定のゲートにしか入れません。指定のゲートからは限られた範囲のみのため、他のスタンド席に移動することもままならないので、独立性が保たれています。

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ゲートのそばにはチケット小屋が建てられており、席が余っていれば当日券を販売します。チケットが完売するとチケット小屋自身がクローズ。

▼エリア11、チケット小屋はクローズ
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▼エリア10b
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基本的にサーキットの外周をスタンドが取り囲んでいるため、スタンドが目隠しになっていると考えてよいです。

▼スタンドマップ
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ところが。

▼非常用出入り口
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緊急車両が通ると思しき出入り口からサーキットの一部が見えます。もちろんレースカーは凄い速度なので一瞬しか見えませんけど、ここ、タダですからね。F1の音と一瞬の姿がタダで見られるというなんともぜいたくな場所。

回りを取り囲む道路、公道をさらに取り囲むように駐車場が設置されています。その中でキャンプサイトになっているところも。つまりキャンプサイトはスタンドと道を挟んで反対側にあり、目の前のスタンドのチケットを持っていれば徒歩1分でスタンドとキャンプサイトを行き来できるという好環境。これはキャンプしたくなる。

▼左側はサーキット、スタンドがある
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キャンプの仕方も堂が入っています。

▼ビーチにプール
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▼キャンピングカー
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▼巨大グリル、ぐるぐる廻ってます
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▼テントにも花を
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ホスピタリティのレベルが違うというかなんというか。これ、全部個人のキャンプサイトですからね、お店じゃありません。でももはやお店と同じくらいの快適性です。

F1を見に来てついでにキャンプ、ではなくって、キャンプのついでにちょっとF1でもみっちゃおっかな~みたいな主従逆転です。とはいえ、キャンピングカーがフェラーリカラーなので、相当入れ込んでいることには間違いありません。

ニュルブルクリンクは田舎にどーんとサーキットだけあるような場所なのでキャンプをするのにもピッタリ、昼間F1のエキゾーストがやかましいくらいで夜は満点の星空が広がるとてもいい土地柄です。

7月初旬でしたが気温は30度くらいまであがり、特に日差しが強く日焼けしましたが、日影であれば結構風が涼しく、過ごしやすいです。

▼予選日:最終コーナーの自由席。T14
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自由席エリアは芝生、ではなくて砂利。ここにみんなシートやイスを並べて観戦するというスタイル。とにかく日差しが強くて、とくに決勝日はジリジリと焼かれてしまいました。ビーチパラソルを開くのが吉。日本のF1だと傘をさすこともNGですが、ここは混雑度が高くないこともあり、キャンプチェア&ビーチパラソル、日傘は多かったです。

▼決勝日:パラソルが広がっている
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▼モニター設置
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約1万5000円のチケットですけど、目の前にモニターもあるし、建物(ホテル)の左端にはゼッケン番号の電光掲示板もありレースの状況は把握しやすかったです。なによりここが北コースと隣接する場所だった、というのが最大のメリットですね。駐車場にも、サーキット用レンタカー屋にも近く、徒歩で10分程度でした。

(つづく)