ソーシャルメディアと9.11 アメリカ同時多発テロ事件

本日は忘れもしない、9月11日。そう世界貿易センタービル、World Trade Center(WTC)が崩壊した 9.11です。今年はソーシャルメディアとのかかわりについて考えてみます。

WTC, New York in 2000
(写真:2000年当時のNYの夜景。自由の女神のあるLiberty Islandからの船で撮影)

まず2003年9月12日のエントリーから。

僕の911 ([の] のまのしわざ)

もっとも驚いたのは、ご存知のように飛行機が飛ばなくなったので、外国(日本を含む)のTVメディアが現地入りするのは5日くらい経ってからだったのだ(実際にTVメディアの取材にあった)。TVメディアの現地駐在員もいたが、ニュースソースのほとんどは外部に頼らざるをえなかったのだ。

つまりオリジナルの一次資料を得られなかったメディアは、CNNやNBCのニュースを元に編集するだけ。しかもすでにオフセットされた資料をもとに、仮定と憶測、決め付けを加えてそれをさも事実のように流していたように見受けられる。

show upされたnews

だからドキュメンタリーではなく、パニック映画仕立ての演出。そのため「よりショッキングに」 「より悲しく」見せられていた。そして

事実のようなドラマ

それがTVメディアを通じた911だったように思う。

2001年から2年たち、ブログをはじめてまだ数ヶ月のころ。まだまだこの頃はブログがこれほどまで普及・浸透するとは思ってもいませんでした。

そして2005年9月10日のエントリー。

明日は911 ([の] のまのしわざ)

そんななか個人が発信するブログがだんだんと有力なメディアとなってきました。ブログの何がよいといってもその多様性です。誰一人として同じ意見を持ってない、一人一人違う視点から意見をブログ上で展開しています。それがトラックバックでひとつに集まれば、1000人の記者の記事が読めるも同然です。もちろん内容にバラつきはありますが、メディアだって記事を捏造するし、誘導することを考えればそれはたいしたことではありません。公平性が保障されない、少ないマスメディアと、品質が保障されない多数のブログ。優劣をつけられるものではありません。であれば選択が広がったことにより、視点がより広げられるブログの出現は私たちにとってはとても嬉しいことです。

まだ「ソーシャルメディア」という言葉を使っていませんが、ブログがメディアとして定着しつつあることが伺えます。

そして今年、2008年。あれから7年。

メディアの捏造や恣意的な操作、無責任な体質が明らかになり、信用・信頼度はガタ落ちしました。自らの2本の脚で自分の体重を支えきれないほど肥大化し、自己崩壊をしていくかのようです。たとえていうならばナウシカ巨神兵。いまだその影響力は大きいですが、ソーシャルメディアがまるで怒り狂った王蟲のように大群で押し寄せてくる前には、もはや青色吐息です。

これから7年、メディア界がどうなっていくのか、注目していきましょう。