国立科学博物館:日本のロケットの歴史はペンシルロケットからはじまった

上野に土偶を見に行ったらあまりに混んでいて、仕方なくとなりの国立科学博物館(National Meseum of Nature and Science)へと入ってみました。

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ところがこの国立科学博物館、想像以上に素敵!素晴らしい!ワンダフルだったんです。

まず屋外展示されているラムダロケットの実物。

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発射台込みでの展示ですが、なんとこのロケットは日本発の人工衛星を打ち上げたものと同型機なのです。しかも入ったとき、ちょうどその展示もされてました。

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こちらが人工衛星「おおすみ」。なんとなくビット(エルメスからでてくる奴)に似てます。そして日本におけるロケット開発の歴史についての展示があり、ペンシルロケットからベビーロケット、そしてミューロケット、ラムダロケットと開発がすすみついに静止衛星「おおすみ」が実現したのです。

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(ペンシルロケット)

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(ベビーロケット)

ロケットの開発はすなわちミサイルの開発と表裏一体ですが、技術的困難のほかに政治的困難も待ち受けていました。

おおすみ - Wikipedia

今では考えられないが、L-4Sロケットは誘導制御装置が付いていない、世界初の無誘導衛星打ち上げロケットである。しかし、単に真っ直ぐロケットを打ち上げても軌道には乗らない。何らかの方法で機体を制御し、地表に対して水平に向きを変えなくては、衛星を軌道に投入できないのである。これは決して開発能力が無かったわけではなく、誘導装置はミサイル開発に繋がる軍事技術への転用が可能であるという指摘が野党の日本社会党等から上がり、開発の着手時期が大幅に遅れたためである。

技術的には今からみるとこんなにローテク。

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よくもまあこんな状況で人工衛星軌道にあげられたものです。本当に凄いとしかいいようがありません。

ということで国立科学博物館は私にとってワンダーランド。たくさん見所があったので続きはまた今度。