僕の911

September 11, 2001 (2001年9月11日)
僕はニューヨークにいた。

2001年9月の日記

WTCが崩落していたとき、僕はまだ寝てた・・・(苦笑)
そのため衝突するシュンカンや、崩落するシュンカンを見てない。
その代わり、その後にNYで本当に起こったことを見ることができた。
そしてメディアがいかに事実を伝えないかということを思い知らされた。
「報道」って、いつからドラマになってしまったんだろう。

事件が起こったとき、NYはパニックにはなってなかった。
セントラルパークはいつもどおり、ランニングしたり、芝生でくつろいでいる人がいた。
お店は通常どおり営業し、お店には水も食料もいつもどおり十分にあった。
subwayも午後には運転を再開した。
事件が事故ではなく、テロだとわかった直後にNYは反戦ムード一色になっていた。
Union Squareや、Washington Square Parkには献花とともに反戦のカードが一杯貼り付けられていた。

でも、そういったことはほとんど報道されてなかったよ。あったのは、

衝突と崩落の繰り返し映像。
NYは一部パニックが起きている。水や食料がなくなった。
民衆は戦争を支持している。

もっとも驚いたのは、ご存知のように飛行機が飛ばなくなったので、外国(日本を含む)のTVメディアが現地入りするのは5日くらい経ってからだったのだ(実際にTVメディアの取材にあった)。TVメディアの現地駐在員もいたが、ニュースソースのほとんどは外部に頼らざるをえなかったのだ。

つまりオリジナルの一次資料を得られなかったメディアは、CNNやNBCのニュースを元に編集するだけ。しかもすでにオフセットされた資料をもとに、仮定と憶測、決め付けを加えてそれをさも事実のように流していたように見受けられる。

show upされたnews

だからドキュメンタリーではなく、パニック映画仕立ての演出。そのため「よりショッキングに」 「より悲しく」見せられていた。そして

事実のようなドラマ

それがTVメディアを通じた911だったように思う。だからこそ、より感じる。
あの時、NY市民、僕の友人達はとても冷静で、犠牲者を悔やみ、生きていることの喜びをわかちあっていた。そしてこの悲しみを繰り返してはいけない。だから戦争は望まないと。