PRについての本を読んだのでそのエッセンスをご紹介。
好かれる方法 戦略的PRの発想 (新潮新書) | |
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F1日本グランプリの不祥事への、富士スピードウェイやトヨタの対応と対比させると、そのまずさがくっきりと浮かび上がります。といいつつも、明日はわが身。気を引き締めて臨みたいものです。
好かれる方法
PRとはpublic relations。直訳すれば「大衆や公衆との関係」
広告とPRはまったく別物
企業からすれば自分たちの言いたいメッセージを第三者が思ったように評価してくらたら、それが一番有難いのです。なぜなら、こちらの方が、より受け手に信用してもらえるからです。
記事は操作できない
取材されたとしても、それがいつ、どんな形(好意的か、ネガティブか)で出るかはわからない。
PRは私を愛してください
誇大PRはだめ。嘘をつくと「裏切られた」と思われ、その後どんなに「愛して下さい」といっても信頼関係は戻らない。
戦略的PRの威力
キシリトールの例。ニュースステーションで取り上げられ、キャスターの久米宏さんが「でもキシリトールはきくんです」とはっきりいったのが非常に効果的だった。
ターゲットユーザーの設定。
インフルエンサーを契約。著名人など影響の及ぼせる、効果的な人材からメッセージを発信する。
危機管理。例:アザラシの「タマちゃん」が死亡した場合のシミュレーション
「キーメッセージを絞る」。あれもこれもでは結局何も伝わらない。
メディアに働きかける。宛名の書き方ひとつでかわる。編集部御中、ではなくフルネーム様の方が当然良い。
危機管理のエッセンス
クライシス=危機ではない。ターニングポイント、転換点に近い。危機ととらえるとダメージを最小限に抑えたいという方向に向かう。するとダメージコントロールをし、ダメージを少しでも減らそうとしてしまう。すると「なんとかごまかそう」としてしまう。
もっとも許されないのは「嘘」。特に企業の嘘は許されない。
メディアの本質は妬み
渦中の企業のトップの自宅を取材して、「こんな豪邸に住んでいる」と揶揄、批判するのはメディアの特性。
また日本に顕著な特性としてはトップが頭を下げないと謝罪、禊と受け取られない。頭の下げ方も重要で、ただ下げるだけではなく、角度、時間も十分にとらないといけない。
以下対応方法
1) 記者から逃げない
2) クイックレスポンス
3) 情報開示の姿勢と誠意を示す
4) 答えを簡潔に
5) 企業の論理を主張しない
嘘をついてはいけない、隠し事をしてはいけないが、個人情報保護の観点からどうしてもいえないこともある。その場合は理由を明確にいうこと。「ノーコメント」はいけない。専門用語、業界用語を避ける。いずれも隠し事をしていると思われやすい。
過去のエレベータの事故件数について。死亡事故があった場合、過去にさかのぼっての事故件数をいう必要があるが、すりむいたとかいう軽微なものばかりが数十件。軽微だから「ありませんでした」という答えもあるが、基本は「数十件あったけれどもすべて軽微で、重大事故は過去ありませんでした」と答える方が良い。というのも内部調査で一旦数十件という結果がでているので、それが後に明るみになった場合は致命的だから。
まとめ
「人は社会的動物」である。そこでもっとも重要なのがコミュニケーション。PRは大衆、公衆とのコミュニケーションを通じてリレーションシップを作るもの。コミュニケーションなくしてリレーションシップはありえない。
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誠実にコミュニケーション。嘘はいけない。人として当たり前のことをするだけ、といえばそれまででしょうか。