容積半分です。
従来機種TW-S7に比べて高さを約80%化、容積では 0.8^3=0.512と約半分。スピーカーのサイズが小さくなれば当然音もショボくなるものですが、そこは東和電子・オラソニック。
山本社長「オラソニックはブランド立ち上げ中なので、失敗作は出せない。そこでブランドが終わる」
との言葉どおり、音にこだわって作られた 小型USBスピーカー TW-S5。今までのモデルS7を相似形に小さくするというコンセプトで外側の筐体が先行したものの開発が難航。それもそのはず、容積半分だからなかなか納得できる音が出来なかったからです。
一番音にうるさいのは山本社長自身ということで、開発段階では
「紙くさい」
「低音が足りない」
「澄んでない」
「...ダメ」
と厳しくダメだし。そのたびに開発陣はうーんと唸って調整につぐ調整。
小さくなるとどうしても低音がでないため、それを補うためにラウドネス回路を組み込んで補正したりと試したものの、低音は出たけど今度は音質が悪くなってしまい結局ラウドネス回路はボツに。
スピーカーユニットの口径も50mmとS7の60mmからサイズダウン、しかしマグネットはS7と同じ55mmを採用したりと地道な努力を重ねました。
本当は春に出す予定だったのに、納得のいく音がでないということで開発が長期化、結局発売は今度の11月です。
「小さいだけじゃダメ、音が良いことが絶対条件」
「いい音がでなければ、発売しない」
という堅い意思の結果です。
小型化するにあたって苦労したポイントは他にもあります。回路の組み込みがそれ。
底面の円形スタンドの中に8角形の基盤を内蔵、ギリギリのサイズに収めました。この基盤の上に6800μFの大型コンデンサーを実装し、500mAしかないUSB電源の電流を一旦コンデンサーに貯め、最大10W+10Wの出力を引き出します。そして、80Hz~20,000Hzのワイドな周波数帯域を実現。小さくても実力派です。
しかもこれまで1色(白)しかなかったのに対し、今回は7色のカラーバリエーションを用意。この業界、カラバリはギャンブルで、どうしても人気色と不人気色で台数が異なってしまい、部品調達が難しくなってしまいます。しかしそんなことよりも、
「女の子に買ってほしい」
という思いから、服を選ぶようにイメージに合わせて7色が用意されました。
さらにこの小型化により持ち運びも便利に。専用ポーチが2つセットになっているので、コードはスタンドにクルクル巻いて、こうしてポーチに入れれば傷つけることなくスーツケースに収められます。旅のお供に最高ですね。
いまや私の旅といえば一眼レフカメラからMacBook Airは必ずもっていくのですが、宿泊先で足りないのが音。PCのスピーカーから音を流しても、どうしてもちゃっちいキンキンした音しかならないのでさみしかったわけですが、このオラソニック小型USBスピーカーであれば豊かな音量と音質で殺風景なホテルルームが一瞬にして芳醇なサウンドで満たされること間違いないです。
ほんと、その小ささからは予想できないほど豊かな音が出てきますよ。
(つづく)
▼iPhone/iPod/PC用スピーカーの大本命! 東和電子 Olasonic(オラソニック)TW-D7IP 発表 ([の] のまのしわざ)
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▼時代はPCオーディオ! DigiFi付録 Olasonic USB-DAC付デジタルパワーアンプを視聴しました ([の] のまのしわざ)
▼旅先でも! 音が良い小さなUSBスピーカー・オラソニックTW-S5デビュー : ギズモード・ジャパン
【Amazon】 Olasonic USBスピーカー バスパワー 10W+10W TW-S7(W)
(こちらは従来モデル)