ラジコン初心者におくる最新ラジコンプロポの選び方

永遠の初心者の私がおおくりする、最新ラジコンプロポ事情です。

追記)2011年版はこちらをどうぞ2011年版ラジコン初心者におくる最新 2.4GHzラジコンプロポの選び方 ([の] のまのしわざ)


バッテリーの進化とともに大きな技術革新が起きたのがプロポ(送受信機)。無線LANでおなじみの2.4GHz帯をラジコンでも使えるようになったのです。いままで煩雑だったバンド管理、混信ともオサラバな新技術も含めて、車用(陸用)プロポ(送受信機)をまとめてみます。

【AM方式】(27MHz, 40MHz)クリスタル交換式

もっとも歴史が古いのがこのAM方式。ラジオのAMと同じ方式で、振幅(Amplitude)を使って信号を伝達します。送受信機が安いのが特徴で、安価なラジコンはこの方式を利用しています。バンドはクリスタルと呼ばれる水晶発振子を交換して行います。同じバンドだと混信します。

【FM方式】(27MHz, 40MHz)クリスタル交換式、シンセサイザー方式

ラジオのFMと同じ方式で、周波数(Frequency)を使って信号を伝達します。FMラジオが高音質なのと同様、レスポンスなどに優れています。バンドはクリスタルの交換の他、シンセサイザー式でダイアルやボタンで容易に変更可能なモデルもあります。

【2.4GHz】

その名の通り、2.4GHz帯を利用するデジタル方式です。送信機と受信機は1対1対応(ペアリング)となっており、他のものと混信しないのが特徴です。そのためバンドという概念がありません。

【同じバンドでの混信】

同じバンドの送信機が2つあると、混信します。AMとFM方式ではその特性が違い、AMでは振幅が合成され制御がおかしくなりますが、FMの場合は電波の強い方が勝つので、どちらかの送信機の制御下におかれます。つまり他人の送信機に制御されて、わけわからなくなるという具合です。

【ナローバンドとワイドバンド】

昔はワイドバンドで、27MHzで6バンド、40MHzで2バンドでした。
最近(といってもここ20年)はこれを多分割、ナローバンドとして27MHzで12バンド、40MHzで8バンド利用可能となっています。ワイドバンドはナローバンド2つ分に影響があるので、混信にはことさら気をつける必要があります。今ワイドバンドのプロポは発売されていません。

ラジコンのバンド

【40MHzは1000円高い理由】

プロポは40MHz用の方が少しだけ高いです。これは電波利用料が加算されているためで、27MHzには課金されていません。27MHzに課金されていないのは電波法の関係で、経緯を含めてよくわかりませんが、とにかくそうなっています。

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【安さならAM方式】

とりあえず走ればいい!という方には安価なAM方式がオススメです。何かモノ足りなくなったら他のを検討しましょう。

【どこでもラジコンしたいなら2.4GHz】

ラジコンサーキットにいって困るのが「バンド待ち」。同じバンドを使うと混信し、場合によってはとても危険なので、だれかが使っていると空くまで待たなければなりません。しかしバンドを占有して返さない人も出てくるので、その場合はバンドを変えるしかありません。

ただバンド数が全部埋まってしまうほどの人気サーキットだと例えバンド変更が出来たとしてもお手上げです。こんな場合は2.4GHzがオススメです。

【信頼と高性能のFM方式】

2.4GHz帯が最新でバンド待ちがなくていいのは間違いないのですが、レスポンスや信頼性といった面ではFM方式に一日の長があります。FM方式の場合はシンセサイザー式を選ぶとバンド変更が手軽で良いでしょう。

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(追記)2011年の最新版記事を追加しました。2.4GHzプロポは以下をどうぞ

2011年版ラジコン初心者におくる最新 2.4GHzラジコンプロポの選び方 ([の] のまのしわざ)

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【オススメな最新プロポ】

安いものはRCショップのセットに同梱されているものですので、それで十分でしょう。ということで今回は2機種オススメしてみます。

●サンワ MX-3S詳細

サンワのミドルクラスプロポ、2.4GHzです。アンテナは短く、取り回しが良いです。トリガーの位置調整機構がついているので、指の短い小さなお子様にも使いやすいです。

同じクラス、価格帯でフタバの3PMもオススメです。

フタバ 4PK-2.4GHz T/Rセット-ラジコン通信販売・ネットショップのラジコン天国通販部

フタバのハイエンドプロポ、2.4GHz、4PKです。従来の2.4GHzモデルが従来モデルと同じデザインだったのに対し、これは新規デザインとなっており、コンパクトかつ軽量です。サンワのハイエンドプロポM11シリーズと同様、左利きにも対応していてグリップを付け替えることで左手でホイールを操作することも可能です。すべてが素晴らしいのですが、唯一の問題はお値段。もっとも高価なプロポです。その点、従来モデルのキャリーオーバーであるサンワM11の2.4GHzは若干お買い求めやすくなってます。

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やはり2.4GHzのハンドリングのよさが光りますね。価格的にもFMシンセサイザ方式と変わらないので、最初に買うのであれば2.4GHzで良いでしょう。特に4PKは今後5年は戦える最新鋭機だと思います。

私は現在サンワのプロポ、M8、MX-3を利用しています。M8は大きな液晶で使いやすいのですが唯一の問題は大きさと多少重い点。2.4GHzへ移行したいので、4PKとM11S-2.4Gとで悩んでいる最中。さらに子供用には3PM-2.4Gにするか、MX-3Gにするか。クローラーの4WS化にはミキシング機能があると便利なのですが、それがあるのがフタバ3PMという話で悩み中です。

この悩んでいる間が一番楽しい時間ですね。