50年に1度の大修理! 「天空の白鷺」で姫路城を間近に見学

ただいま白鷺城(姫路城)は化粧なおし中。

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写真のとおり、象徴的である大天守に箱がかぶされて、その雄姿は拝めません。昭和の大修理から時間がたって「白鷺」と呼ばれた白い大天守も黒ずみ、今回の平成の大修理に踏み切ったものです。これでは大天守を外から見れないだけでなく、大天守からの眺望も楽しめません。

ところがこの不便を逆に利用したのが姫路城大天守修理見学施設「天空の白鷺」

ご利用案内 | 施設概要 | 天空の白鷺 [姫路城大天守修理見学施設]

この施設では、修理工事を機に大天守の大屋根及び最上層(5層部分)を外側から間近にご覧いただき、城郭建築(じょうかくけんちく)の醍醐味を体感していただくとともに、時期によっては漆喰塗り(しっくいぬり)や瓦の葺き替え(ふきかえ)など「匠の技」(たくみのわざ)を見学していただくことができます。そして、見学者の皆様に文化財の大切さを知っていただき、貴重な世界文化遺産・国宝である「姫路城」を未来に引き継ぐ必要性を体感していただくことを目的にしています。

ただ単に箱をかぶせただけではありません。この箱はなんとそのまま見学施設となっており、エレベータを使って天守閣の最上階まで一気にあがり間近で天守とその修復風景をみれるだけでなく、天守と同じ高さからの眺望も楽しめるのです。

なにこの一挙両得感!

しかもこの天空の白鷺は3月26日から公開。私がひょんなことから姫路に寄ったのが3月28日・・・という完璧なる偶然。神に感謝。

天守の外から、同じ目線で天守を眺めるというのは鳥にならないと無理。ところがこの「天空の白鷺」であればひょいと見られるんですから貴重な体験。転んでもタダでは起きないこの逆転の発想に感服でした。

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天守台までいくと、そこにはでっかい箱が。箱には同じスケールで天守の絵がかいてあり、意外とこれで違和感なく受け止められます。なんというか、プラモデルの箱絵みたいな感じというんでしょうか。中に入っているよ感があって、とてもワクワクするんですね。

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内部構造は8階建て。1Fの見学スペース(待合用)からエレベータを使って一気に8F、最上層へ。

エレベータはシースルーになっており、大天守が見れるようになってます。まさに完璧!

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大天守を覆う箱は外からは簡素な作りですが中は構造物としてガッチリ。どちらかというと工場といった方がイメージにあいます。この修復工場の中で大天守の化粧直しが日々行われます。

この風景はどことなくJAL飛行機整備工場の光景を思い出しますね。

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現場は足場が大事。

天守を楽しんだあとは同じ高さからの眺望も楽しめます。

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西の丸、100間廊下がよくわかります。

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姫路駅方面。姫路の町並みが一望できます。随分と高さがあります。平山城の構成をとっていますけど、雛壇方式によって本丸・天守台は相当高いところにある上、立派な大天守。もはや山城といってもいいほどの高さ。

一段さがった7Fからも見ることができます。

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見学スペースは結構な広さがあり、エレベータ2基で人を運んできても余裕がある感じでした。ただ予約をうけつけるほどの人気で、土日は当日受付がないことを覚悟したほうがよさそうです。心配な方はぜひ予約を。

予約に関して | 天空の白鷺 [姫路城大天守修理見学施設]

姫路城大天守修理見学施設では、見学時の混雑が予測されるため、個人・団体を問わずご予約を承ります。ご予約人数によって予約方法が異なりますので、ご予約人数に応じた予約手続きを行ってください。12月29日・30日(予定)以外ご予約可能です。なお、見学所要時間は30分程度です。

天空の白鷺を堪能したあとは、大天守の中の見学です。そうなんです、修理はしているとはいえ主に外側が中心。内部も一部、3Fまでは見学可能となっているので一粒で二度おいしい!

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西大柱、東大柱が見られる3F内部。外が覆われているので通常以上に暗いですが、400年以上たった本物の木造天守の内部が見られるのは感激です。

さて姫路城はウワモノである現存天守も素晴らしいですが、その土台となる縄張り、石垣の妙も見事なもの。次回はそちらに迫ってみたいと思います。

(続く)