前回までのあらすじ流しのミニヨン・レーサー北川は女性店員のマシンをみて、慌ただしく席をたとうとした。しかし店員に見つかり、「ジョージ」と呼ばれる。そして女性店員は北川をフィアンセと言った。
浜田「ふぃ、フィアンセ?」
学生「婚約者ってことですか?」
驚く二人。
店員「そうよ、ジョージとウチは将来を誓い合った仲なのよ、ね~~~~!」
北川「...ユキ、頼むからジョージは止めてくれ。あとフィアンセと言うのもな。」
ユキ(店員)「え~~~、なんで~~~、だってほんとの事じゃない。あの時、私がレースに勝って婚約したんだから、責任とってね! あ、今行くっちゃ!」
ユキは他の店員に呼ばれて席を離れた。
浜田「兄貴ぃ、あんなカワイイ子がフィアンセだなんて、どういうことですかい?」
学生「サラさんはこのこと、知っているんですか?」
北川「...」
浜田と学生の質問攻撃が続くが、北川は口を開かない。そしてミルク・ストレートのジョッキを持ってユキが再び現れた。
ユキ「はい、ジョージ! もう運命よねえ、ウチたち、乾杯しよ、乾杯!」
学生「店員さん、なんで北川さんがジョージなんですか?」
ユキ「名前がショージでしょ、でも世界戦に出た時英語で言いにくいからジョージになったっちゃ」
浜田「婚約っていつしたんすか」
ユキ「ウチたちがレッド・ホイールにいたときよ。チーム内レースでウチがジョージに勝って、マシンを踏みつぶそうとしたら泣いて止めてくれ、なんでもするからっていうの。だから結婚してっていったらOKもらったっちゃ」
学生「それって脅迫じゃ...」
ミニ四駆チーム、レッド・ホイールの勝負は厳しい、負けたらマシンを壊される掟である。
ユキ「そうそう、自己紹介がまだだったっちゃ。ウチ、ユキっていいます。あなたは?」
浜田「オレは北川さんの兄弟分、浜田だぜ。これでも新橋の界隈じゃ知らないものはいないっすよ」
学生「僕は神山です。パパがいなくなって、探しているんです」
ユキの顔色が変わった。
ユキ「神山...ってあの神山さんの...」
北川「...そうだ。息子だ。」
学生「パパのことを知っているんですか?」
北川は立ち上がり、ユキを店の端に連れて行った。
北川「ユキ、神山のことは息子にはいうな。理由は、わかるな。」
ユキ「...わかったっちゃ。ジョージの言うことならウチ、なんでもする。」
その後は何事もなかったかのように、店員としてふるまうユキ。そして北川、浜田、学生の3人は焼き肉屋を後にした。
浜田「焼き肉旨かったっすね! ユキさんも美人だったし、しかもフィアンセなんて、さすが兄貴ィですぜ!」
浜田が上機嫌だが、学生は浮かない顔をしていた。
学生「...なにかユキさん知っているような」
(つづく)
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