フィード全文配信とフィード広告、そしてtumblrのdashboardの美味しい関係

いまさらですが、RSS, Atomフィードの配信を見直しました。

メディア・パブ: RSSフィード,部分配信から全文配信に変えるべきか

全文を送ることにより,RSSリーダーのユーザーが新たに1000人も加わった。これで,まずフィード内広告の売上高が増えた。結果として,ブログ内広告も加えた総広告売上が,部分配信の時よりも増えることになった。つまり,総インプレッション数(RSSフィード・インプレッション数+ブログエントリー・インプレッション数)が増えたのだ。ブログエントリーのアクセスが少々減っても,それ以上にRSSフィードを読む人が増えたと言うことだ。

最近のトレンドはフィード全文配信だそうです。記事は2年前、2006年12月のものですが、この時の仮説が裏付けられたといったご時世です。

まずRSSリーダーですが、これは期待されていたほどコモディティ化しませんでした。RSS=なんか難しそうという印象で、敬遠されたようです。一方でRSSリーダー(ソフト、サービス)は百花繚乱、一通り出尽くしました。ディープなネットウォッチャーはRSSリーダーを駆使し、情報をクロールしています。しかしこれにも限界が見えてきました。

ブロガー座談会 アルファブロガー編(3):ブログはいかに変わるのか、鍵はその「難しさ」に (3/3) - ITmedia エンタープライズ

いしたに これだけ数が増えてしまうと、もはや世の中にあるブログを全部読める人はいないですよね。表現が難しいのですが、なんらかのテクノロジーでいまあるブログを「よしなに(よい具合に、適切になるように)」してほしいですね。

 例えば、カメラを買ったとします。いまだと、同じカメラのことを書いているブログを自分で探して読んだり、自分のブログでリンクしたりします。そういったことをある程度自動的にやってほしいのです。リンクだとか関連性、ある人が過去に書いた記事を読んだ方がいいとか、またブログ読者の状況に応じてどんどん「よしなに」してくれる仕組みがあればいいなぁと思います。

 これはパーソナライズとは、ちょっと違うと考えています。情報をログとして溜める仕組みはブログを通じてそれなりのものができあがった。だから今後は、そのためたログを生かす方に進んでほしいんです。いまは、蓄積されたログに対してほぼ検索という方法しかない。RSSリーダーは1つの手ですが、登録している記事が増えてくるとすぐに破たんしてしまう。

RSSリーダーは「よしなに」という機構がないため、早晩破綻するんですね。どっかに転がっているOPMLをインポートしたはいいが、読むだけで一日終わってしまうことも。全社の新聞をとって、目を通しているようなものでしょうか。

そこで俄然注目されているのがtumblrです。tumblrはフィードを登録するかわりに、ユーザーをfollowすることで、情報の取捨選択ができます。

followしたユーザーの情報がdashboard上にグラフィカルに表示されていくのは、見ていても楽しいし普段自分が興味を持たないサイトや情報との偶然の出会い(serendipity)があって、発見が多いです。まあ多少エロ画像が流れてくるのはご愛嬌。私にとって tumblrのdashboardはスポーツ新聞、夕刊紙的な役割を果たしてます。

またreblogという独特の仕組も面白いです。reblogすることで自分がひっかかったコンテンツを自分のエントリーにすることができます。reblogは "N notes"と数が表示されて人気のバロメーターにもなるし、誰が誰を経由して情報が伝搬したのかも分かります。つまりソーシャルメディアの可視化も同時になしえてます。

とはいえRSSリーダーか、tumblrかという二者択一構造ではなく、RSSリーダー自体はソーシャライズされてなかったのに対してtumblrはソーシャライズが前提。一方でRSSリーダー(Livedoor Reader)のソーシャライズ化も進んだりして、いずれにしても情報を効率よく吸収したいという欲求に対してみんな貪欲です。

さてフィードの全文配信にあたり、Google Adsenseのフィード広告を導入しました。

FeedBurnerのサービスをGoogleが買収、その後完全に統合されたためFeedBurnerのサービスのアカウントがなくともGoogle Adsenseの管理画面からFeedBurnerのFeedサービスを使い、さらに広告を挟み込むことが比較的簡単にできるようになりました。

以前RSS広告社のフィード広告を入れていたのですが、効果が薄くて結局やめました。当時と比べ、トップページとフィードのアクセスが 1:2くらいから1:10くらいと圧倒的にフィードが多くなっている現実があるので、今回どうなるのかはしばらく様子をみたいと思います。