身動きができない平日の昼はテレビは面白くないし、ビデオも面白いのは入ってません。仕方なく家をあさってみるとこんなDVDが。
プリティ・プリンセス 特別版
ゲーリー・マーシャル アン・ハサウェイ ジュリー・アンドリュース
The Princess Diaries (2001)
はて、なんでこんなのあるんだろう??まあいいや、見よう、ということで見てみました。
仕事を忘れてさあ映画の世界にひたるぞーと思ったのもつかの間、冒頭からサンフランシスコの街並みが・・・本社のある街です。出張の悪夢がよみがえってちょっと眩暈。チャイナタウンとか、ケーブルカーミュージアムとか行ってないのでまだ遊びにいけるかな。
ストーリーはというとまあ、とてもシンプルで他愛もないんですけど、単純にアン・ハサウェイがカワイイ。後でamazonなどのコメントを見ると結構辛辣なこと書いてあるんですけど、それはアン・ハサウェイが好みかそうでないかによるのではないかと。多分大方のアメリカ人にとっては天使のようなカワイイ女の子であって、ブルックシールズっぽいはっきりした眉とゴージャスな髪は日本では80年台後半から90年台前半の流行で今風ではないですね。私は好きです。
さて暇だったので本編だけではなく、特典映像まで見ましたがこのDVDの見所は実は本編ではなく、監督の解説によるカットシーンではないかと。監督が「なぜこのシーンをカットしたのか」を言っているのですが、その理由それぞれが納得がいくもの。簡単なものでは「尺の調整のためでそんなに重要ではないもの」「そのシーン自体は楽しいもので好評だが、蛇足」というもの。一方で悩まれるのが「好演しているのだが、親密に見えすぎてストーリーラインに悪影響を及ぼすもの」。クリエイターとしては素敵なシーンがあって撮れたんだから使いたいという気持ちがあろうかと思うものの、全体の流れから考えてディレクターとしてカットしたというものです。確かに解説を聞くと、その理由に納得がいくしカットされていなかったら監督の言うとおり悪影響を及ぼすだろうことに同意です。
もうひとつ興味深かったのはこういった映画の場合は予め尺(映画の全体の時間)も、絵コンテも撮影時には決まってないということです。アニメや漫画の場合は絵コンテやネームで放送時間やページ数に合わせて決めてから製作に入るというスキームでやってますが、映画は違って後からシーンをカットしてしまうことが日常なんですね。確かに映画というのは2時間弱程度というのが一般的で、それを目安になりますけど実際は正確に決める必要などないんですね、フィルムですから。最近は3時間ほどの長編も多い一方、相変わらず90分ちょっとくらいしかないフィルムも多いです。このThe Princess Diariesもカットせずに全部いれてもちょうど120分くらいだったでしょうが、カットすることで引き締まる、ストーリーが明確になり、後味すっきりするのだから良いですね。
あとは現場のchemicalがあるんでしょうね。実際に役者に演じてもらってみたら、脚本の内容よりも強く訴えるものだったり、弱くなってしまったり。逆にそういったことがあるから映画の世界は相変わらず魅力的なものに違いありません。
ということで、アン・ハサウェイが見たいがためにパート2も見たいですね。