常識として知っておきたい世界の三大宗教

結論からいうと、宗教をこんなに薄い読本で知ろうなんておこがましい、ということですね。ちーっとも身になりませんでした。

私の宗教知識はこの3つのうちキリスト教が最もマシなんですが、その限られたキリスト教の知識から見てこの本が余りにも「表層」をなぞりすぎていること、そして解釈についてはちょっと疑問符がつく点が多々ありました。ということは他の仏教、イスラム教についても同じだと仮定すると、分かったつもりで何も分からないどころか勘違いしている可能性だってあります。さらに始末に終えないのはそれが自分自身では判断できないこと、でしょう。

参考文献を見る限り、多くは他の書籍からの引用の集大成のようなのですが、ということは一貫した見方もしにくいしまた著者、編者が不明確なところからも複数人数で構成した可能性もあって益々一貫性がとれているかどうか怪しいです。歴史的史実については歴史の教科書レベルは網羅しているのでOKですが、解釈についてはあてにしない方が良さそうです。

そもそもたとえば聖書などはたった1冊でまとまるほどの書籍ですが、実際にはその解釈をするためには一生かかってもしきれない、と言われています。ですからまあ読本レベルじゃ到底無理なのは当然ですね。地道に一部分でいいので掘り下げて解釈することが肝要だと思いました。