普賢岳・平成新山噴火の凄まじさ

雲仙といえば普賢岳。1990年代に活発化、1995年に爆発しましたが、大きな溶岩ドームを形成し、火砕流を巻き起こして多くの犠牲者を出したことが思い起こされます。

火砕流の通り道ともなった水無川。この川沿いに「大野木場小学校」があり、火砕流の熱風でガラスは破砕、鉄は変形し、木は炭になってしまいました。現在は廃校となり、記念館として保存されています。

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驚くのはその噴火時の写真があるんです。これ見て下さい(続く)

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火砕流の噴煙でかすぎ!!

小学生が校舎から出ようとしているのですが、噴煙がいまにも校舎を覆いつくそうとしてます。この光景、実際に見たら生きた心地しないでしょうねぇ。幸い、小学校関係者は無事に避難できたそうです。

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窓枠はひしゃげ、ガラスはほとんどが破砕されました。

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鉄棒は曲がり、砂場のしきりの木材は炭化してます。

いかに熱風が凄かったかを物語ってますね。

そして今も土砂が不安定な状態で滞留しているので、雨が降ると土石流の危険があります。そのため防砂ダムをせっせと作ってます。その土砂を運ぶに活躍しているのがマンモスダンプ。子供の本ではよく見てましたけど、実際動いているのを間近で見るのは初めて。これはでかい。

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せっかくなので動画でもどうぞ。

なにがでかいって、タイヤがでかいんですよね。

製品情報はこちら⇒運搬機械:製品情報 製品ラインアップ - 新キャタピラー三菱株式会社

っていってもどの製品か分かりませんが。どれも一緒に見えます(w
(多分773D)

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高校時代に「地形研究クラブ(だっけ?)」に属していた私としては、このように土石が流れて堆積しているところはかなり萌えポイントです。

平成新山の様子や土石流の堆積物をみるには「まゆやま(眉山)ロード」が便利です。

島原市 - 島原観光ガイド - 島原まゆやまロード

この「眉山」、平成新山ができたときに溶岩流の流れをせきとめ、島原の町を守ることになりました。

雲仙岳 - Wikipedia

噴火活動は島原半島、特に島原市と深江町に大きな被害をもたらした。被害をもたらす主たる要因は火砕流と堆積した火山灰による土石流であり、これらが流れ下るコースに当たる水無川および島原市の千本木地区が大きな被害を受けた。また、火山活動中島原大変肥後迷惑の原因となった眉山の山体崩壊が懸念されたが、今回の噴火活動では眉山が火砕流から島原市中心部を守る形となった。

山体崩壊していたら、本当に大変なことになってましたね。

島原大変肥後迷惑 - Wikipedia

大地震によって城下町の背後の眉山が大規模に崩壊し、大量の土砂が島原の街を通って有明海へ向かって流れ落ちた。これを島原大変という。 この時の死者は約5千人といわれている。

有明海に達した土砂の衝撃によって発生した高波が、島原の対岸の肥後国天草に襲いかかった。これを肥後迷惑という。肥後の海岸で反射した返し波が島原を再び襲った。 津波による死者は約1万人といわれている。

土石流のすごさはGoogle Mapでもよく分かります。

というわけで、この島原半島、観光の見所がたくさんありました。近くには諫早湾もあり、環境問題にとっても敏感な私としては行きたかったのですが今回は断念。次回こそは行きたいですね。

【関連リンク】
大野木場小学校がある場所⇒大野木場砂防みらい館

【その他写真】
雲仙普賢岳・平成新山 - a photoset on Flickr