計画停電で大混乱していた3月末、夏の停電のことも考慮しついに自宅サーバーを諦め、さくらインターネットのVPSサーバーへ移行しました。
▼VPS(仮想専用サーバ)のさくらインターネットさくらのVPSは、仮想化技術により、1台の物理サーバ上に複数の仮想サーバを構築し、専用サーバのような使い勝手とセキュアな環境をご提供します。専用サーバが持つ自由度と共用サーバならではの低価格を実現したホスティングサービスです。
VPSサーバーのいいところは専用サーバーのように1台を専有、root権限が使えて自由にサーバーを使えるところにあります。しかも専用サーバーと違い物理的に専有するのではなく、物理ハードウェアを論理的に共有しているのでお値段がお手頃。なんと月額980円からです。
一方でパフォーマンスは当然専用サーバーよりも劣り、使用可能なメモリやハードディスク容量も少ないです。とはいえ自宅サーバーレベルのことは十分こなせそう、ということで今回移行してみました。
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で移行してみたのですが、なんと半日で移行完了です。速っ!
なぜこれだけ速かったかというと、OSが自宅サーバーと同じ CentOS 5.xだったことや他にインストールする ApacheやMySQLのバージョンを同じものにしたところ設定ファイルがそのまま使えたため、何も変更する必要がなかったことが大きいです。
問題はファイルの移行ですが、HDDの容量が少ないため、 tarしてコピーして展開、というのができません。そこで rsyncを使うことで完了。通信速度も十分であっという間に終わりました。
以下、カンタンな手順まとめ。
・ログインユーザーの作成、設定
http://www.yamakawa.us/vpsserver/711.html
http://www.obenri.com/_ntp_sshserver/sshdconfig01.html
【Apache HTTPDの設定】
httpd-2.2.17をインストール
【ssh設定】
http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/432makesshkey.html
【rsync】
元サーバーからVPSサーバーへデータコピー
【confファイル、起動スクリプト】
元サーバーからコピー
【Apacheの起動】
【logrotate設定】
http://linux.kororo.jp/cont/server/logrotate.php
http://www1.plala.or.jp/yuuto/linux/p07.html
【chkconfig設定】
httpdを自動起動するように
【MySQL】
・インストール
http://tech.hitsug.net/?CentOS%2FMySQL%2FMySQL5%EF%BC%88yum%EF%BC%89%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB
・アクセス権、ユーザーパスワードの設定
・MTのダンプファイルの流し込み
【MT管理画面】
動作確認
【DNS切り替え】
VPSサーバーのIPアドレスを設定
【logrotate確認】
【バックアップ設定】
元サーバーをバックアップサーバーとし、VPSサーバーからコピーするよう設定
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MTの再構築の速度を見る限り、家で使っていたPentiumDサーバーより多少遅いです。ただまだ耐えられる速度。これで月980円ならまあまあでしょうか。
HDD容量は20GBありますが、OSでとられるため実際に使用できるのは15GB程度。Apacheなど入れていくとどんどん減っていくので、実際に使える領域は10GB以下と考えた方がよさそうです。いまどきちょっと不足ですが、コスト見合いでプランを選択するのが良さそうです。
注意点としては、さくらのVPSサーバーはアップグレードできないので最初のお試し期間にプランを確定する必要があります。
それにしてもまさかこんな形でクラウドに移行するとは・・・まったくもって予想外の展開でした。