前回までのあらすじ流しのミニヨン・レーサー北川は趣味のバー:スーバーノヴァに入った。学生の持つマシンを見て顔色が変わる店員に何か策を考え付き、高額な賭けレースの挑戦を受ける。
客B「本当にレートは10でいいんだろうな」
北川「...ああ」
店員「それでは両者、賭け金をお願いします」
賭けレースでは事前に賭け金を胴元に収め、勝った方が胴元から払い戻す前金制をとっている。当然現金ニコニコ払いだが、北川は金を払う気配がない。
北川「浜田...金を出せ」
浜田「えっ、兄貴、なんで?」
北川「オレは金を持ってない。兄弟なんだろ、金を出してくれ。あとミニ四駆もな」
北川はもともと自分でレースをする気がなく、浜田を賭けレースに出させるつもりだったようだ。
浜田「セッティングもしてないのに、いきなり走らせるなんて無理ですよ、兄貴ぃ〜」
北川「...出ろ」
浜田の抗議を意に介さない北川。しぶしぶ浜田は自分のマシンを取り出し、賭け金を店員に払ってレースに望むことに。
店員「スリーカウント、スリー、ツー・・・」
ガラガラガラッ
突然ドアが開き、スーツに身を包んだ男女が入ってきた。
捜査官「警視庁組織犯罪対策4課だ、そのまま動くな! 賭博場開張図利の容疑で捜査する!」
警察が賭けレースの摘発に入ってきたのだ。今まさにレースをやろうとしていた客、浜田、店員は唖然としている。
捜査官「動くなよ、動いたら全員しょっぴくからな。おい、お前はなにやっていたんだ?」
北川「...ごらんのとおり、ジュースを飲んでいただけさ」
捜査官は賭けレースをしていた店員、客B、そして浜田に手錠をかけた。
浜田「兄貴、これはどうなってんだよ、兄貴ィ〜」
浜田の悲痛な叫びが新宿三丁目の夜空に虚しく響いた。
(づつく)
(ミニ四駆小説は2日に1回の更新予定です)
この小説はフィクションで、実在の人物・団体と一切関係ありません。賭けミニ四駆レースは法律で禁じられています。
ミニ四駆は株式会社タミヤの登録商標です。
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