左足ブレーキを練習中

さて今年2008年は「左足ブレーキ」のマスターを目標としてます。理由はいくつかあるのですが、

・新しいドライビングテクニックを習得したい
・AT車を運転する機会が多く、左足が暇をもてあましている

からです。

左足ブレーキの効能

もともと左足ブレーキは限定的に利用していて、高速道路などで後続車に車間距離を詰められた時にわざとブレーキランプを点灯させるために使ったりしています。というのもMT車ではアクセルオフで減速ができますが、ブレーキランプがつかないため後続のAT車が減速しないで車間距離が詰まってしまうケースが多いのです。いざという時これは怖い。

もう一つはAT車の坂道発進。特にオデッセイのような足踏み式パーキングだと、サイドブレーキを引きながら発進といったことはやりにくく、スタート時にブレーキは左足に踏み替えて、アクセルを右足で踏みながら、左足ブレーキをリリースすることでスムースな発進を行ってます。

今回はさらに押し進めて、完全なる左足ブレーキをマスターしようと努力中です。

1) コーナリング中に左足ブレーキを利用してのスポーツドライビング、荷重制御
2) 左足のみの制動による停車

1)はすでにブレーキランプ点灯で軽くペダルにタッチするくらいで、比較的に容易にやってます。しかし2)の方はというと全然できません。

というのも左足はクラッチをスパッと切るようなデジタルな力の入れ具合しかできず、特に停止する間際の「ブレーキの抜き」がうまくできないんです。右足だとうまく停車間際に力をぬいて、「かっくん」ブレーキをさせないことができるんですが、力はいりすぎで「かっくん」ブレーキになるか、抜きすぎで停止できないかになっちゃいます。なかなか先行きが長そうです。

以下リンクはレースの現場における左足ブレーキの効能です。

田中ミノルの勝手にドラテク講座

また、左足ブレーキはコーナリングにも影響します。 もし、減速の後半部分でハンドルを切り込んでいく時に、オーバーステアになった場合でも、左足ブレーキなら、 ブレーキ踏力はそのままにして、空いている右足で一瞬、アクセルを“アオル”と、あら不思議!オーバーステアは ピタリと治まるのです。 これは、フロントに荷重が集まりすぎたことにより、リアの荷重が少なくなりすぎてオーバーステアになっている 訳ですから、そこで、一瞬、アクセルを“アオル”とリアに荷重が戻り、グリップが上がりオーバーステアが治まる という訳なのです。 なかなか、便利でしょう、左足ブレーキングって。

ところでこの「左足ブレーキ」に関して、業界および世間では賛否両論、議論が尽きていないようです。

ATの左足ブレーキは危険なのですか? - 教えて!goo
ドライビングテクニック 【 carview 】 教えて!自動車Q&A 掲示板

wikipediaでは肯定的、否定的見解をうまくまとめています。

左足ブレーキ - Wikipedia

肯定的見解

* 左足を常にブレーキペダルの上に置くことができるため、ペダルを踏むまでのタイムラグを短縮できる。
* 右足操作と比べてアクセル、ブレーキの踏み替えが不要であるため誤操作を軽減できる。
* 左足ブレーキ、右足アクセルとそれぞれ役割を決めている為、ペダルを踏み間違える事がなくなる。

否定的見解

* 事故回避時にドライバーは恐怖により両足を突っ張り防御体制をとる傾向があるため、アクセルとブレーキに常に足を置いている状況では両方を踏んでしまい車を壊してしまう。
* 右足操作の場合はアクセル、ブレーキの踏み替えが必要であるためアクセル誤操作を軽減できるとして、自動車メーカーや自動車教習所は左足ブレーキを推奨していない。
* 構造上左足でブレーキを操作することが困難な車種も存在し、そのような車両を運転できなくなる。
* MT車に慣れている場合、左足はクラッチ操作と同様に一気に奧まで踏み込んでしまう習慣があるため、急ブレーキになりやすい。

左足ブレーキを設計に取り入れているメーカーはどうやらスバルと三菱だけの模様。

AGN 【コラム】AT車は、左足でブレーキを踏めば事故も減る

皮肉なことに、左足ブレーキのモードを組み込んでいるのは、なんとWRCをやっているメーカーだけであったのだ。左足でも踏めますよ、と言う程度で、左足を重視したわけではない。勘違いしないで欲しいには、左足でのブレーキを重点に設計したクルマは、右足でのブレーキが、さらに最高になると言うこと。左足で100点なら右足で120点になるのである。

私の経験でいえば、昔料金所前の渋滞でパタパタとアクセルとブレーキを踏み替えているうちにどっちがどっちか分からなくなって、ブレーキを踏むつもりでアクセルを踏んでしまったことがあるので、左足ブレーキ賛成かなあ。

AT車はクリープ現象というのが曲者で、低速領域ではブレーキを踏むと減速、踏まないと加速、アクセルは踏むと加速、踏まないと減速となります。

一方MTの場合は微妙に違ってブレーキを踏むと減速、踏まないと惰性(ゼロ)。アクセルを踏むと加速、踏まないと減速。またAT車のクリープを使う速度領域ではこれにクラッチを切るという操作が入るので、さらに減速方向の操作がしやすい。さらにクラッチを切らないとエンストして即座に停止すると。つまりうまく連係操作しないと前に進めないのがフェールセーフになっていると思います。

なので(クリープ現象のある)ATは踏み替えしているうちに混乱する上、フェールセーフが働かないのでそもそも危険、というのが持論です。

ところで面白いことにゲームの場合はAT+左足ブレーキなんです。レーシングゲームのマニュアルシフト操作は基本的にできません。全然シフトアップのタイミングとか掴めないし。ブレーキはどうしてもアクセルペダルから踏み替えて右足でブレーキを踏むことができず、左足で踏んでしまいます。これはなんなんでしょうねえ。でもGTもネジコンではアクセルとブレーキは親指ひとつで踏み分け(押し分け)するんですね、別の指にアサインしてもいいのに。自分で自分が分からないw

そんなわけでしばらく左足ブレーキを練習していこうと思います。