「クルマを買うときのコツ:カタログの見方」のつづき。
今回はエンジン編です。
【燃費性能】
最近はカタログにエンジンの馬力などを書かず、燃費を大きく謳う傾向にあります。が、気をつけて下さい。これはテストの成績です。「実際の燃費(実燃費)」と大きくかけ離れていることが分かっており、その対応に業界大わらわ。
▼JAMA - 気になる乗用車の燃費 -カタログとあなたのクルマの燃費の違いは?-
▼気になる乗用車の燃費(pdfが開きます)
色々な理由がありますが、とにかくカタログ数値どおりには出ないといことです。じゃあ実際の燃費はどれくらいなの? を知りたい人にはユーザーの統計情報が参考になります。
▼燃費ランキング・ガソリン・車種情報の共有コミュニティ - カーライフナビe燃費
ユーザーがデータを入力することでその平均値がとれて、より一般的な燃費が分かります。
特に注目はカタログ燃費と実燃費の差が小さい「燃費達成率部門」。
▼実燃費をランキング!e燃費アワード2012-2013 | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
トップ10の燃費達成率は83%~89%、1台もハイブリッドカー、軽自動車が入ってないことが印象的です。つまりカタログ燃費がよいとされるハイブリッドカー、軽自動車は実燃費ではがっかりするということ(約63%~67%)になりかねないので、予め気をつけて。
【パワーウェイトレシオ】
エンジンのパワーは馬力とトルクで表記されます。簡単にいってしまうと
馬力=最高速度
トルク=加速度
に影響します。
公式:馬力=トルクx回転数x定数
トルクが大きく、許容回転数が高ければ馬力も高くなるのでこの2つの値は連動します。
排気量が大きいとトルクが大きくなります。
過給機(ターボやスーパーチャージャー)がつくとトルクが大きくなります。
馬力とトルクの関係については、こちらを参考にして下さい。
▼トルクとパワー(馬力)の関係。結局トルク≒パワーだった ([の] のまのしわざ)
エンジンのパワーが大きくとも車両重量が重ければ加速しません。ということででてくるのがパワーウェイトレシオ。公式は簡単で、
パワーウェイトレシオ=車両重量 / パワー(馬力)
これがだいたい6kg/ps台であればスポーティ、5kg/psを切ってくればスポーツ、4kg/psを切るとスーパースポーツといっていいです。
例えば
MINI Clubman Cooper S(後期型) 1270kg、184馬力であれば 6.90kg/ps、
GT-R 1740kg、560馬力は 3.10kg/ps。
同じエンジン出力であれば車両重量が軽ければ加速だけでなく減速、コーナリング性能に寄与するのでここでも車両重量が大事です。