矢島尚 著「好かれる方法」戦略的PRの発想

PRについての本を読んだのでそのエッセンスをご紹介。

好かれる方法 戦略的PRの発想 (新潮新書)
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新潮社 2006-09-15
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starPR会社って
star好かれる方法というよりは、、、
star広告とPRの違いはよくわかりました

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F1日本グランプリの不祥事への、富士スピードウェイやトヨタの対応と対比させると、そのまずさがくっきりと浮かび上がります。といいつつも、明日はわが身。気を引き締めて臨みたいものです。

好かれる方法

PRとはpublic relations。直訳すれば「大衆や公衆との関係」

広告とPRはまったく別物

企業からすれば自分たちの言いたいメッセージを第三者が思ったように評価してくらたら、それが一番有難いのです。なぜなら、こちらの方が、より受け手に信用してもらえるからです。

記事は操作できない

取材されたとしても、それがいつ、どんな形(好意的か、ネガティブか)で出るかはわからない。

PRは私を愛してください

誇大PRはだめ。嘘をつくと「裏切られた」と思われ、その後どんなに「愛して下さい」といっても信頼関係は戻らない。


戦略的PRの威力

キシリトールの例。ニュースステーションで取り上げられ、キャスターの久米宏さんが「でもキシリトールはきくんです」とはっきりいったのが非常に効果的だった。

ターゲットユーザーの設定。

インフルエンサーを契約。著名人など影響の及ぼせる、効果的な人材からメッセージを発信する。

危機管理。例:アザラシの「タマちゃん」が死亡した場合のシミュレーション

「キーメッセージを絞る」。あれもこれもでは結局何も伝わらない。

メディアに働きかける。宛名の書き方ひとつでかわる。編集部御中、ではなくフルネーム様の方が当然良い。


危機管理のエッセンス

クライシス=危機ではない。ターニングポイント、転換点に近い。危機ととらえるとダメージを最小限に抑えたいという方向に向かう。するとダメージコントロールをし、ダメージを少しでも減らそうとしてしまう。すると「なんとかごまかそう」としてしまう。

もっとも許されないのは「嘘」。特に企業の嘘は許されない。

メディアの本質は妬み

渦中の企業のトップの自宅を取材して、「こんな豪邸に住んでいる」と揶揄、批判するのはメディアの特性。
また日本に顕著な特性としてはトップが頭を下げないと謝罪、禊と受け取られない。頭の下げ方も重要で、ただ下げるだけではなく、角度、時間も十分にとらないといけない。

以下対応方法

1) 記者から逃げない
2) クイックレスポンス
3) 情報開示の姿勢と誠意を示す
4) 答えを簡潔に
5) 企業の論理を主張しない

嘘をついてはいけない、隠し事をしてはいけないが、個人情報保護の観点からどうしてもいえないこともある。その場合は理由を明確にいうこと。「ノーコメント」はいけない。専門用語、業界用語を避ける。いずれも隠し事をしていると思われやすい。

過去のエレベータの事故件数について。死亡事故があった場合、過去にさかのぼっての事故件数をいう必要があるが、すりむいたとかいう軽微なものばかりが数十件。軽微だから「ありませんでした」という答えもあるが、基本は「数十件あったけれどもすべて軽微で、重大事故は過去ありませんでした」と答える方が良い。というのも内部調査で一旦数十件という結果がでているので、それが後に明るみになった場合は致命的だから。

まとめ

「人は社会的動物」である。そこでもっとも重要なのがコミュニケーション。PRは大衆、公衆とのコミュニケーションを通じてリレーションシップを作るもの。コミュニケーションなくしてリレーションシップはありえない。


・・・

誠実にコミュニケーション。嘘はいけない。人として当たり前のことをするだけ、といえばそれまででしょうか。